AudioQuestアジア担当マネージャーが明かす注目のニューモデル
音声ケーブルから映像ケーブルまで、幅広い製品ラインナップと確かな性能で多くのAV/オーディオファンの信頼を得ている米AudioQuest(オーディオクエスト)。先日、同社アジア地域のセールス・マネージャーを務めるスティーブ・シェード氏が来社し、オーディオクエストの新たな展開について語ってくれた。
シェード氏がオーディオクエストに入社したのは2003年と比較的最近のこと。しかし、その前から同社との関わりは深かったようだ。同氏は1997年から6年間、カンザスのハイエンドAVショップに勤務し、そこでオーディオクエスト商品の売り上げ記録を作ったこともあるという。オーディオクエストに入社した動機も「オーディオクエストが好きだったから」と実にシンプル。シェード氏が営業面で頭角を現し、アジア地域を任されるようになったのも当然のことと言えそうだ。
シェード氏は、「オーディオクエストは常に正しい価値を提供することを念頭に活動している」と強調する。わかりにくい表現だが、簡単に言えば「クオリティと製品価格の関係が不透明な製品が多い」ことを憂慮しているのだという。シェード氏は「オーディオクエストでは、投入したコストに対して適正な価格を設定している」と胸を張る。
シェード氏は、今年日本で導入を開始したオーディオクエストのラインナップについても説明してくれた。オーディオケーブルでは、「Columbia」「Colorado」「Niagara」という3機種の“リバー・シリーズ”が2月に発売された。いずれも3層構造となっており、シールドの上部にカーボンPVC、アルミホイル、そして内側にもう1層のカーボンPVCを積層させ、ノイズを低減する。特にRFノイズの除去に効果があるという。
注目したいのはプラグ部分の構造。点で圧着するのではなく、360度の面で圧着する方式を採用し、伝送ロスを極限まで減らしている。また、プラグは銅に銀メッキを直接施しており、ニッケルメッキは使用していない。「見た目は悪くなるが、不純物が減ることで確実に音はよくなる」(シェード氏)。
River Seriesの3機種は、いずれもDBS(ダイエレクトリック・バイアス・システム)を採用している。信号導体の周囲の絶縁体を安定させる機能で、電池で駆動するもの。このDBSも進化しているのだという。ちなみに電圧は、Columbiaが48Vで、残り2機種が72Vとなっている。
またシェード氏は、もうすぐアメリカで出荷を開始するスピーカーケーブル“ロケット・シリーズ”についても説明してくれた。「Rocket 33」「Rocket 44」「Rocket 88」の3機種がラインナップされており、いずれも高域と低域を完全に分離した、「K2」と同じ構造を採用している。最上位機のRocket 88にはDBSも搭載し、シェード氏によると「Rockfellerにも肉薄するクオリティを持っている」という。
さらにシェード氏は、ハイエンドオーディオファン垂涎のフラグシップモデル「William E.Low Signature シリーズ」の発売についても言及。もともと「Horizon」として発売を予定していたオーディオケーブルだが、商標の関係で名称を変更することになったのだという。コストを度外視し、良い音を追求した製品で、プラグだけで同社の他製品の30倍ものコストがかかっているのだという。写真のRCAタイプだけではなく、XLRももちろん用意される予定だ。
映像ケーブルでは、最近ではやはりHDMIケーブルに注力しているという。「オーディオクエストのHDMIケーブルはすべてVer1.3の認証を取得しており、将来にわたって安心して使って頂ける。長さも20mまで用意しており、伝送効率は非常に高い」(シェード氏)。シェード氏によれば、伝送効率を上げるためには導体をねじ曲げる方法と精度を工夫する必要があるとのことで、オーディオクエストでは蓄積したノウハウをもとに、1,000万円程度と高価な工作機械を導入して導体加工を行っているのだという。
またシェード氏は、iPod用ケーブルの売り上げが目覚ましい勢いで伸びていることも紹介。アメリカではiPod用のステレオミニ-RCAケーブルとして、価格の安い方から順に「Mini-A」「Mini-1」「Mini-3」「Mini-5」「Mini-7」の5製品がラインナップされている。Mini-Aは20ドルと手頃だが、最上位機のMini-7はDBS搭載で、価格は何と300ドル。導体にはソリッドPSC+を用いているというから、本格オーディオケーブルも真っ青の仕様だ。このiPod用ケーブル、ラインナップの一部は日本でも近々販売を開始する予定だという。iPodファンには要チェックの製品となりそうだ。
