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SM6100SA ver.2

MARANTZ
SM6100SA ver.2

¥38,000(税抜)

発売:2003年8月下旬
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PM8100/6100SA ver.2との組み合わせに最適なパワーアンプ

【SPEC】
●定格出力:70W(4Ω負荷時、20Hz〜20kHz両ch同時駆動) ●全高調波歪率:0.01%(20Hz〜20kHz両ch同時駆動) ●周波数特性(CD/ソースダイレクト):5Hz〜80kHz(+0,-1dB) ●入力端子:ダイレクト×1系統、バリアブル(可変)×1系統 ●出力端子:スルー×1系統、スピーカー×1系統 ●消費電力:135W ●最大外形寸法:440W×124H×324Dmm ●質量:7.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

静かで力感のこもった音楽性を感じさせる音調

PM6100SA ver.2やPM8100SA ver.2と組み合わせるための2chパワーアンプである。入力端子はダイレクトのほかにバリアブルも装備。一般的なAVアンプとゲインを揃えることで幅広い対応力を確保している。またスルーアウトプット端子も備え、本機を数台スタックで使用することも可能だ。

出力はPM6100SA ver.2と同じ50W/ch/8Ω。アブソリュートSAテクノロジーや電流帰還型回路なども同様である。バイアンプ駆動で使用するのが一般的だ。ここでもその組み合わせで聴くが、スピーカーがバイワイヤ対応ではないので6100のパワーアンプ部は使用しない。

プリメイン・アンプ単体の場合よりもS/Nが一段向上する印象だ。また位相が整ってくるためか音の実在感が高く、奥行が深まる。ボーイソプラノは繊細な感触はそのまま残しながら、一音々々に余裕がある。立ち上がりのダイナミック・レンジが広がった鳴り方だ。スピーカーの駆動にもそれだけ余力が感じられる。解像度が高まり、ハーモニーの細かな重なり方が鮮明に描かれている。両エンドのエネルギーも豊かだ。ジャズはピアノのタッチに厚みと彫りの深さが加わり、響きもたっぷりと乗っている。信頼感の高い音調である。

ウッドベースは力強い質感に支えられて表情に富んでいる。バロックはディテールを鮮明に捉えながら、当たりはかえって柔和になっている。それだけ繊細なニュアンスに溢れ、音楽が楽々と鳴っている印象である。コーラスは空間の深さと広がりを実感させる再現である。ハーモニーの分離がよく、各声部の重なりが明瞭に描き出されて濁りなく絡み合っている。静かで力感のこもった音楽性を感じさせる音調である。

(text:井上千岳)