ソニー、世界初のAVCHD対応ビデオカメラ − DVD/HDDにH.264で1080i記録
ソニーは、世界で初めてAVCHD規格を採用したビデオカメラ“ハンディカム”2機種を9月10日より順次発売する。
発売するのは、DVD-R/+R DL/±RWに対応したDVDビデオカメラ「HDR-UX1」と、30GBハードディスクを搭載したHDDビデオカメラ「HDR-SR1」。価格と発売日は以下の通り。
・DVDビデオカメラ「HDR-UX1」
¥OPEN(予想実売価格17万円前後) 9月10日発売
・HDDビデオカメラ「HDR-SR1」
¥OPEN(予想実売価格18万円前後) 10月10日発売
両機種は、映像コーデックにMPEG4 AVC/H.264を用い、ハイビジョン映像が録画できる新たなビデオカメラ用規格「AVCHD」(関連ニュース)Ver 1.0に対応。H.264は映像圧縮効率がMPEG2の2倍以上とされており、同程度の画質を半分以下のデータ量で実現できる。
AVCHDは、720×576から1,920×1,080まで5種類の画素数が規格として策定されているが、両機の記録画素数は1,440×1,080となる。また1080pでの記録には対応せず、1080iとなる。
ハイビジョン録画時の映像モードとビットレートは、UX1とSR1で異なる。UX1は、HQ+(12Mbps)、HQ(9Mbps)、SP(7Mbps)、LP(5Mbps)の4種類を用意。SR1は、HQ/SP/LPの各モードは変わらないが、最高画質のHQ+の名称がXPとなり、ビットレートも15Mbpsと多く割り当てられている。
SD画質での録画も可能。この場合はMPEG2での記録となり、映像モードはHQ/SP/LPの3モード。基本的に同社DVDビデオカメラと同仕様での録画となり、HDR-UX1で録画したDVDは一般のDVDビデオプレーヤーで再生することができる。
音声は、本体内蔵マイクを使用する場合、ドルビーデジタル5.1chで記録する。ビットレートは384kbps。外付けのステレオマイクを装着すると2ch録画が可能だが、この場合もビットレートは変わらない。
ハイビジョン画質時の録画時間は、UX1の場合、DVD±R/±RW片面1層に最高画質のHQ+モードで約15分、最低画質のLPモードで約32分の録画が可能。両面ディスクを使用した場合、それぞれ録画時間は2倍となる。SR1の場合、最高画質のXPモードで約4時間、最低画質のLPモードで約11時間の録画が行える。
AVCHDのハイビジョン映像は、DVDメディアの場合、今後同社が発売するBlu-ray Discプレーヤー/レコーダーやPLAYSTATION 3、VAIOなどで再生が可能。アメリカで今夏発売するBDプレーヤー「BDP-S1」でも再生でき、会場ではBDP-S1で再生したAVCHDをBRAVIAに表示するデモも行っていた。また、AVCHDに賛同している企業のうち、プレーヤーを製造するパイオニアやサムスン、シャープなどへは、BDプレーヤーにAVCHD再生をサポートするよう働きかけていくという。
赤色レーザーを用いたDVDプレーヤーでも、H.264デコーダーを搭載すればAVCHD再生に対応させることはできるが、コスト高になるため現在のところ予定はないという。
PCでAVCHDを再生・編集するためには、カメラ付属のアプリケーションソフト「Picture Motion Browser」をインストールする必要がある。ただし、H.264映像をコマ落ちなく再生するためにはかなり高スペックなPCが必要で、同社ではCPUにPentium 4 3.6GHz以上、Pentium D 2.8GHz以上、CoreDuo 1.66GHz以上のいずれかを推奨している。また、メモリーも1GB以上を搭載した方が良いという。
撮像素子やレンズは、HDVカメラ「HDR-HC3」の仕様を踏襲している。撮像素子には総画素210万の「クリアビッドCMOSセンサー」を搭載し、最低被写体照度11ルクスの高感度撮影が可能。レンズはカールツァイスの「バリオ・ゾナーT*」。また、同社独自の画像処理エンジン「新エンハンスド・イメージング・プロセッサー」を装備。画素補間を行うことで、4メガピクセルの静止画を記録することもできる。動画撮影中に静止画を同時記録することもできるが、この場合の静止画画素数は230万画素となる。なお、静止画記録にはメモリースティック Duo/メモリースティック PRO Duoを使用する。
また、CMOSセンサーと画像処理エンジンの性能を活かし、1秒間240フィールドの映像を最長3秒間録画できる「なめらかスロー録画」機能も利用できる。HC3にも搭載されたこの機能により、ゴルフのスイングやサッカーのシュートシーンなど、動きの速い被写体をスローモーション撮影できる。
