オタイオーディオ主催

飲食店やホテルは“音質”も重要。「空間と音ーー建築空間と音を考えるトーク&交流会」レポート

公開日 2023/07/21 18:42 季刊・アナログ編集部
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7月19日(水)、東京・恵比寿のリキッドルームにて、オタイオーディオが主催するイベント「空間と音ーー建築空間と音を考えるトーク&交流会」が開催された。

イベントには、飲食店から高級ホテルまでサウンドデザインしているオタイオーディオの代表・井上揚介氏と、音と旅と株式会社で活躍している選曲家のカワムラユキ氏、同社高橋ひでつう氏が登壇。トークセッションを行った。

左から井上揚介氏、カワムラユキ氏、高橋ひでつう氏

飲食店や美容サロン、ホテル、公共空間などをアメニティを高めた空間とするためにサウンドデザインにも力を入れている三者が、空間と音の質を上げるためには、よく考えられた選曲と、クオリティの高い音質が必要であると、例を挙げつつ解説。

オタイオーディオ井上揚介氏によるトークの様子

井上氏は「飲食店において料理の質やインテリアの質、食器の質を良くするだけでなく、良い音響をインストールして、サウンドデザインに力を入れたお店が、帯店時間を伸ばして結果的にすごい人気店となった例をみてきました」と語る。

空間と音を共有する際に音質が重要な役割を果たすことを話すオタイオーディオの井上揚介氏

選曲家であるカワムラユキ氏も、「録音された音楽は“記録”ですが、それを素晴らしい音で聴くと“体験”になります。素敵な体験づくりができるように空間と音のデザインをインストールできるといいなと思って活動しています」とサウンドクオリティの重要性を説明。この場でも『ブルーノート・ビーチ・コレクション』からスタン・ゲッツによる「オータム・リーブス」ほか、選曲した楽曲を再生してくれた。

選曲家のカワムラユキ氏がこの日も選んできてくれたCD、LPなどを再生した

高橋ひでつう氏は「我々が提供しているのは、あってもなくてもいいものですが、なぜあった方がいいのか、が大切です。生のコンサートはチケットも高いし、年に一回行くものになるでしょう。でも何回も行けない代わりに、街で音楽が無料で聴ける環境になったら素晴らしいと思いませんか」とコメント。旅と音と株式会社とオタイオーディオがコラボレーションしたサウンドデザイン空間の実例を紹介した。

公共空間やホテルなどに「音」がデザインされている実例を紹介

トークショウの後は、オーディオメーカーB&W (株式会社ディーアンドエムホールディングス)のスピーカーとマランツのコンポーネントを使用しハイクオリティなサウンドを体感する試聴会が繰り広げられた。

マランツMODEL30、SACD30Nでピュアオーディオクオリティのサウンドをデモンストレーション

スピーカーシステムはFormation Duo(左)、B&W 804D(右)にサブウーファーASW610もプラスしてデモ。このほかオタイオーディオオリジナルのペア9,800円のスピーカーも比べた

試聴会の後は懇親会。DJ・Midori Aoyamaがサウンドを担当する空間で、会場に集まった建築、インテリア関係者や音楽関係者などが交流を図った。

一心に聴き入る来場者

さまざまなベニュー、場で高い体験価値が求められているいま、「サウンド」の質の向上が鍵となっていることを大いに実感させてくれたイベントであった。

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