ソニー、PCとAVのさらなる融合へ「VAIO」ニューモデルを発表〜質疑応答編〜
●ソニーマーケティング(株)は本日、ソニーブランドのエンターテインメントPC「VAIO」シリーズの2004年モデルとなる新商品群10シリーズ52モデルを一挙発表した。本日東京都内にて行われた発表会には、ソニー(株)からも新製品の開発に関わったキーマンが訪れ、新製品に関する詳細を語った。
はじめにソニー(株)常務 IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー NCプレジデントである木村敬治氏が登壇し挨拶を述べた。木村氏は「VAIOは本日から進化の第2章へ突入した」と高らかに宣言した。これまでも「PCでAVを楽しむ」というコンセプトを掲げ、成長を続けてきたVAIOシリーズであるが、デジタルエンタテインメントが大きな発展を遂げる現在においては、「その融合をさらに進め、ユーザーがこれまで体験したことのないような、高次元なPCによるAVエンタテインメントを提供することがVAIOの役割である」と木村氏は語った。これまでユーザーを縛っていたPCの可能性の範囲を、「質の制約からの解放=画質音質の高度化」、「時間や場所の制約から解放=持ち運びやすさ、小型化、スタミナの強化」、「操作の制約からの解放=簡単な操作」という3つのフェーズを核に進化を実体化させ、何よりPCの既成概念にとらわれないVAIOシリーズの確立を目指していく方向性を明らかにした。
木村氏からは、新しいVAIOシリーズの紹介とともに、VAIOのコンセプトモデル2製品によるネットワークエンターテインメントのデモンストレーションも行われた。本日紹介された、AVエンタテインメントに特化したフラグシップモデル『VAIO type X』(発売日未定)で録画した映像を、ポケットタイプのVAIOプロトタイプに転送し、ポータブルで楽しむ。そしてその映像をさらに本機を専用のクレードルで
プラズマディスプレイとつないで大画面で楽しむという、VAIOを核にしたネットワークエンターテインメントの未来図が提案されると、会場は大きな歓声に包まれた。
続いて、新しいVAIOシリーズのコンセプトを指導し、設計・デザインを担当した、ソニー(株)クリエイティブセンター コンセプトラボ/バリュークリエイションスタジオ 統括部長である戸塚恵一氏が登壇した。戸塚氏はVAIOシリーズの新しいコンセプトとして「やりたいことを際立たせる」という概念を提示し、その開発に置いては「原点に帰り、シンプルな製品をつくることを目指しました」と語った。ユーザー個人が「PCで楽しみたい、かなえたいエンタテインメントがシンプルに具現化できる」製品としてのVAIOを実現し、ユーザーが主体的に楽しみたいこと「Do VAIO=VAIOする」のコンセプトのもとに実現して欲しいという想いがこめられた製品であるという。新しい製品のデザインについては「前モデルのバイオの成功に経緯を払い、紫がかった黒いボディをコンセプトカラーにしている」という。
最後に本日の発表会で行われた質疑応答の模様を紹介する。
<質疑応答列席のメンバー>
ソニー株式会社
・常務 IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー NCプレジデント/木村敬治氏
・クリエイティブセンター コンセプトラボ/バリュークリエイションスタジオ 統括部長/戸塚恵一氏
・IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー ITカンパニー企画部 統括部長/矢崎亮氏
ソニーマーケティング株式会社
執行役員/鹿野清氏
Q:デジタル放送が今日よりもさらに普及した未来、PCとTVの関係はどのようになっていると考えているか
A:今回のモデルでは対応できなかったが、近い将来には高画質なデジタル放送をハイビジョンで録画し、残せる、そんなVAIOをただいま開発している段階だ。
Q:販売店にはソニーが提唱する新しいVAIOのコンセプトをどこまで浸透させていけるのか
