ソニー、2006年第1四半期の連結業績を発表 − BRAVIA、α、ケータイが好調
ソニー(株)は、2006年度第1四半期(1Q)連結業績の説明会を都内で開催した。2006年度1Qの売上高は、前年同期比11.2%増の1兆7,442億円。当期純利益は396億円改善し、323億円となった。
説明会に出席した執行役 エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CFOの大根田伸行氏は、「“BRAVIA”が依然好調なほか、デジタル一眼レフの“α”も順調な出だしを見せている。また“Walkman携帯”が世界的に好調で、携帯電話は世界4位のシェアを獲得した」と説明。エレクトロニクス分野の売上高は、前年同期比13.5%増の1兆2,809億円となった。
また、2006年通期の連結業績見通しに大きな変更はなく、売り上げ目標は前年度比10%増の8兆2,300億円。
構造改革によるコスト削減は順調に進んでおり、2007年末までに2,000億円の削減を行うという目標に対し、2005年+2006年1Qですでに760億円の削減を実現している。また構造改革の一環として、電子辞書製品の生産を終了した。
エレクトロニクス分野は、液晶テレビ“BRAVIA”が全地域で大幅な増収となり、売上高はテレビ全体で74%増加の2,620億円となった。また、デジタルカメラ“Cybershot”、パソコン“VAIO”が増収となった。ビデオカメラはDVDタイプとHDVが好調でこちらも増収の要因となった。本分野の営業利益は741億円増の474億円。
携帯電話を扱うソニー・エリクソンの売上高は41%増の2,272億円で、営業利益は143%増の211億円。“Walkman携帯”「W810」とオートフォーカスカメラ付き携帯「K750」がヒットし業績に貢献した。携帯電話の出荷台数は33%増の1,570万台となった。
PS2、PSPのゲーム分野は昨年同期比で販売数量が減少し減収となった。PS2、PSPともにハードの出荷台数は減少。PS3に向けた投資が大きく、営業利益は-268億円となった。
映画分野は、『ダ・ヴィンチ・コード』の世界的なヒットにより売上高は42%増の2,048億円となったが、前年度公開の映画の不振や、2Qに公開される映画の宣伝広告費などの影響で、営業利益は-12億円となった。
以下に発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.W杯商戦の液晶テレビの売り上げは予想に比べどうだったか?
A.想像していたより低かった。もう少し伸びを期待していた。他メーカーも強気の予想をしていたと聞いている。
Q.液晶テレビのコスト競争力の現状は?
A.昨年に比べ原価率がよくなっており、競争力はついてきていると思う。
Q.エレクトロニクス分野で在庫が増えているというが、売れ行きの予想を外したのが原因か?
A.W杯時期の売り上げを多めに見ていたのが一番大きな原因だ。しかし、通期で600万台という目標は変更しない。実現可能な目標だと考えている。
Q.電子辞書の生産をやめた時期とその理由は?
A.2月に決定し、5月に生産を終了した。全体的な競争力を考慮してやめるに至った。
Q.PSPの失速についてどう考えているか?
A.業績は予想より悪い。ニンテンドーDSに苦戦しているのが一つの大きな要因だ。年末までにはインベントリーを吸収できると考えている。
Q.エレクトロニクス分野で予想以上に売り上げた要因は?
A.海外を含めデジカメが好調でコストダウンも進んでいる。放送局向けの制作機関係も予想を上回った。
Q.PS3の見通しは?
A.発表通り11月発売に変更はない。
Q.在庫の内訳は?
A.液晶テレビ関係と、PS3向けのCELLを含む半導体関係。半導体に関しては先行生産しているから在庫が増加しているが、これらはコントロールの範囲内だ。
Q.PSPの海外での調子は?
A.ヨーロッパでも苦戦しているが日本の方がインパクトは大きい。アメリカではほぼ予定通りに売り上げている。
Q.ウォークマンが国内で減少していることについてどう考えるか?
