マーク・レヴィンソン氏が開発

Daniel Hertz、「アナログの味わいを再現する」約8.5万円のMac用音楽プレーヤーソフト

公開日 2014/04/02 19:17 ファイル・ウェブ編集部
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(株)アークは、同社が取り扱うDaniel Hertzブランドの新製品発表会を開催。Mac専用ミュージック・プレーヤーソフト「MASTER CLASS 1.0」を発表した。

「MASTER CLASS 1.0」の画面

デモはDaniel Hertzのフルシステムで行われてた

「MASTER CLASS 1.0」はMac専用のミュージックプレーヤーソフトとなる。発売時期は5月。価格は最終決定していないが、85,000円程度になる見込みとのことだ。アナログの味わいを再現する独自技術「A+」と、イコライゼーション機能がその特徴となる。

発表会にはDaniel Hertzの創業者であるマーク・レヴィンソン氏が登場し、各製品のプレゼンテーションを自ら行った。なお、同時に発表された2ウェイ・ブックシェルフ型スピーカー「M8」とプリメインアンプ「M9」については別項で詳細を紹介する。

Daniel Hertzの創業者であるマーク・レヴィンソン氏

「A+」はMASTER CLASS 1.0で初めて民生用として採用される新技術。PCM音源の階段状になる信号波形を、フィルターを使うことなく滑らかなサインウェーブに変えることができるという。この処理により、ハイレゾやCDリッピング音源に加え、圧縮音源までが、アナログライクなサウンドで再生できるとマーク・レヴィンソン氏は力説。「『A+』はPCMデジタル音源を、透明感があり、耳や脳にストレスを与えない音にしてくれます」と述べた。

なお、この「A+」の詳細な技術要素については、パテントの関係もあり詳細は企業秘密とのこと。ただ、同氏はその処理について「PCMフォーマットの階段状の波形に、少し毛足の長い草を植え付けていくようなイメージ」と説明。また、「A+」にはPCMのA/D変換、D/A変換で起きるエラーを適正化し、きちんとしたサインウェーブに戻す効能があるともコメントしていた。

デモにつかったMac。2台あるのは再生用と、説明用で使い分けていたため

MASTER CLASS 1.0のもうひとつの目玉が、イコライジング機能だ。マーク・レヴィンソン氏が1985年に手がけたアナログイコライザーの名機「チェロ・オーディオ・パレット」のデジタル版といえるもので、音質を劣化させることなくプロレベルのイコライジングできるという。楽曲ごとに調整項目を保存して、その楽曲の再生時に簡単に呼び出すことができるのも特徴。イコライジングを反映した音楽ファイルを新たに作成することもできる。

イコライジングは、40Hz、120Hz、500Hz、2kHz、5kHz、20kHzの6ポイントにおいて、±12dBの範囲で調整が可能。0.1dBずつのステップでの調整ができる。また、S/Nは事実上のゼロ・ノイズに近づけたとのこと。同氏は「自分の部屋、自分の装置で、楽曲ごとに好みの音作りができること」とも述べていた。

「A+」の効果について言及するマーク・レヴィンソン氏

なお、ソフトの使用に関しては、USBドングルキーを再生するMacのUSB端子に挿しての認証が必要となる。

マーク・レヴィンソン氏は「PCM録音に『A+』を施すことで、アナログ的なサウンドを楽しむことができる。『A+』はデジタル音源に、アナログの音楽の魂を与えてくれるものだ」とその効果に自信を見せていた。

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