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DENON
AH-D510
¥7,200(税抜)
心地よい装着感の新形状ヘッドバンドを採用したオーディオヘッドホン
【SPEC】●インピーダンス:32Ω ●感度:101dB/mW ●再生周波数:8〜24,000Hz ●質量:153g
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
心地よい装着感の新形状ヘッドバンドを採用
デノンが一挙3モデルを発表したDシリーズのヘッドホン新ラインナップから、「AH-D310」と共にスタンダードクラスを形成するのが本機だ。
まずは下位モデルのD310と共通の特長を挙げていくと、ネオジウムマグネット採用大口径ドライバーユニット、振動板の前後の音圧を調整して音響特性を向上させるアコースティックオプティマイザー構造、装着感を向上させる新形状ヘッドバンド。重量もD310と共通で、装着感の軽さも同等だ。
上位モデルとしての本機のポイントは、ハウジングがアルミと樹脂のハイブリッド防振構造になっていることだ。同社のイヤホンでも同様のコンセプトが実践されている。これは音質に悪影響を与える不要振動を抑える狙いである。またイヤーパッドは合皮製となる。
実際に聴いてみると、D310に比べるとフラットバランスに近付けた音作りと感じた。
低域の充実度は、D310よりさらに増している。量感はさほど変わらないが、低音描写の質が高められている。例えばベースはアタックのゴリッというニュアンスを引き出し、生々しさを増すといった具合だ。
高域側もD310から大きな変化が見られる。シンバルは厚みを維持しつつもシュッとシャープでもある。描写も細やかになり、一打ごとの機微がより伝わってくるようになっている。
低域側でも高域側でも描写の質が向上しており、ひとつ上のレベルでの良バランスを実現している。音場の見通しも良くなり、ボーカルの立ち姿も少しすっきりとする。
「ヘッドホンの楽しさ」を演出するD310に対して、本機は「王道の高音質」に向けた音作りという印象。さすが上位モデルと納得できる音である。
(text:高橋 敦)