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VICTOR
SX-WD5
¥38,000(税抜)
価格は1本
【SPEC】●形式:2ウェイ2スピーカー、バスレフ型(防磁形/JEITA) ●スピーカー:低域用 11cmウッドコーン・スピーカー×1、高域用 2cmウッドドーム・スピーカー×1 ●定格入力(JIS):25W ●最大入力(JIS):100W ●定格インピーダンス:6Ω ●再生周波数帯域:55Hz〜50kHz ●出力音圧レベル:82dB/W・m ●クロスオーバー周波数:3,500Hz ●キャビネット:天然無垢チェリー材 ●外形寸法:143W×257H×243Dmm ●質量:3.5kg(1本・本体)
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
「木」の自然な響きを利用し豊かな中低域を実現
一般的なスピーカーは振動板と磁石で構成され、振動板の多くは相変らず紙が主流である。質量が軽いために振動しやすく、経年変化が少なく加工も容易というような理由で使用されている。しかし、日本ビクターではその原料である“木”そのもので振動板を作ろうという試みを20年前から行っていたという。その製品は、ハイファイスピーカー用として初めて商品化して昨年11月に発売された。
そして“ウッドコーンスピーカー”は初期の85mm口径から110mmに拡大され、「SX-WD5」として新登場。コーンは北海道産のカバ材から大根の桂剥きのように0.28mm厚で削られて成形される。振動板面積の拡大は常にテーマとなっており、木の特質である反りとの闘いで、実験室レベルでは16mmサイズは完成しているとのことだ。
さらに世界初の20mmウッドドーム・トゥイーターも開発され、50kHzに及ぶ高音域をカバーする2ウェイとなった。キャビネットには響きに優れた天然無垢チェリー材を採用。11工程にも及ぶ入念な表面仕上げが施され、ウッドの魅力を視覚的にも満足させてくれる。
チェロの長谷川陽子によるDVDオーディオ作品の試聴では、解像感の高さとサイズ以上の低域の伸びを確認。サイトウキネンチェンバープレイヤーズでは響きの素晴らしさ、粒立ち感と深みのある表現を実感。
色付けのない澄んだ音色が魅力的だが、低域の量感再現や能率向上が今後の課題となろう。なお、開発が先行された専用スタンドとの併用を推奨する。
(text:麻野 勉)