―― 3D対応のLX900シリーズ、別売りアクセサリーを購入することで3Dに対応するHX900シリーズがビジュアルグランプリ2010 SUMMERの審査委員特別賞を、また、KDL−52HX900は批評家大賞も獲得しました。おめでとうございます。
坂本 まずは一人でも多くの方に3Dをご体感いただこうと取り組みをスタートしたタイミングに栄誉ある賞をいただき、さらに自信を持ってお客様にお薦めすることができます。
―― コンテンツもまだ決して十分ではない3Dですが、市場では鋭い立ち上がりを見せています。
坂本 正直なところ予想を上回る早さで需要が拡大しています。それだけ大きな期待があるわけですから、3Dによる映像を楽しんでいただくためのコンテンツの提供は、ハードの提供と同様に重要です。3Dのコンテンツを早く拡充することこそ、この市場を拡大させていくカギとなることに間違いありません。ゲーム、映画、コンサート、スポーツビデオなどで魅力的なコンテンツがリリースされるよう、ソニーグループ内で連携を取っていきます。
―― ソニーの3D戦略の他社との違いはどこにありますか。
坂本 ソニーは3Dビジネスに関し「レンズからご家庭まで」という言葉に表されるように、“民生用商品"、“プロ用映像制作機器"、“コンテンツ"のすべてをグループ内にもっていることが最大の特徴になります。したがって、3Dが市場に普及し、お客様に手軽に楽しんでいただけるようソニーが主導的に取り組んで業界をけん引していけると考えています。
―― ブラビアではお客様が選択できる3D対応モデルと、別売の3Dシンクトランスミッターと3Dメガネを購入することで3Dに対応するモデルの2つのラインナップで評価が高いですね。
坂本 HX900は最高画質をテーマに、3Dには将来、アクセサリーを買い足すことで対応できればいいというお客様を、一方のLX900は多彩な機能を搭載し、今、3Dを見たいというお客様を想定しました。テレビは長い期間にわたって使用するものですから、3Dは今はまだ必要ないが、数年後に必要になってくるだろうと考えるお客様もいて、HX900のようなモデルへの需要も大きいのではないかと思っています。
―― プレイステーション3(PS3)が3D対応になるのも大きなポイントですね。
坂本 コンテンツの中でもゲームの普及は早いと思います。PS3は国内に500万台以上普及していますが、すでに3D立体視ゲーム対応のアップデートが行われており、3D<ブラビア>購入者向けに3D立体視に対応したゲームをプレゼントするキャンペーンを実施しています。また、3D対応BDレコーダー/プレーヤーも夏から秋に向けて投入していく計画です。
―― 3Dでは対応カメラの登場も待望されています。
坂本 ソニーはカメラメーカーのリーダーとして、プライベートコンテンツにおいても3Dの楽しみ方を広げていきたいと考えています。カメラにおいては、まず6月に発売したNEX-5、NEX-3で7月に本体ソフトウェアのアップデートによる3D静止画撮影機能の対応を予定しています。ソニーとしては初めての3D静止画撮影機能対応カメラとなりますので、是非ご期待ください。
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左:NEX-5、右:NEX-3。本体ソフトウェアのアップデートにより、ソニーのデジカメとして初めて3D静止画機能に対応する予定だ |
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