A:価格下落の問題が深刻化するいま、今回紹介した新しいVAIOの持つ付加価値が今まで以上に魅力的なものであることを、販売店やエンドユーザーに丁寧に伝えていきたい。
Q:ソニーの事業単位での連携はどのように進めていくのか。VAIOと携帯電話、クリエなどの連携があってもいいのでは
A:VAIOはソニーの他の商品と連携して、その核に位置づけられる商品であると自覚している。他部門製品との連携はこれまでも模索しつづけてきたことだし、これからも挑戦していきたい。
Q:新しいVAIOシリーズはソニー全体の収益にどう貢献すると考えているか
A:どれくらいの収益性を実現するかは今は言えない。もちろん付加価値の高い商品として、VAIO実現できたと思うし、ソニーの収益に貢献したい、貢献と確信している。
Q:海外への販売予定は
A:今日紹介したVAIOのコンセプトは全世界向けのものである。今後新しい商品群を全世界に展開していくつもりだ。
Q:今年のPC市場について、どう予測しているか
A:アテネ五輪の影響を受けた市場の伸びを期待している。一方では昨年並の伸びか、と冷静な予測も行っている。業務用は今も着実にのびている。今後もAV、PCが食いあわずにそれぞれの良いところを伸ばしあっていければよいと考えている。
Q:「typeV」は20インチのディスプレイが最大サイズだが、リビングにも置いてもらいたいというコンセプトモデルなのであれば、もっと大きいサイズのほうがよかったのでは
A:本機がPCをリビングに馴染ませる牽引役を買って欲しいと願っている。より大きいディスプレイサイズの商品は市場の動向を見ながら検討していきたい。
Q:一部モデルでSDメモリーカードに対応した理由は
A:パソコンの記録メディアとして幅広く普及しているフォーマットに対応していくのは当然だと考え搭載を決めた。メモリースティックの普及も引き続き進めていく。
Q:「VAIO Pocket」はappleの「iPod」と比べてどのへんがすごいのか
A:大画面カラーディスプレイを搭載し、鮮やかなGUIと検索性のよさが魅力だろう。バッテリー駆動も20時間とスタミナにも自信がある。GUIの優位性、基本性能の優位性で他社製より優位と考えている。
【問い合わせ先】
VAIOカタログセンター
(Phile-web編集部)
はじめにソニー(株)常務 IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー NCプレジデントである木村敬治氏が登壇し挨拶を述べた。木村氏は「VAIOは本日から進化の第2章へ突入した」と高らかに宣言した。これまでも「PCでAVを楽しむ」というコンセプトを掲げ、成長を続けてきたVAIOシリーズであるが、デジタルエンタテインメントが大きな発展を遂げる現在においては、「その融合をさらに進め、ユーザーがこれまで体験したことのないような、高次元なPCによるAVエンタテインメントを提供することがVAIOの役割である」と木村氏は語った。これまでユーザーを縛っていたPCの可能性の範囲を、「質の制約からの解放=画質音質の高度化」、「時間や場所の制約から解放=持ち運びやすさ、小型化、スタミナの強化」、「操作の制約からの解放=簡単な操作」という3つのフェーズを核に進化を実体化させ、何よりPCの既成概念にとらわれないVAIOシリーズの確立を目指していく方向性を明らかにした。
木村氏からは、新しいVAIOシリーズの紹介とともに、VAIOのコンセプトモデル2製品によるネットワークエンターテインメントのデモンストレーションも行われた。本日紹介された、AVエンタテインメントに特化したフラグシップモデル『VAIO type X』(発売日未定)で録画した映像を、ポケットタイプのVAIOプロトタイプに転送し、ポータブルで楽しむ。そしてその映像をさらに本機を専用のクレードルで
プラズマディスプレイとつないで大画面で楽しむという、VAIOを核にしたネットワークエンターテインメントの未来図が提案されると、会場は大きな歓声に包まれた。
