エソテリックよりSACDセパレートシステム「P-03/D-03」登場−P-01/D-01の設計思想を踏襲

公開日 2005/08/29 18:53
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(株)ティアック エソテリック カンパニーは、SACDトランスポート「P-03」とDAコンバーター「D-03」を9月下旬より発売する。価格はいずれも126万円(税込)。

両機は、2004年10月上旬に受注生産で発売した「P-01」「D-01」に続く、エソテリックのセパレート型SACDシステム第2弾。「P-01」は231万円、「D-01」は115万5,000円(ステレオ使用の場合231万円)だったので、約半額程度に価格を下げたことになる(初出時にD-01の価格をステレオ使用時に115万5,000円と表記しましたが、これは誤りでした。お詫びして訂正致します)。

P-03


トランスポート「P-03」は、「P-01」に搭載したVRDS-NEOメカを、P-03用にリファインして搭載。スピンドル軸受け部にVRDS-NEOメカ専用に加工された新開発のセラミック・ボールベアリングを採用し、滑らかで精度の高い回転制御を可能にした。またトレー収納時にシャッターが閉まり、シャッター自体をフロントパネルにメカニカルにロックする機構も備えた。気密性を高め、外部からの音圧や振動などによる音質への悪影響を排除している。

電源部とトランスポート部を完全分離したダブルブロック構造を採用。相互振動や干渉による影響を抑えている。またトランスはメカニズム/モーター駆動用と信号処理用で分けており、メカニズム/モーター駆動用はWBトランス、信号処理用はRコアトランスを装備した。

そのほか、主要な内部配線材には高純度6N銅を導体に採用、RCA出力ジャックには純銅+金メッキのピュアマテリアルを用いたWBT社製「nextgen」、電源インレットには純銅にロジウムメッキを施し、超低温処理を加えたものを搭載するなど、ハイエンド機器らしい贅沢な仕様が盛り込まれている。

デジタルオーディオ出力は、高精度水晶発振器の採用により、ジッター低減とアップコンバートを行ったあとに出力される。CD再生時は最大fs176.4kHzでの出力が可能。さらにCDのPCM信号をDSD信号にコンバートすることもでき、同社では「ソースの状態、音楽ジャンル、組み合わせるハード機器によって出力する信号を選択できる」と説明する。

もちろんWORD SYNC機能も備え、外部からのWORDクロックに同期させられる。入力可能な周波数は44.1/88.2/176.4/48/96/192/100kHz。エソテリック独自のユニバーサルクロック(100kHz)も入力できる。

筐体は、フロント、側板、天板とフロントコーナー部に肉厚アルミ材を採用し、さらにボディ全体を5mm厚のスチール製ボトムシャーシとエソテリック独自の焼入鋼ピンポイントフットで3点支持する。約30kgのハイマス設計により、メカニズム取り付けの高精度化と高剛性化を図っている。

D-03

D-03

DAコンバーター「D-03」は、電源トランス、電源、アナログオーディオ回路などは、L/Rを完全独立させた。「いわばモノーラルDACをひとつの筐体に収めた」(同社)設計で、チャンネル間のクロストーク、L/Rの電源供給量の影響を抑えている。

DACデバイスはDSD/PCM対応の「AD1955」。P-03からのDSDシグナル入力時は、DSDからDA変換を行い、PCMシグナル入力時はPCMからDA変換を行う。

インターフェースはS/PDIF、AES、i.Linkなどに対応。またL/R独立伝送のDUAL AESに加え、すべての入力で192kHzのハイサンプリングソースが再生可能。

電源トランスには音質に悪影響を与えるリーケージフラックスや振動、うなり音が少なく高効率のRコアトランスをデジタル用1基、アナログ用2基の計3基のトランスを搭載。さらにアナログ電源の安定化回路にはディスクリート構成を採用する。

DA変換した信号を出力するドライバー回路には、±38V電源でトランジスター、FETを駆動するディスクリート構成アナログ回路を搭載。さらにD-01と同様にデジタルフィルターOFF機能を搭載。ON/OFFを選択でき、微妙な音質変化を楽しめる。また従来型のアナログフィルターは廃止された。

また、これまでPCM専用だったRAM-Link回路をSACDのDSDストリームに対応。すべてのオーディオデータはRAM-Link回路と高精度マスタークロックによりジッターを低減する。

WORD SYNC機能にも対応し、クロックの入力はもちろん、内蔵の大型クリスタルを使用した±3ppmの高精度クロックを外部機器に出力することもできる。

内部の主要な配線材には高純度6N銅を仕様。またRCAジャックにはP-03と同じくWBT社の「WBT-0201」を採用。また出力ジャックはPCBマウントではなくリアパネルに強固にマウントしている。

内部の電源回路、デジタル回路、アナログ回路は高剛性シャーシで分離。相互干渉を抑えた。また筐体はP-03と同じく肉厚のアルミ材がふんだんに用いられている。

【問い合わせ先】
(株)ティアック エソテリック カンパニー
AVお客様相談室
TEL/0570-000-701

(Phile-web編集部)

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●全高調波歪率:0.0007%(1kHz) ●S/N比:115dB ●デジタル入力端子:i.Link×2、XLR×2、RCA×2、OPTICAL×1 ●ワードシンク:BNC入力×1、BNC出力×1 ●アナログ出力端子:XLR×1、RCA×1 ●消費電力:24W ●外形寸法:445W×159H×420Dmm ●質量:27kg