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SC-T55XG

DENON
SC-T55XG

¥40,000(税抜)

発売:2004年6月下旬
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価格は1本

ビジュアルグランプリ2005 ≪スピーカーシステム(5.1chシステム提案型)部門賞≫受賞モデル

●形式:3ウェイ・4スピーカー、バスレフ型、防磁設計(EIAJ) ●ユニット:14cmコーン型グラスファイバーウーファー×2(P.P.D.D.方式)、2.5cmソフトドーム型トゥイーター×1、1.9cmドーム型スーパートゥイーター×1 ●インピーダンス:6Ω ●再生周波数帯域:35Hz〜120kHz ●外形寸法:190W×950H×250Dmm ●質量:15.0kg 

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

プロジェクターによる大画面でのホームシアター用に好適

7Lシリーズや3Lシリーズなど現代的なホームシアターのスタイルを提案し好評を得たデノンから、新「XG」シリーズが発表された。ラインナップはフロアスタンディングのSC-T55XG、ブックシェルフのSC-A55XG、センター用のSC-C55XG、それにサブウーファーDSW-55XGの4モデルで構成されている。

T55XGとC55XGには、デノン独自の駆動方式として定評のあるP.P.D.D.を採用している。ダブルウーファーのエッジの向きを逆にした一種のプッシュプルで、これによって歪みを打ち消す発想である。C55XGは4ウーファーなので、これを2組搭載していることになる。振動板はグラスファイバーである。

トゥイーターはソフトドーム。T55XGとA55XGではさらにナストロン振動板によるスーパートゥイーターを装備し、120kHzに及ぶ超高域再生を可能としている。サブウーファーDSW-55XGはユニットを下向きに取り付け、キャビネットを三角形状としたユニークなスタイルを持つ。これを含めてキャビネットは天然木による突き板仕上げ。表面には光沢塗装を施している。

2チャンネルではボーカルなど中域付近の帯域に重心を置いた中庸なバランスで、両エンドには強調感がなく、中央にエネルギーを集めた感触になっている。低域も締まってふやけた質感ではない。映画ではセリフや身近な身辺音などに強い緊張感がある。硬質ではないが筋肉質と言ってよく、スピーカーから勢いよく飛び出してくる印象だ。「ハリー・ポッターと秘密の部屋」ではセリフや身辺音の調子が強く、効果音や音楽音もくっきりした線で描かれる。馬力のある力感に富んだ再現で、メリハリが利いている。「ロード・オブ・ザ・リング〜二つの塔」ではサラウンド効果が明瞭で空間的なアクセントが強く、エネルギッシュで強力な再現を示す。スケールの大きな再現性なので、プロジェクターによる大画面でのホームシアター用に好適だ。映画サウンドが思い切り味わえる。

text:井上千岳