【詳報】パナソニック、BDレコーダー「DMR-BW200」「DMR-BR100」を発売
松下電器産業(株)パナソニックマーケティング本部は、世界で初めてBDビデオ再生に対応したBlu-ray Discレコーダー「DMR-BW200」「DMR-BR100」の2機種を11月15日に発売する。本日、東京・有明のパナソニックセンターにて発表会が行われた。
価格はオープンだが、BW200は30万円前後、BR100は24万円前後での販売が予想される。
■両機種共通の特徴
両機種ともHDDを内蔵。HDD容量はBW200が500GB、BR100が200GB。BW200は地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、デジタル放送の2番組同時録画が可能。BR100のデジタルチューナーはシングル仕様となる。
世界で初めてBD-Videoの再生に対応。記録は1層/2層のBD-RE/-Rに対応し、地上デジタル放送の場合4倍速でHDDからBDにダビングが行える。
再生できる光ディスクはBD-RE/-R、DVD±R/±R DL/±RW/-RAM、DVD-Video、BD-Video、音楽CD、CD-R/RW。DMR-E700BD(製品データベース)で記録した、Ver1.0準拠のBD-REディスクの再生も可能。カートリッジ付きのBDディスクの再生にも対応する。なお、発表会では、片面2層ディスクに関する松下電器の技術力の高さが強調され、「片面2層に関する特許件数は、出願中のものも含め70件。今回の製品では、非球面レンズ群や2層間サーボの搭載などで、2層間の移行がスムーズに行える」(ビデオビジネスユニット長の杉田卓也氏)という。
なお、BDドライブを搭載したPCでは、高ビットレートのH.264を再生するとコマ落ちするなどの問題が指摘されているが、両機では「家庭用製品として開発したので問題ない。逆に言えば、両機で再生できないBDビデオがあるとしたら、そのソフトの方に問題がある」(説明員)という。
録画できる光ディスクは、BD-RE(Ver2.1準拠)、BD-R(Ver1.1準拠)、DVD-R/-R DL/-RW/-RAM。Ver1.0対応のBD-REディスクには記録できない。
搭載されるBDドライブは、すでに発売しているPC用ドライブ「LF-MB121JD」(関連ニュース)をベースに、AV用途に合わせて改良したもの。LF-MB121JDはカートリッジ入りディスクの再生ができないが、これをDIGA搭載のドライブでは可能にしたほか、サーボ特性をチューニングしたり、静音性を高めるなどの改良が施されている。
ドライブ自体の記録速度はBD-RE/-Rとも2倍速。BD-REのVer2.1規格では2倍速記録までしかサポートしていない。なお、Blu-ray Discでいう“等倍”は約36Mbps程度で、2倍速では72Mbps程度の記録が可能ということになる。地上デジタル放送は約17Mbps程度で放送されており、前述の通り、同社では地上デジタルの場合、約4倍速でのダビングが可能と説明している。
本機に搭載される高画質回路には、これまで同様「美画質エンジン」という総称が付けられている。今回、新たに「BD-Video再生エンジン」を搭載し、BDビデオ再生時の画質を高めた。BDビデオ再生時は、まずこの「BD-Video再生エンジン」を経由したあと、従来から装備する「HDオプティマイザー」でブロックノイズの除去を行い、出力するという流れになる。なお、「美画質エンジン」には、これまで同様ディテールエンハンサーやバーチャルマルチエンコーダー、クリアダイナミックDNR、ハイレゾリューションHDコンバーターなどの回路を備え、高画質化のための様々な処理が行われる。
なお、「美画質エンジン」には従来通り、ハイビジョン番組をDVDに高画質で記録できる「美画質コンバーター」も搭載している。
また、両機にはVer1.2aのHDMI端子も搭載。HDMI出力時は、HD/SDすべての映像を1080pにアップコンバートして出力できる。
HDMI端子は1.2aなので、ドルビーデジタルプラスの7.1ch音声のビットストリーム出力は行えない。両機とも5.1chのアナログ音声出力を備えており、7.1ch音声の場合は5.1chにダウンコンバートして出力することになる。