液晶ディスプレイは3.5型ワイドで、タッチパネルで操作可能。GUIは新たに開発したもので、使いやすさを高めるため新たにホームメニューを設け、操作の内容に応じてカテゴリーを選ぶと、それぞれの設定項目が表示される。ホームメニューは画面上だけでなく、ディスプレイ下部にも専用のキーが用意される。また、画面右上にはヘルプボタンを用意し、機能の説明が表示されるなど、初心者でも迷わずに操作できるよう工夫されている。
映像出力は、HDMI端子、D3/D1対応の特殊D端子、Sビデオ/ビデオ(いずれも特殊コネクター)を搭載する。
HDDカメラのSR1は、独自機能として、HDD内の映像をワンタッチでDVDにコピーできる機能を装備。前述の「Picture Motion Browser」をインストールしたPCとUSBで接続し、ビデオカメラ本体の「ワンタッチ ディスク」ボタンを押すと、12cm DVDにAVCHD方式のままコピーすることができる。
また、HDDを保護するため、HDDを上下から挟み込む耐衝撃ダンパーや、落下時に加速度を検知してヘッドを待避させる3Gセンサー、ヘッド待避時もバッファーメモリーに記録を続ける落下ストリームバッファーなど、HDD内のデータを守り、安全に録画を行うための保護機能も装備している。
なお、本機の発売に合わせ、録画用8cm DVD+R DLディスク「DPR55DL」も9月10日に発売される。片面2層に記録が行え、容量は2.6GB。価格はオープンだが1,300円前後での販売が予想される。
両機の記者会見の模様はこちらでお伝えしている。
【問い合わせ先】
ソニーマーケティング(株)
お客様ご相談センター
TEL/0570-00-3311
(Phile-web編集部)
発売するのは、DVD-R/+R DL/±RWに対応したDVDビデオカメラ「HDR-UX1」と、30GBハードディスクを搭載したHDDビデオカメラ「HDR-SR1」。価格と発売日は以下の通り。
・DVDビデオカメラ「HDR-UX1」
¥OPEN(予想実売価格17万円前後) 9月10日発売
・HDDビデオカメラ「HDR-SR1」
¥OPEN(予想実売価格18万円前後) 10月10日発売
両機種は、映像コーデックにMPEG4 AVC/H.264を用い、ハイビジョン映像が録画できる新たなビデオカメラ用規格「AVCHD」(関連ニュース)Ver 1.0に対応。H.264は映像圧縮効率がMPEG2の2倍以上とされており、同程度の画質を半分以下のデータ量で実現できる。
AVCHDは、720×576から1,920×1,080まで5種類の画素数が規格として策定されているが、両機の記録画素数は1,440×1,080となる。また1080pでの記録には対応せず、1080iとなる。
ハイビジョン録画時の映像モードとビットレートは、UX1とSR1で異なる。UX1は、HQ+(12Mbps)、HQ(9Mbps)、SP(7Mbps)、LP(5Mbps)の4種類を用意。SR1は、HQ/SP/LPの各モードは変わらないが、最高画質のHQ+の名称がXPとなり、ビットレートも15Mbpsと多く割り当てられている。
SD画質での録画も可能。この場合はMPEG2での記録となり、映像モードはHQ/SP/LPの3モード。基本的に同社DVDビデオカメラと同仕様での録画となり、HDR-UX1で録画したDVDは一般のDVDビデオプレーヤーで再生することができる。
音声は、本体内蔵マイクを使用する場合、ドルビーデジタル5.1chで記録する。ビットレートは384kbps。外付けのステレオマイクを装着すると2ch録画が可能だが、この場合もビットレートは変わらない。
ハイビジョン画質時の録画時間は、UX1の場合、DVD±R/±RW片面1層に最高画質のHQ+モードで約15分、最低画質のLPモードで約32分の録画が可能。両面ディスクを使用した場合、それぞれ録画時間は2倍となる。SR1の場合、最高画質のXPモードで約4時間、最低画質のLPモードで約11時間の録画が行える。
AVCHDのハイビジョン映像は、DVDメディアの場合、今後同社が発売するBlu-ray Discプレーヤー/レコーダーやPLAYSTATION 3、VAIOなどで再生が可能。アメリカで今夏発売するBDプレーヤー「BDP-S1」でも再生でき、会場ではBDP-S1で再生したAVCHDをBRAVIAに表示するデモも行っていた。また、AVCHDに賛同している企業のうち、プレーヤーを製造するパイオニアやサムスン、シャープなどへは、BDプレーヤーにAVCHD再生をサポートするよう働きかけていくという。
