ケーブルブランド探訪記(STEREOVOX編その2「SEI-600」)
「SEI-600」 \350,000(1mペア) |
同モデルはケーブル導体に高純度な銀線を採用したオーディオケーブルである。この銀線は1本1本が楕円ソリッドコア構造となっており、導体の表面から中心部まで信号伝送を最適化する独自の楕円アスペクト比が選ばれている。
絶縁体はテフロン系のハイグレード素材で、極めて小さな空気孔を持つPTFEインシュレーター「ゴッサマー」を採用している。同軸マルチレイヤー構造とすることで、ケーブルの構造的な精度と機械的な性能を高め、信号伝送速度を向上させるとともに、ケーブル全長にわたって低容量、低共振を実現している。
さらにこの絶縁体をサンドイッチするように、スパイラル巻きの二重シールドカバーが設けられており、ケーブル全体として制振性に優れた緊束レイヤー構造のシールドを形成し、静かで、透明度の高い信号伝送を可能にしている。
ケーブルの端末処理には、摂氏143度の低温で融解する銀入りハンダSVX-4947を使用した独自の圧着式ハンダ「イスコラス」を導入。高温のハンダ付けによって生じる信号ケーブルおよびコネクターピンへのダメージを未然に回避している。
また、RCAプラグは、世界で最も高い性能と精度を誇ると言われる「エクスハドウ・ミレニオ」(XHADOWmillennio)を採用している。
なお、同モデルは好評発売中の『オーディオアクセサリー110号』にて詳細な音質レポートを掲載しているので、ご参照いただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●STEREOVOX(ステレオヴォックス)社の紹介
ステレオヴォックス社は1998年、クリス・ソンモヴィーゴとトニー・デ・アルメイダの二人によって設立された。米国フロリダ州に拠点を置き、オーディオケーブルの開発・生産および、クラシック音楽のレコード制作を手掛けるメーカーである。
クリス・ソンモヴィーゴ氏は1992年、以前の会社であるイルミナチ・エレクトロニクス社にて数々のデジタルケーブルを開発し、その優れた性能が認められ、1996年には米国オーディオ誌『ステレオファイル』の推奨リファレンスコンポーネントに選ばれている。1997年からは世界で最も高い性能と精度を持つアナログオーディオケーブルの開発・設計に着手し現在のステレオヴォックス社の最上位モデルとなっている。
一方の経営者であるトニー・デ・アルメイダ氏はフランスの著名な指揮者であり、音楽学者でもあるアントニオ・デ・アルメイダ氏を父に持ち、本人もオペラ演奏ではバリトンを担当する声楽家として、欧米各地で20年にわたって活躍。と同時にクラシック音楽への深い造詣から、レコード制作とそのエンジニアリングに対しても高い情熱を発揮している。クリス・ソンモヴィーゴ氏と出会ってからは一緒にオーケストラのレコーディングプロデュースを手掛け、国立公共ラジオ(NPR)の音楽番組でオンエアされるとともに、そのいくつかはステレオヴォックス・レーベルとしてリリースされている。
●ステレオヴォックス製品の取り扱い:
オーディオリファレンスインク
TEL:042(574)3185
FAX:042(574)3186
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