続いて、新しいVAIOシリーズのコンセプトを指導し、設計・デザインを担当した、ソニー(株)クリエイティブセンター コンセプトラボ/バリュークリエイションスタジオ 統括部長である戸塚恵一氏が登壇した。戸塚氏はVAIOシリーズの新しいコンセプトとして「やりたいことを際立たせる」という概念を提示し、その開発に置いては「原点に帰り、シンプルな製品をつくることを目指しました」と語った。ユーザー個人が「PCで楽しみたい、かなえたいエンタテインメントがシンプルに具現化できる」製品としてのVAIOを実現し、ユーザーが主体的に楽しみたいこと「Do VAIO=VAIOする」のコンセプトのもとに実現して欲しいという想いがこめられた製品であるという。新しい製品のデザインについては「前モデルのバイオの成功に経緯を払い、紫がかった黒いボディをコンセプトカラーにしている」という。
最後に本日の発表会で行われた質疑応答の模様を紹介する。
<質疑応答列席のメンバー>
ソニー株式会社
・常務 IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー NCプレジデント/木村敬治氏
・クリエイティブセンター コンセプトラボ/バリュークリエイションスタジオ 統括部長/戸塚恵一氏
・IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー ITカンパニー企画部 統括部長/矢崎亮氏
ソニーマーケティング株式会社
執行役員/鹿野清氏
Q:デジタル放送が今日よりもさらに普及した未来、PCとTVの関係はどのようになっていると考えているか
A:今回のモデルでは対応できなかったが、近い将来には高画質なデジタル放送をハイビジョンで録画し、残せる、そんなVAIOをただいま開発している段階だ。
Q:販売店にはソニーが提唱する新しいVAIOのコンセプトをどこまで浸透させていけるのか
A:価格下落の問題が深刻化するいま、今回紹介した新しいVAIOの持つ付加価値が今まで以上に魅力的なものであることを、販売店やエンドユーザーに丁寧に伝えていきたい。
Q:ソニーの事業単位での連携はどのように進めていくのか。VAIOと携帯電話、クリエなどの連携があってもいいのでは
A:VAIOはソニーの他の商品と連携して、その核に位置づけられる商品であると自覚している。他部門製品との連携はこれまでも模索しつづけてきたことだし、これからも挑戦していきたい。
Q:新しいVAIOシリーズはソニー全体の収益にどう貢献すると考えているか
A:どれくらいの収益性を実現するかは今は言えない。もちろん付加価値の高い商品として、VAIO実現できたと思うし、ソニーの収益に貢献したい、貢献と確信している。
Q:海外への販売予定は
A:今日紹介したVAIOのコンセプトは全世界向けのものである。今後新しい商品群を全世界に展開していくつもりだ。
Q:今年のPC市場について、どう予測しているか
A:アテネ五輪の影響を受けた市場の伸びを期待している。一方では昨年並の伸びか、と冷静な予測も行っている。業務用は今も着実にのびている。今後もAV、PCが食いあわずにそれぞれの良いところを伸ばしあっていければよいと考えている。
Q:「typeV」は20インチのディスプレイが最大サイズだが、リビングにも置いてもらいたいというコンセプトモデルなのであれば、もっと大きいサイズのほうがよかったのでは
A:本機がPCをリビングに馴染ませる牽引役を買って欲しいと願っている。より大きいディスプレイサイズの商品は市場の動向を見ながら検討していきたい。
Q:一部モデルでSDメモリーカードに対応した理由は
A:パソコンの記録メディアとして幅広く普及しているフォーマットに対応していくのは当然だと考え搭載を決めた。メモリースティックの普及も引き続き進めていく。
Q:「VAIO Pocket」はappleの「iPod」と比べてどのへんがすごいのか
A:大画面カラーディスプレイを搭載し、鮮やかなGUIと検索性のよさが魅力だろう。バッテリー駆動も20時間とスタミナにも自信がある。GUIの優位性、基本性能の優位性で他社製より優位と考えている。
【問い合わせ先】
VAIOカタログセンター
(Phile-web編集部)