赤色レーザーを用いたDVDプレーヤーでも、H.264デコーダーを搭載すればAVCHD再生に対応させることはできるが、コスト高になるため現在のところ予定はないという。
PCでAVCHDを再生・編集するためには、カメラ付属のアプリケーションソフト「Picture Motion Browser」をインストールする必要がある。ただし、H.264映像をコマ落ちなく再生するためにはかなり高スペックなPCが必要で、同社ではCPUにPentium 4 3.6GHz以上、Pentium D 2.8GHz以上、CoreDuo 1.66GHz以上のいずれかを推奨している。また、メモリーも1GB以上を搭載した方が良いという。
撮像素子やレンズは、HDVカメラ「HDR-HC3」の仕様を踏襲している。撮像素子には総画素210万の「クリアビッドCMOSセンサー」を搭載し、最低被写体照度11ルクスの高感度撮影が可能。レンズはカールツァイスの「バリオ・ゾナーT*」。また、同社独自の画像処理エンジン「新エンハンスド・イメージング・プロセッサー」を装備。画素補間を行うことで、4メガピクセルの静止画を記録することもできる。動画撮影中に静止画を同時記録することもできるが、この場合の静止画画素数は230万画素となる。なお、静止画記録にはメモリースティック Duo/メモリースティック PRO Duoを使用する。
また、CMOSセンサーと画像処理エンジンの性能を活かし、1秒間240フィールドの映像を最長3秒間録画できる「なめらかスロー録画」機能も利用できる。HC3にも搭載されたこの機能により、ゴルフのスイングやサッカーのシュートシーンなど、動きの速い被写体をスローモーション撮影できる。
液晶ディスプレイは3.5型ワイドで、タッチパネルで操作可能。GUIは新たに開発したもので、使いやすさを高めるため新たにホームメニューを設け、操作の内容に応じてカテゴリーを選ぶと、それぞれの設定項目が表示される。ホームメニューは画面上だけでなく、ディスプレイ下部にも専用のキーが用意される。また、画面右上にはヘルプボタンを用意し、機能の説明が表示されるなど、初心者でも迷わずに操作できるよう工夫されている。
映像出力は、HDMI端子、D3/D1対応の特殊D端子、Sビデオ/ビデオ(いずれも特殊コネクター)を搭載する。
HDDカメラのSR1は、独自機能として、HDD内の映像をワンタッチでDVDにコピーできる機能を装備。前述の「Picture Motion Browser」をインストールしたPCとUSBで接続し、ビデオカメラ本体の「ワンタッチ ディスク」ボタンを押すと、12cm DVDにAVCHD方式のままコピーすることができる。
また、HDDを保護するため、HDDを上下から挟み込む耐衝撃ダンパーや、落下時に加速度を検知してヘッドを待避させる3Gセンサー、ヘッド待避時もバッファーメモリーに記録を続ける落下ストリームバッファーなど、HDD内のデータを守り、安全に録画を行うための保護機能も装備している。
なお、本機の発売に合わせ、録画用8cm DVD+R DLディスク「DPR55DL」も9月10日に発売される。片面2層に記録が行え、容量は2.6GB。価格はオープンだが1,300円前後での販売が予想される。
両機の記者会見の模様はこちらでお伝えしている。
【問い合わせ先】
ソニーマーケティング(株)
お客様ご相談センター
TEL/0570-00-3311
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドSONY
- 型番HDR-UX1
- 発売日2006年9月10日
- 価格¥OPEN(予想実売価格17万円前後)
【SPEC】●撮像素子:1/3型クリアビッドCMOSセンサー ●最低被写体照度:11ルクス ●レンズ:カールツァイス「バリオ・ゾナーT*」 ●液晶モニター:3.5型ワイド 21.1万ドット ●記録メディア:DVD-R/DVD+R DL/DVD-RW/DVD+RW、メモリースティック Duo/メモリースティック PRO Duo ●本体質量:約660g ●外形寸法:76W×89H×165Dmm
- ブランドSONY
- 型番HDR-SR1
- 発売日2006年10月10日
- 価格¥OPEN(予想実売価格18万円前後)
【SPEC】●撮像素子:1/3型クリアビッドCMOSセンサー ●最低被写体照度:11ルクス ●レンズ:カールツァイス「バリオ・ゾナーT*」 ●液晶モニター:3.5型ワイド 21.1万ドット ●記録メディア:HDD、メモリースティック Duo/メモリースティック PRO Duo ●本体質量:約640g ●外形寸法:78W×84H×165Dmm