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SONY
SS-AR1
¥850,000(税抜)
北海道産楓材を使用した国産ハイエンドスピーカー
価格は1本
オーディオ銘機賞2007 ≪銀賞≫受賞モデル
【SPEC】●形式:バスレフ型3ウェイ4スピーカーシステム ●使用ユニット:トゥイーター:25mmソフトドーム型×1、ミッドレンジ:130mmスライスペーパーコーン型×1、ウーファー:200mmアルミコーン型×2 ●再生周波数帯域:28Hz〜60kHz ●クロスオーバー周波数:400Hz、4kHz(マルチスロープネットワーク) ●出力音圧レベル:88dB(2.83V/m) ●インピーダンス:4Ω ●最大入力:200W ●外形寸法:320W×1080H×490Dmm ●質量:約57kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
ソニーが久々に開発したハイエンド・クラスのスピーカーである。3ウェイ4ユニットによるフロア型。重量は1台約57kgにも及ぶ。フロントバッフルには厚さ50mmの北海道産楓材、サイドにはフィンランド産の樺材を使用し、加工から組み立て、仕上げの全てを日本国内で行うことによって精密な木工技術を生かしている。
トゥイーターは25mmのソフトドーム。ミッドレンジは130mmのスライスペーパーコーンで、切れ目を入れた形状が強度を確保する。ウーファーは20cmのアルミコーン。2基のユニットによるダブルドライブで、背面のバスレフポートは中心から外して背圧の均一化を図った構造だ。キャビネット底面には鉄板で補強が施され、真鍮削り出しの極太スパイクが装着されている。
音楽をゆったりと楽しめるようにという設計ポリシーが反映されて、棘や過剰な刺激のない音調を持っている。耳になじみやすい感触と言っていいかもしれない。高域ではボーイソプラノや女声アカペラを比較的ソフトなタッチで描き、伸び上がるときの鋭さは控え気味である。また低域もジャズのベースやバスドラムをハイスピードで底の方まで掘り下げるストレートな出方ではなく、暖かな膨らみと量感の豊かさに重心が置かれている。このため当たりがよく、どっしりと落ち着いた感触が安定感を生む。ホームシアターのフロントに使えば、手応えのある再現が得られそうである。
(井上千岳/「ホームシアターファイル(2007年4月号)」より転載)