国際音楽産業見本市MIDEMがカンヌで開幕 − ソニーも初出展しハイレゾをアピール
南仏カンヌで世界最大規模の音楽見本市「MIDEM(ミデム)」が2月1日からスタートした。港に面したパレ・デ・フェスティバルとリヴィエラホールをメイン会場に、4日間にわたって開催される。カンヌといえば映画祭が有名だが、この時期は主役が入れ替わって「音楽の街」に一変。コート・ダジュールの温暖な空気のなかで様々なイベントが繰り広げられる。
出展企業は各国の音楽出版社、レコード会社など音楽関連企業や団体が半数以上を占めるが、そのほかにオーディオメーカーやアーティスト団体など音楽に関わる様々な立場の企業やグループが名を連ねる。2013年は73ヶ国から3,000社を超える企業が参加し、6,400名の来場者が集まったという。
家電の見本市などに比べると小規模に見えるが、プロモーションや権利の買い付けなどビジネス主体の見本市なので、密度の高さは際立っている。世界中の音楽産業の関係者が一堂に会す機会は多くはないので、MIDEMがこれまで担ってきた役割は非常に大きいのだ。
1967年の創設以降、毎年この時期に開催されてきたMIDEMは、今年で第48回を数える。日本からは音楽出版社やレコード会社が多数参加したほか、オーディオメーカーとしてソニーが初参加したことが注目を集めていた。昨年のIFAで同社が打ち出した「ハイレゾオーディオ」の優位性を音楽関連企業にアピールすることが狙いで、独立したブースで最新の製品群を披露する。展示の内容は別途レポートする予定だ。
そのほか、音楽産業に力を入れる主要国が独自にブースを設け、プロモーションを行っていることもMIDEMならではの光景だ。英、米、独、仏など音楽大国はもちろんのこと、多くの国が自国のアーティストや音楽を広くアピールする場としてMIDEMを活用している。
日本はMPAJ(日本音楽出版社協会)がJETROと共同で広大なジャパン・スタンドを構え、複数のレコード会社、権利団体、代理店とともに積極的な活動を展開している。1日に行われたオープニングイベントでは任天堂と京楽産業がカラオケ、パチンコをそれぞれ紹介しながら、娯楽産業のなかで音楽が果たす役割の大きさをアピールした。
MPAJが2日に開催した「Song Pitching Workshop」は、日本から海外音楽市場への進出を目指すアーティスト、海外から日本のマーケットを目指すアーティストそれぞれの楽曲を試聴しながら出版社やラジオ局の専門家が論評を加えるというイベントだ。
MPAJ会長の谷口元氏(エイベックス・ミュージック・パブリッシング)は、MIDEMが果たす役割について「年に1回ここに来て、世界中の会うべき人に会い、1週間の間にすべてのミーティングをこなせます。私が最初に参加した約25年前、それは驚くべきことでした。時代は変わって、いまではネットがあるし、音源さえもやり取りできるようになりました。ここに来てすべてのビジネスを消化する必要はないのですが、毎日メールや音声のやり取りだけが続いていると、人間の心理としてたまには面と向かって話したくなるんですね。普段はメールでやり取りしているお客さんたちとこの場で直接話ができるメリットは大きいです」と語る。
毎年趣向を変えて行われるイベントについては「2つの狙いがあります。まずは海外の人たちの目を日本に向けてもらい、日本の音楽を知ってもらうことです。そして、もう一つはアーティストを含む日本の人たちに海外との違いを知ってもらうことができます」と、その成果を紹介してくれた。
他のブースやイベントの詳細はあらためてレポートするのでお楽しみに。
出展企業は各国の音楽出版社、レコード会社など音楽関連企業や団体が半数以上を占めるが、そのほかにオーディオメーカーやアーティスト団体など音楽に関わる様々な立場の企業やグループが名を連ねる。2013年は73ヶ国から3,000社を超える企業が参加し、6,400名の来場者が集まったという。
家電の見本市などに比べると小規模に見えるが、プロモーションや権利の買い付けなどビジネス主体の見本市なので、密度の高さは際立っている。世界中の音楽産業の関係者が一堂に会す機会は多くはないので、MIDEMがこれまで担ってきた役割は非常に大きいのだ。
1967年の創設以降、毎年この時期に開催されてきたMIDEMは、今年で第48回を数える。日本からは音楽出版社やレコード会社が多数参加したほか、オーディオメーカーとしてソニーが初参加したことが注目を集めていた。昨年のIFAで同社が打ち出した「ハイレゾオーディオ」の優位性を音楽関連企業にアピールすることが狙いで、独立したブースで最新の製品群を披露する。展示の内容は別途レポートする予定だ。
そのほか、音楽産業に力を入れる主要国が独自にブースを設け、プロモーションを行っていることもMIDEMならではの光景だ。英、米、独、仏など音楽大国はもちろんのこと、多くの国が自国のアーティストや音楽を広くアピールする場としてMIDEMを活用している。
日本はMPAJ(日本音楽出版社協会)がJETROと共同で広大なジャパン・スタンドを構え、複数のレコード会社、権利団体、代理店とともに積極的な活動を展開している。1日に行われたオープニングイベントでは任天堂と京楽産業がカラオケ、パチンコをそれぞれ紹介しながら、娯楽産業のなかで音楽が果たす役割の大きさをアピールした。
MPAJが2日に開催した「Song Pitching Workshop」は、日本から海外音楽市場への進出を目指すアーティスト、海外から日本のマーケットを目指すアーティストそれぞれの楽曲を試聴しながら出版社やラジオ局の専門家が論評を加えるというイベントだ。
MPAJ会長の谷口元氏(エイベックス・ミュージック・パブリッシング)は、MIDEMが果たす役割について「年に1回ここに来て、世界中の会うべき人に会い、1週間の間にすべてのミーティングをこなせます。私が最初に参加した約25年前、それは驚くべきことでした。時代は変わって、いまではネットがあるし、音源さえもやり取りできるようになりました。ここに来てすべてのビジネスを消化する必要はないのですが、毎日メールや音声のやり取りだけが続いていると、人間の心理としてたまには面と向かって話したくなるんですね。普段はメールでやり取りしているお客さんたちとこの場で直接話ができるメリットは大きいです」と語る。
毎年趣向を変えて行われるイベントについては「2つの狙いがあります。まずは海外の人たちの目を日本に向けてもらい、日本の音楽を知ってもらうことです。そして、もう一つはアーティストを含む日本の人たちに海外との違いを知ってもらうことができます」と、その成果を紹介してくれた。
他のブースやイベントの詳細はあらためてレポートするのでお楽しみに。
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