総合提案で単価アップ 店頭展開はさらに重要に
−− レコーダーを核とした総合提案は、店頭でどのように訴求していくのでしょうか。
西口 こうしたご提案は、体感して初めて便利さやよさがわかるもので、店頭提案がより重要となります。パナソニックショップ様では“ジャンプリンク・パッケージ"というような形での推進をさせていただいていますが、ネット環境も非常に進んでいるという背景があり、順調に推移しています。また量販店様では接客の場をより提供する必要があります。各法人様のトップから実務の方々まで、ジャンプリンクのよさや店頭での体感の重要性をご理解いただいて、おかげさまで店頭展示も順調に進んでおります。
−− 今後のテレビの需要動向をどのようにご覧になりますか。
西口 足元のアナログ停波に向けては、メーカー、流通、政府が一体となって地デジの普及を進めていかなくてはなりませんが、順調に推移していると思います。そしてアナログ停波の時点では2000万台以上のアナログテレビが残ると推定され、これは放送を見るのに使用されていないゲーム用のモニターなども含まれますが、そういったものも買い替えが進む可能性があります。またデジタルからデジタルへの買い替えも600万台ほど見込まれます。
7月25日以降も、お客様がテレビを購入される潜在的な動機は十分にあると考えられます。直前の駆け込み需要は一段落するでしょうが、その後も台数としては従来ベースの堅調なかたちになり、中身はより付加価値商品に変わっていくということは間違いないと思います。昨年度のようにエコポイントも含めて、金額より台数、政策によって月ごとに需要がアップダウンするという段階は脱して、もういちどより確実な地に足のついた新たなテレビの成長に向けて、業界としてもうひとつ舵を切っていくステージに入っていくと思います。
新しい需要の芽は、どんどん生まれています。それを育てていかないと新しいステージで成長することはできず、業界全体が厳しい状況になってしまいます。我々は商品を変えながら、また売り方を変えていくという新たな挑戦をしていきたいと思います。特にお部屋ジャンプリンクでつながる新規商品群の創出に取り組んでいますが、これは身近なものをどんどん発掘していこうという思いです。
このようにパナソニックが他のメーカーに先駆け、市場の開拓をしてきたということをご評価いただき嬉しく思います。今後ともぜひご期待いただければと思っております。 |