世界の教授、坂本龍一さんが100歳と103歳の方と共演!?

analogにも登場した坂本龍一さんの10月からの欧州ツアーをアウディがサポート

公開日 2009/09/17 17:15 季刊analog編集部
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9月15日に発売されたばかりの季刊analog vol.25の最新号の巻頭に、特別インタビューとして登場していただいている坂本龍一さんが、8日にアウディ フォーラム東京で会見し、10月7日から始まるヨーロッパツアー「Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2009 Europe」の概要を明らかにした。

今回のツアーは10月7日ドイツ・ベルリンのHau1での公演を皮切りに、12月2日 イギリス・エディンバラのクイーンズホール公演までのおよそ2カ月間、ドイツ、ベルギー、イタリア、フランス、スペイン、イギリスの6カ国を回り、全28公演が予定されている。今春行われた全国ツアー同様に、ピアノ2台の構成で、約3分の1が坂本さんと自動ピアノとのデュエットとなる。

本ヨーロッパツアーにはアウディの日本法人、アウディ ジャパンが(株)協賛し、全行程の移動によって発生すると見込まれるCO2の排出量、30トンをカーボンオフセットする。また、アウディのインターネットテレビチャンネル「アウディ tv」で、公演の模様を放送する予定(放送日未定)である。

会見での坂本龍一さん

坂本龍一さんと共に、インタビューを受けるアウディジャパンのドミニク・ベッシュ社長(右)

当日、坂本さんと会見したアウディ ジャパンの代表取締役社長のドミニク・ベッシュ氏は「坂本さんは、早くから環境問題に取り組み、カーボンオフセットに積極的に取り組んでいる。坂本さんのツアーの協賛ができるのは、光栄な事」と話し、また、坂本さんは「アウディは確かな技術に支えられた職人的なもの作りをやっている。音楽の作り手として通じるところがあると感じている。企業的にもカーボンオフセットを先進的にやっており、このような企業と一緒にツアーできることは嬉しいこと」と述べた。

今回の協賛は、坂本龍一さんとアウディ ジャパンの「環境への配慮」という理念が一致したことから実現。坂本龍一さんは、環境問題に対して様々なメッセージを発信し続けており、春に行われた全国ツアー「Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2009」のすべての会場でグリーン電力を使用、ツアー全体で排出されるCO2排出量の全てをカーボンオフセットするなど、カーボンフリーな活動を推進している。

アウディ ジャパンでは、「Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2009 Europe」への協賛で新たな提案をすることにより、坂本龍一氏とともに環境保全活動に貢献していくという。

また、1909年の誕生以来今年で100周年を迎えたアウディでは、現在様々な関連イベントを行っているが、今回アウディ ジャパンでは、アウディがこの世に誕生してから100年間、同じ時間を共有し、今日の世界を形作ってきた、そして将来への道標となる100歳の方々と100周年を祝うべく「100周年 〜100歳の夢を叶える〜」を実施。このプロジェクトは、アウディ ジャパンの理念に賛同した2名の100歳の方の夢を叶えるサポートをするもの。

アウディ100周年記念プロジェクトの発表もあり、プロジェクトに参加した舘岡寿美子さん(100歳・左)と昇地三郎さん(103歳・右)もゲストとして招待された

会見後に黒田節を舞う103歳の昇地三郎さん。その元気な姿に会見に参加した全員が驚きの声を上げた

この2名の方のうち、100歳の舘岡寿美子さんの夢は、まだ会ったことのない曾孫さんに会うこと。そして30年前に亡くなったご主人とよく食べにいっていた築地のお寿司を食べること。もうひとりの参加者である103歳のJ地(しょうち)三郎さんは、現在も現役の教育学博士として第一線で活躍しており、夢は自身の健康の秘訣である習慣健康法を世界に広めること。

8日の会見には、今回のプロジェクトでサポートを受けた、舘岡寿美子さんと昇地三郎さんが招待され、坂本龍一とのトークも行われた。舘岡さんは、今なお琴を現役でやっており、坂本龍一さんの音楽も大好き、とのこと。会場では実際の琴を演奏する映像が流され、坂本さんは「僕も100歳でも弾けるかな?」とつぶやいていた。

昇地さんは、現在も現役の教育者であり、教壇に立っており、とても忙しく再来年までスケジュールが埋まっているという。「坂本大教授に会うために、仕事をキャンセルして駆けつけた」という。坂本さんは、お二人の元気さに押されぎみといった感じで、「実際に100歳以上の方にお会いするのは初めて。人間は本当に素晴らしい。僕は100歳までいけるかなぁ」と感想を述べた。

会見が終了後には、103歳の昇地さんが、「目出たい時には九州では黒田節を歌う。外国の講演の後も必ず黒田節を踊る。日本男児ここにあり」と言い。ステージ上で、かくしゃくとした舞姿を見せてくれた。これには、坂本さんも圧倒されていた。

本プロジェクトには、100歳の方の撮影をライフワークとしている写真家・小野庄一さんが参加。小野さんは、震災や戦争を乗り越えてきたお年寄たちが見せる笑顔に惹かれ、お年寄たちを撮影し続けている写真家であり、敬老の日である9月21日から、アウディ フォーラム東京でスタートする写真展「アウディ100周年 〜100歳の夢を叶える」では、小野さんの撮影による100歳の2人の夢が叶う瞬間、生き生きとした表情を収めた作品と日本中の100歳の方々をおさめた写真が展示される。

写真展の会場では、このプロジェクトに賛同されている世界的音楽家、坂本龍一さんにより演奏され、自らセレクトされた代表的な楽曲が自動演奏ピアノにて流される。

今回の写真展の概要は以下の通り。元気な100歳以上の姿を捉えた写真展を、ぜひご覧になっていただきたい。


【 写真展「アウディ100周年 〜100歳の夢を叶える〜」概要】
●期間:2009 年 9 月 21日(月・敬老の日)〜9 月 29 日(火)
午前10:00〜午後 8:00 (年中無休)
●会場:アウディ フォーラム東京 2F ブランディングフロア
東京都渋谷区神宮前6-12-18
●料金:入場無料

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