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KDS-70Q006

SONY
KDS-70Q006 (QUALIA)

¥1,600,000(税抜)

発売:2005年3月15日
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ビジュアルグランプリ2005SUMMER ≪ホームシアター大賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2006 ≪ディスプレイ部門≫受賞モデル

【SPEC】
●画面サイズ:70V型(アスペクト比16対9) ●パネル解像度:1920×1080ドット ●受信チャンネル:VHF、UHF、CATV、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送 ●音声部:実用最大出力/25W+25W+50W ●入出力端子:ビデオ入力3(S2 3)、D4映像入力2、コンポーネント入力2、HDMI 2、PC入力1、USB 1、デジタル放送/ビデオ出力1系(S2映像出力1)、i.LINK 3、TVセンタースピーカー入力1、光デジタル音声出力1、音声出力1、サブウーファー出力1、ヘッドホン1、電話回線1、LAN端子1、AVマウス出力1、コントロールS入力1、コントロールS出力1 ●消費電力:ディスプレイ部/285W、メディアレシーバー部/76W ●外形寸法:ディスプレイ部/1907W×1195H×627Dmm、メディアレシーバーユニット部/430W×97H×350Dmm ●質量:ディスプレイ部/126.5kg、メディアレシーバーユニット部/9.8kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

画質は見事の一言。SXRD採用で一線を画す

米国CES2005で公開されたプロジェクションテレビが3月、国内で発売された。これまでプロジェクションテレビは液晶タイプの「グランドベガ」を3モデル発売していたが、今回はパネルに「SXRD」を採用した「クオリア」モデルでありそれらとは画質、デザインで一線を画す注目機だ。画面サイズはワイド70V型とビッグサイズ。スクリーン横幅はおよそ1.6mにもなり(高さ約1.2m)、もはや大画面スクリーンシステムと称してもおかしくないだろう。これを壁面に埋め込んでしまえばセットの奥行も気にならず、スクリーンが壁面にセットされていると錯覚するだろう。

むろんプロジェクションテレビを発売する狙いは照明下でも画面が明るいことを生かしたリビングシアターの構築。反射型スクリーンシステム(一般ホームシアタータイプ)が真っ暗な環境を必要とするのに対し、プロジェクションテレビは背面の光をスクリーンに当て透過光を鑑賞するタイプなので照明などの影響がほとんどない。すなわち、シアター環境が常時リビングにある、といった使い方に適する。部屋を暗くしスクリーンを張るなどの手間もなく、気軽に映画鑑賞が可能となる良さがあるのだ。

さてこのプロジェクションテレビ、クオリアとして「006」のナンバーが与えられた。004がフロントプロジェクター、005がLEDバックライトの液晶テレビと続くなか、006を大画面プロジェクションテレビとしたことからも、同シリーズの映像デバイスへの注力がうかがえる。もちろん画質は最上級もの。使用パネルは何とあの004と同じ「SXRD」、つまり反射型液晶パネルで、画素数も同じフルハイビジョンの1920×1080ドット、それをRGB用に3枚使用する。これだけで、高画質で定評の004のクオリティーをそのまま搭載したと解釈できよう。今回のプロジェクションテレビ化に当って004と変わったパーツはランプ。プロジェクションテレビの発光効率の良さからいたずらにワット数の大きなランプも不要というわけだろうか、200WのUHP系のものに変更された。「キセノンランプだから004に価値がある」としてきた人にとってはこれは気になろうが、素直な色合いに作り込んできたから安心できる。緑被りするような傾向は一切ないことを視聴で確認した。詳細は発表されていないが、光学部には特殊なカラーフィルターを挿入して色合いを整えたらしい。

映像回路は「ベガエンジンHD」。最新の液晶テレビやクオリアでも採用したハイビジョン対応の高精細画質を実現するエンジンだ。もちろんBS/CS/地上デジタル放送対応(別セットのレシーバーユニット付属)。音声も左右スピーカーと、背面にサブウーファー付きのデジタルSマスターを使用し歯切れの良いサラウンド音を得ている。

画質は見事の一言だ。プロジェクションテレビの良さであるブラックタイプのスクリーンが使用できることから黒浮きもほんのわずか。例えば映画を表示させても黒帯びがほとんど見えないというレベル。パネルコントラスト値は3000対1で、実際もかなりそれに近い値をクリアしていると思われる出来映え。なお大画面スクリーンで注意しないといけないのがユニフォミティーだが、十分満足できるレベルで収まる。また視野角も2枚重ねの特別スクリーンを新開発したそうで、特に上下方向が拡がっており、寝転んで見ても大丈夫だ。

ハイビジョン映画、DVD映画それぞれ奥行感、質感など十分過ぎるほどハイレベルな画質を見せており、プロジェクションテレビのイメージを大きく一新させる上々の出来映えである。

(text.村瀬孝矢)