HDMI端子に関係したところでは、同社薄型テレビ“VIERA”やAVアンプ「SU-XR57」、ホームシアターシステムなどとHDMI端子で接続し、統合コントロールが行える“VIERA Link”(関連ニュース)に対応している。
両機とも、SDHCに対応したSDカードスロットを搭載。SDメモリーカード内の静止画を再生できる「テレ写」機能や、SDカードムービー「SDR-S200」などで撮影したMPEG2映像を再生する機能を備える。
音声関係では、AAC音声の高域成分を復元する「マルチチャンネル デジタル リ.マスター」を搭載。光デジタル音声端子は両機とも備える。
GUIは、今秋発売のDIGA新モデル(関連ニュース)と同様。毎週・毎日録画を自動でフォルダーにまとめて表示できる「再生ナビ」、時間がない時の番組チェックに便利な「1.3倍早見再生」などが利用できる。
リモコンもDIGA新モデルとほぼ同様。入力切り換えのボタンに「HDD/BD/SD」とプリントされている部分が違う程度だ。
本体の外観は、業界最薄の高さ85mmを実現したスリムデザイン。両機とも全体的なデザインは共通だが、パネル下部の色が異なるほか、BW200のパネルはハーフミラー処理が施されている。また、パネル周りのフレーム部分も、BW200はヘアライン処理が施されるなど、より高級感を強調している。
■デジタルダブルチューナー、i.Linkダビングが可能な上位機BW200
前述の通り、上位機のDMR-BW200はハードディスク容量が500GBと、BR100の200GBより多いほか、デジタルチューナーもダブル搭載で、デジタル放送の2番組同時録画が行える。
特筆すべきは、i.Link端子を搭載し、ほかの機器とのコンテンツのダビングやムーブが可能になったこと。ほかの機器からBW200へのダビングは手動となり、たとえばD-VHSデッキからBW200にダビングを行う場合は、BW200の入力を「TS」に切り換え、D-VHSの再生を開始。すぐにBW200の録画ボタンを押し、ダビングを開始する。ワンタッチにしなかったのは、i.Link接続の相性問題を回避するための措置とのことで、「基本的に、i.LinkからのTS出力が可能なすべての機器からダビングができるはず」(説明員)という。なお、ほかの機器からBW200のBDディスクに直接ダビングすることはできず、BDディスクにコンテンツを保存する場合は、まずHDDに取り込んでからBDディスクにダビングするという流れになる。なお、D-VHS内のコンテンツがコピーワンス番組の場合はダビングできない。
DIGAの今秋モデル(関連ニュース)にはi.Link端子からのTS入出力機能が装備されており、今回の新モデルと接続ができる。
逆に、BW200から他機にコンテンツをムーブする場合は、GUIの「操作一覧」から「i.Link(TS)ダビング」を選び、「再生ナビ」からムーブするコンテンツを選ぶことで作業がスタートする。ムーブは等倍で、ムーブ中はコンテンツが再生される。
機能面では、音楽CDから最大8倍速でSDカードに録音する「SD音楽対応」に対応するほか、携帯電話「P-901iTV」やPCからの録画予約が行える機能を搭載。携帯電話からの録画予約には、ディモーラに加入する必要がある。
また、音声出力端子に、光デジタル端子のほかに同軸デジタル端子も装備するほか、端子部に金メッキを施し、高音質化を図った、また、ピュアオーディオ用のコンデンサー、銅フレームのオペアンプ、OFC電源ケーブルなどを採用し、音質に配慮した設計としている。
【問い合わせ先】
松下電器産業(株)
お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365
(Phile-web編集部)
価格はオープンだが、BW200は30万円前後、BR100は24万円前後での販売が予想される。
■両機種共通の特徴
両機種ともHDDを内蔵。HDD容量はBW200が500GB、BR100が200GB。BW200は地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、デジタル放送の2番組同時録画が可能。BR100のデジタルチューナーはシングル仕様となる。
世界で初めてBD-Videoの再生に対応。記録は1層/2層のBD-RE/-Rに対応し、地上デジタル放送の場合4倍速でHDDからBDにダビングが行える。