A.1QはEシリーズを発売したことでシェアを回復してきている。2QではこのEシリーズが好調に推移すると考えている。
(Phile-web編集部)
説明会に出席した執行役 エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CFOの大根田伸行氏は、「“BRAVIA”が依然好調なほか、デジタル一眼レフの“α”も順調な出だしを見せている。また“Walkman携帯”が世界的に好調で、携帯電話は世界4位のシェアを獲得した」と説明。エレクトロニクス分野の売上高は、前年同期比13.5%増の1兆2,809億円となった。
また、2006年通期の連結業績見通しに大きな変更はなく、売り上げ目標は前年度比10%増の8兆2,300億円。
構造改革によるコスト削減は順調に進んでおり、2007年末までに2,000億円の削減を行うという目標に対し、2005年+2006年1Qですでに760億円の削減を実現している。また構造改革の一環として、電子辞書製品の生産を終了した。
エレクトロニクス分野は、液晶テレビ“BRAVIA”が全地域で大幅な増収となり、売上高はテレビ全体で74%増加の2,620億円となった。また、デジタルカメラ“Cybershot”、パソコン“VAIO”が増収となった。ビデオカメラはDVDタイプとHDVが好調でこちらも増収の要因となった。本分野の営業利益は741億円増の474億円。
携帯電話を扱うソニー・エリクソンの売上高は41%増の2,272億円で、営業利益は143%増の211億円。“Walkman携帯”「W810」とオートフォーカスカメラ付き携帯「K750」がヒットし業績に貢献した。携帯電話の出荷台数は33%増の1,570万台となった。
PS2、PSPのゲーム分野は昨年同期比で販売数量が減少し減収となった。PS2、PSPともにハードの出荷台数は減少。PS3に向けた投資が大きく、営業利益は-268億円となった。
映画分野は、『ダ・ヴィンチ・コード』の世界的なヒットにより売上高は42%増の2,048億円となったが、前年度公開の映画の不振や、2Qに公開される映画の宣伝広告費などの影響で、営業利益は-12億円となった。
以下に発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.W杯商戦の液晶テレビの売り上げは予想に比べどうだったか?
A.想像していたより低かった。もう少し伸びを期待していた。他メーカーも強気の予想をしていたと聞いている。
Q.液晶テレビのコスト競争力の現状は?
A.昨年に比べ原価率がよくなっており、競争力はついてきていると思う。
Q.エレクトロニクス分野で在庫が増えているというが、売れ行きの予想を外したのが原因か?
A.W杯時期の売り上げを多めに見ていたのが一番大きな原因だ。しかし、通期で600万台という目標は変更しない。実現可能な目標だと考えている。
Q.電子辞書の生産をやめた時期とその理由は?
A.2月に決定し、5月に生産を終了した。全体的な競争力を考慮してやめるに至った。
Q.PSPの失速についてどう考えているか?
A.業績は予想より悪い。ニンテンドーDSに苦戦しているのが一つの大きな要因だ。年末までにはインベントリーを吸収できると考えている。
Q.エレクトロニクス分野で予想以上に売り上げた要因は?
A.海外を含めデジカメが好調でコストダウンも進んでいる。放送局向けの制作機関係も予想を上回った。
Q.PS3の見通しは?
A.発表通り11月発売に変更はない。
Q.在庫の内訳は?
A.液晶テレビ関係と、PS3向けのCELLを含む半導体関係。半導体に関しては先行生産しているから在庫が増加しているが、これらはコントロールの範囲内だ。
Q.PSPの海外での調子は?
A.ヨーロッパでも苦戦しているが日本の方がインパクトは大きい。アメリカではほぼ予定通りに売り上げている。
Q.ウォークマンが国内で減少していることについてどう考えるか?
A.1QはEシリーズを発売したことでシェアを回復してきている。2QではこのEシリーズが好調に推移すると考えている。
(Phile-web編集部)