(Phile-web編集部)
シェード氏がオーディオクエストに入社したのは2003年と比較的最近のこと。しかし、その前から同社との関わりは深かったようだ。同氏は1997年から6年間、カンザスのハイエンドAVショップに勤務し、そこでオーディオクエスト商品の売り上げ記録を作ったこともあるという。オーディオクエストに入社した動機も「オーディオクエストが好きだったから」と実にシンプル。シェード氏が営業面で頭角を現し、アジア地域を任されるようになったのも当然のことと言えそうだ。
シェード氏は、「オーディオクエストは常に正しい価値を提供することを念頭に活動している」と強調する。わかりにくい表現だが、簡単に言えば「クオリティと製品価格の関係が不透明な製品が多い」ことを憂慮しているのだという。シェード氏は「オーディオクエストでは、投入したコストに対して適正な価格を設定している」と胸を張る。
シェード氏は、今年日本で導入を開始したオーディオクエストのラインナップについても説明してくれた。オーディオケーブルでは、「Columbia」「Colorado」「Niagara」という3機種の“リバー・シリーズ”が2月に発売された。いずれも3層構造となっており、シールドの上部にカーボンPVC、アルミホイル、そして内側にもう1層のカーボンPVCを積層させ、ノイズを低減する。特にRFノイズの除去に効果があるという。
注目したいのはプラグ部分の構造。点で圧着するのではなく、360度の面で圧着する方式を採用し、伝送ロスを極限まで減らしている。また、プラグは銅に銀メッキを直接施しており、ニッケルメッキは使用していない。「見た目は悪くなるが、不純物が減ることで確実に音はよくなる」(シェード氏)。
River Seriesの3機種は、いずれもDBS(ダイエレクトリック・バイアス・システム)を採用している。信号導体の周囲の絶縁体を安定させる機能で、電池で駆動するもの。このDBSも進化しているのだという。ちなみに電圧は、Columbiaが48Vで、残り2機種が72Vとなっている。
またシェード氏は、もうすぐアメリカで出荷を開始するスピーカーケーブル“ロケット・シリーズ”についても説明してくれた。「Rocket 33」「Rocket 44」「Rocket 88」の3機種がラインナップされており、いずれも高域と低域を完全に分離した、「K2」と同じ構造を採用している。最上位機のRocket 88にはDBSも搭載し、シェード氏によると「Rockfellerにも肉薄するクオリティを持っている」という。
さらにシェード氏は、ハイエンドオーディオファン垂涎のフラグシップモデル「William E.Low Signature シリーズ」の発売についても言及。もともと「Horizon」として発売を予定していたオーディオケーブルだが、商標の関係で名称を変更することになったのだという。コストを度外視し、良い音を追求した製品で、プラグだけで同社の他製品の30倍ものコストがかかっているのだという。写真のRCAタイプだけではなく、XLRももちろん用意される予定だ。
映像ケーブルでは、最近ではやはりHDMIケーブルに注力しているという。「オーディオクエストのHDMIケーブルはすべてVer1.3の認証を取得しており、将来にわたって安心して使って頂ける。長さも20mまで用意しており、伝送効率は非常に高い」(シェード氏)。シェード氏によれば、伝送効率を上げるためには導体をねじ曲げる方法と精度を工夫する必要があるとのことで、オーディオクエストでは蓄積したノウハウをもとに、1,000万円程度と高価な工作機械を導入して導体加工を行っているのだという。
またシェード氏は、iPod用ケーブルの売り上げが目覚ましい勢いで伸びていることも紹介。アメリカではiPod用のステレオミニ-RCAケーブルとして、価格の安い方から順に「Mini-A」「Mini-1」「Mini-3」「Mini-5」「Mini-7」の5製品がラインナップされている。Mini-Aは20ドルと手頃だが、最上位機のMini-7はDBS搭載で、価格は何と300ドル。導体にはソリッドPSC+を用いているというから、本格オーディオケーブルも真っ青の仕様だ。このiPod用ケーブル、ラインナップの一部は日本でも近々販売を開始する予定だという。iPodファンには要チェックの製品となりそうだ。
(Phile-web編集部)
関連リンク
トピック