製品情報
DENON
AVC-A11XV
¥400,000(税抜)
ビジュアルグランプリ2005SUMMER ≪銀賞≫受賞モデル
オーディオ銘機賞2006 ≪マルチチャンネルアンプ部門トップ賞≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2006 ≪銀賞≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2006 ≪サウンド部門≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2007 SUMMER ≪AVアンプ(中級タイプ/15万円以上50万円未満)部門≫受賞モデル
【SPEC】
≪オーディオ部≫
<パワーアンプ部>●実用最大出力:各チャンネル/245W(6Ω、EIAJ) ●定格出力:各チャンネル/140W(8Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D 0.05%) ●出力端子:フロント/センター/サラウンドバック:6〜16Ω、サラウンド:AorB 6〜16Ω、A+B 8〜16Ω
<アナログ部>●入力感度:200mV ●インピーダンス:47kΩ ●周波数特性:10Hz〜100kHz(+0dB、-3dB・ダイレクトモード時) ●SN比:102dB(ダイレクトモード時) ●歪み率:0.005%(20Hz〜20kHz・ダイレクトモード時)
<デジタル部(D/A出力)>●定格出力:2V(0dB再生時) ●全高調波歪み率:0.005%(0dB時1kHz) ●SN比:110dB ●ダイナミックレンジ:108dB ●定格出力:1.2V
<フォノイコライザー部(PHONO入力REC OUT)>●入力感度:2.5mV ●RIAA偏差:20Hz〜20kHz(±1dB) ●SN比:74dB(JIS-A、5mV入力時) ●歪み率:0.03%(1kHz、3V出力時) ●定格出力:150mV ●最大出力:8V
≪ビデオ部≫
<標準映像端子>●入出力レベル:1Vp-p ●インピーダンス:75Ω ●周波数特性:5Hz〜10MHz(+0dB、-3dB)
<S映像端子>●入出力レベル:Y(輝度)信号/1Vp-p、C(色)信号/0.286Vp-p ●インピーダンス:75Ω ●周波数特性:5Hz〜10MHz(+0、-3dB)
<色差(コンポーネント)映像端子>●入出力レベル:Y(輝度)信号/1Vp-p、PB/CB(青色)信号/0.7Vp-p、PR/CR(赤色)信号/0.7Vp-p ●インピーダンス:75Ω ●周波数特性:5Hz〜100MHz(+0、-3dB) ●消費電力:480W(スタンバイ時1W以下) ●最大外形寸法:434W×178H×500Dmm ●質量:23.6kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
フラグシップのコンセプトを継承するプレミアムサウンド
デノンのフラッグシップAVC -A1XVはその巨大な筐体と圧倒的な音質で絶賛を浴びたが、本機はそのジュニアモデルとなる製品である…が、単独で見ればこれで十分にトップクラスといわなければならない。A1XVが特別なのである。
ユーザーにとって興味があるのはA1XVとの違いだろうから、その点からまず記しておく。まずA1XVでは9チャンネル構成であったのが、本機は7チャンネルとなっている。またパワーも定格8Ωで各140Wとスケールダウンを図っている。筐体が小型になったのは主に映像回路の簡略化によるものだ。これ以外の基本構成はほとんど変わっていない。
デジタル信号処理は32ビット・フローティングポイントDSP。これを3 基搭載することで、ハイスピードなプロセッシングを可能としている。またCDに対してはAL24プロセッシング・プラスを導入し、微小レベルの再現性を向上させた。主電源は大型トロイダル・トランスと大容量コンデンサーで構成。ほかに3基のトランスを装備し、パート別に電源を分けることでノイズの減少を図っている。また各ブロックを独立させてシールドを施すなど、オーディオ的な配慮を徹底した構造を確立した。インターフェースはHDMI 1.1、i.LINKのほか、独自のデノンリンクも搭載。ビデオコンバージョン機能も充実している。
低ノイズで純度の高い音調はA1XV直系といっていい。パワーや彫りの深さにはそれより一回りおとなしいものを感じるが、レンジの隅々までエネルギーの行き渡った安定感に富む再現性は全く損なわれていない。2チャンネルでは特にピュアダイレクト機能が利いて、歪みがなく透明度の高い質感を確保している。
映画では解像度の高いきめ細かな描写に引き付けるものがある。空間の遠近がよく、目の詰んだ再現が鮮やかである。
(text:井上千岳)