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VICTOR
HP-FXC50
¥OPEN(予想実売価格 4,000円前後)
【SPEC】●形式:ダイナミック型 ●再生周波数帯域:10Hz〜24,000 Hz ●出力音圧レベル:103dB/1mW ●最大許容入力:150mW ●質量:3.8g ●カラー:ブラック/レッド/シルバー
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
遮音性・装着感にも優れたインナーイヤーヘッドホン
新発想のトップマウント構造を採用したイヤホン。ユニットを音筒部の先端に配置し耳穴に直接入れることで、高精細で迫力のある再生音が得られる。またこの構造は、外部騒音の侵入と外部への音漏れの低減ももたらす。実際使ってみて、遮音性は高いと感じた。
その構造と高音質を実現するにあたって、ドライバーユニットも新開発された。「マイクロHDユニット」は口径5.8mmの小ささと広帯域再生を両立する。ユニットが音筒部先端に移されたおかげもあってか、ボディの耳の外側に出る部分はコンパクト。耳への収まり具合は良好だ。全体的にも軽量。さらに耳に当たる部分にラバークッションを付けることで装着感を向上させている。延長ケーブルを付けない場合のケーブル長は約80cmで、DAP本体を胸ポケットに入れたときにほどよい長さ。カバンに入れる場合などは延長ケーブルを利用することになるだろう。
試聴盤にはJacintha「Autumn Leaves」と上原ひろみ「Beyond Standard」を用いた。前者の試聴曲はウッドベースがかなり低い音域で細かく動くが、音色としては輪郭が多少柔らかくなるものの、その重みを損なわずに届けてくれた。後者のエレクトリックベースも同印象。ドラムソロの部分でもバスドラムやタムの重みが印象的だ。スネアも“スコン”という抜けより重みの方が勝り、ドラムスは全体に重心を下げた安定感が際立つ。
シンバルは鋭さを見せるというほどではないものの明るく、中高域の解像感も良い。ギターのカッティングは重みに引きずられることなく軽快だ。低域の充実が目立ちはするものの、バランスを崩すようなことはない。試聴は屋内で行ったが、屋外の騒音下では低域は不足しがちに聴こえるものだ。それを考えるとこのぐらいのバランスがよいだろう。
この価格帯で音質はもちろん機能性や独自性も備えており、DAP付属イヤホンからのステップアップにおすすめしやすい。
(text:高橋敦)