再生できる光ディスクはBD-RE/-R、DVD±R/±R DL/±RW/-RAM、DVD-Video、BD-Video、音楽CD、CD-R/RW。DMR-E700BD(製品データベース)で記録した、Ver1.0準拠のBD-REディスクの再生も可能。カートリッジ付きのBDディスクの再生にも対応する。なお、発表会では、片面2層ディスクに関する松下電器の技術力の高さが強調され、「片面2層に関する特許件数は、出願中のものも含め70件。今回の製品では、非球面レンズ群や2層間サーボの搭載などで、2層間の移行がスムーズに行える」(ビデオビジネスユニット長の杉田卓也氏)という。
なお、BDドライブを搭載したPCでは、高ビットレートのH.264を再生するとコマ落ちするなどの問題が指摘されているが、両機では「家庭用製品として開発したので問題ない。逆に言えば、両機で再生できないBDビデオがあるとしたら、そのソフトの方に問題がある」(説明員)という。
録画できる光ディスクは、BD-RE(Ver2.1準拠)、BD-R(Ver1.1準拠)、DVD-R/-R DL/-RW/-RAM。Ver1.0対応のBD-REディスクには記録できない。
搭載されるBDドライブは、すでに発売しているPC用ドライブ「LF-MB121JD」(関連ニュース)をベースに、AV用途に合わせて改良したもの。LF-MB121JDはカートリッジ入りディスクの再生ができないが、これをDIGA搭載のドライブでは可能にしたほか、サーボ特性をチューニングしたり、静音性を高めるなどの改良が施されている。
ドライブ自体の記録速度はBD-RE/-Rとも2倍速。BD-REのVer2.1規格では2倍速記録までしかサポートしていない。なお、Blu-ray Discでいう“等倍”は約36Mbps程度で、2倍速では72Mbps程度の記録が可能ということになる。地上デジタル放送は約17Mbps程度で放送されており、前述の通り、同社では地上デジタルの場合、約4倍速でのダビングが可能と説明している。
本機に搭載される高画質回路には、これまで同様「美画質エンジン」という総称が付けられている。今回、新たに「BD-Video再生エンジン」を搭載し、BDビデオ再生時の画質を高めた。BDビデオ再生時は、まずこの「BD-Video再生エンジン」を経由したあと、従来から装備する「HDオプティマイザー」でブロックノイズの除去を行い、出力するという流れになる。なお、「美画質エンジン」には、これまで同様ディテールエンハンサーやバーチャルマルチエンコーダー、クリアダイナミックDNR、ハイレゾリューションHDコンバーターなどの回路を備え、高画質化のための様々な処理が行われる。
なお、「美画質エンジン」には従来通り、ハイビジョン番組をDVDに高画質で記録できる「美画質コンバーター」も搭載している。
また、両機にはVer1.2aのHDMI端子も搭載。HDMI出力時は、HD/SDすべての映像を1080pにアップコンバートして出力できる。
HDMI端子は1.2aなので、ドルビーデジタルプラスの7.1ch音声のビットストリーム出力は行えない。両機とも5.1chのアナログ音声出力を備えており、7.1ch音声の場合は5.1chにダウンコンバートして出力することになる。
HDMI端子に関係したところでは、同社薄型テレビ“VIERA”やAVアンプ「SU-XR57」、ホームシアターシステムなどとHDMI端子で接続し、統合コントロールが行える“VIERA Link”(関連ニュース)に対応している。
両機とも、SDHCに対応したSDカードスロットを搭載。SDメモリーカード内の静止画を再生できる「テレ写」機能や、SDカードムービー「SDR-S200」などで撮影したMPEG2映像を再生する機能を備える。
音声関係では、AAC音声の高域成分を復元する「マルチチャンネル デジタル リ.マスター」を搭載。光デジタル音声端子は両機とも備える。
GUIは、今秋発売のDIGA新モデル(関連ニュース)と同様。毎週・毎日録画を自動でフォルダーにまとめて表示できる「再生ナビ」、時間がない時の番組チェックに便利な「1.3倍早見再生」などが利用できる。
リモコンもDIGA新モデルとほぼ同様。入力切り換えのボタンに「HDD/BD/SD」とプリントされている部分が違う程度だ。
本体の外観は、業界最薄の高さ85mmを実現したスリムデザイン。両機とも全体的なデザインは共通だが、パネル下部の色が異なるほか、BW200のパネルはハーフミラー処理が施されている。また、パネル周りのフレーム部分も、BW200はヘアライン処理が施されるなど、より高級感を強調している。
