富士通テンの“卵形スピーカーシステム”(その1)

公開日 2001/01/25 18:36
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富士通テンの新しい卵形スピーカーシステム
●2000年のオーディオエキスポでデモンストレーションが行われ、その斬新なデザインと音質とが注目を浴びた、富士通テン(株)が開発中の「卵形スピーカーシステム」。このほど、より最終形に近いプロトタイプが完成、発売に向けてさらに一歩具体化してきたので、その魅力の一端をご紹介していこう。

◆まず、このシステムの概要から

今回の卵形スピーカーシステムの最大の特徴は、『タイムドメイン理論』を採用していることにある。
このタイムドメイン理論は、(株)タイムドメインの由井啓之氏が考案したオーディオ理論で、文字通り、タイムドメイン(時間領域)を正しく再現するためのスピーカー技術を中心としている。

由井氏は、かつてオンキヨーの銘機「Grand Scepter GS-1」を設計した技術者であり、現在は(株)タイムドメインを設立して新しいオーディオシステムを開発製品化している。そのポリシーは、「アーティスト(音楽家)が伝えたい音や、ときには心までをも忠実にリスナーに届ける。それこそが究極のオーディオである」というもの。

すでにタイムドメイン社からはその製品化第一弾として「Yoshii9」が発売され、オーディオファンや音楽ファンから大きな注目を浴びている。オーディオアクセサリー誌98号でも試聴記事を掲載しているので、詳細は誌面ならびにホームページを参照してほしい。

富士通テン(株)ではこの理論をもとに、新しい理想的な再現性の家庭用オーディオシステムの設計に取り組みを開始。長年カーオーディオで培ってきた確かな技術力を元にしながら、形状、素材、そして構造部、採用するパーツに至るまで、すべて従来のものにとらわれずに理想の再生を追求。その結果誕生したのが、今回のスピーカーシステムになる。

構成は、卵形のエンクロージャーによるスピーカーシステムと、それを駆動するために設計されたステレオアンプの組み合わせが基本。もちろん、卵形スピーカーは、この専用アンプでなくては鳴らせないというものではない。卵形スピーカーのコンセプトをより生かし、理想的な再生を実現させるためのアンプである。

スピーカー、アンプともに、斬新なデザインを採用した格好良さとともに、いままでのシステムではなかなか得られなかった、現実味のある再生音が実現されているのが最大の特徴となっている。

その魅力のポイントと概略を、不定期連載形式でレポートしていく予定なのでお楽しみに。詳細については、次号のオーディオアクセサリー誌、100号でレポートを予定しているのでこちらも期待してほしい。

(季刊・オーディオアクセサリー編集部)


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