■デジタルダブルチューナー、i.Linkダビングが可能な上位機BW200
前述の通り、上位機のDMR-BW200はハードディスク容量が500GBと、BR100の200GBより多いほか、デジタルチューナーもダブル搭載で、デジタル放送の2番組同時録画が行える。
特筆すべきは、i.Link端子を搭載し、ほかの機器とのコンテンツのダビングやムーブが可能になったこと。ほかの機器からBW200へのダビングは手動となり、たとえばD-VHSデッキからBW200にダビングを行う場合は、BW200の入力を「TS」に切り換え、D-VHSの再生を開始。すぐにBW200の録画ボタンを押し、ダビングを開始する。ワンタッチにしなかったのは、i.Link接続の相性問題を回避するための措置とのことで、「基本的に、i.LinkからのTS出力が可能なすべての機器からダビングができるはず」(説明員)という。なお、ほかの機器からBW200のBDディスクに直接ダビングすることはできず、BDディスクにコンテンツを保存する場合は、まずHDDに取り込んでからBDディスクにダビングするという流れになる。なお、D-VHS内のコンテンツがコピーワンス番組の場合はダビングできない。
DIGAの今秋モデル(関連ニュース)にはi.Link端子からのTS入出力機能が装備されており、今回の新モデルと接続ができる。
逆に、BW200から他機にコンテンツをムーブする場合は、GUIの「操作一覧」から「i.Link(TS)ダビング」を選び、「再生ナビ」からムーブするコンテンツを選ぶことで作業がスタートする。ムーブは等倍で、ムーブ中はコンテンツが再生される。
機能面では、音楽CDから最大8倍速でSDカードに録音する「SD音楽対応」に対応するほか、携帯電話「P-901iTV」やPCからの録画予約が行える機能を搭載。携帯電話からの録画予約には、ディモーラに加入する必要がある。
また、音声出力端子に、光デジタル端子のほかに同軸デジタル端子も装備するほか、端子部に金メッキを施し、高音質化を図った、また、ピュアオーディオ用のコンデンサー、銅フレームのオペアンプ、OFC電源ケーブルなどを採用し、音質に配慮した設計としている。
【問い合わせ先】
松下電器産業(株)
お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドPANASONIC
- 型番DMR-BW200
- 発売日2006年11月15日
- 価格¥OPEN(予想実売価格300,000円前後)
【SPEC】●HDD:500GB ●録画可能ディスク:内蔵HDD、BD-RE(Ver2.1準拠)、BD-R(Ver1.1準拠)、DVD-R/-R DL/-RW/-RAM ●再生可能ディスク:内蔵HDD、BD-RE/-R、DVD±R/±R DL/±RW/-RAM、DVD-Video、BD-Video、音楽CD、CD-R/RW ●チューナー:地上/BS/110度CSデジタルチューナー×2、地上アナログ ●出力端子:HDMI1、i.Link1、D4端子1、Sビデオ1、ビデオ1、光デジタル音声1、2chアナログ音声2、5.1chアナログ音声1、同軸デジタル音声1 ●入力端子:i.Link1、Sビデオ2、ビデオ2、2chアナログ音声2 ●SDメモリーカードスロット:あり(SDHC対応) ●消費電力:約56W ●外形寸法:430W×85H×332Dmm ●質量:5.8kg
- ブランドPANASONIC
- 型番DMR-BR100
- 発売日2006年11月15日
- 価格¥OPEN(予想実売価格240,000円前後)
【SPEC】●HDD:200GB ●録画可能ディスク:内蔵HDD、BD-RE(Ver2.1準拠)、BD-R(Ver1.1準拠)、DVD-R/-R DL/-RW/-RAM ●再生可能ディスク:内蔵HDD、BD-RE/-R、DVD±R/±R DL/±RW/-RAM、DVD-Video、BD-Video、音楽CD、CD-R/RW ●チューナー:地上/BS/110度CSデジタルチューナー×1、地上アナログ ●出力端子:HDMI1、D4端子1、Sビデオ1、ビデオ1、光デジタル音声1、2chアナログ音声2、5.1chアナログ音声1 ●入力端子:Sビデオ2、ビデオ2、2chアナログ音声2 ●SDメモリーカードスロット:あり(SDHC対応) ●消費電力:約48W ●外形寸法:430W×85H×330Dmm ●質量:5.5kg