<緊急企画>ソニーVSパナソニック BDレコーダーを比較する
本日CEATECの会場にてソニーのBDレコーダー、BDZ-V7とBDZ-V9が発表された(関連ニュース)。既に発表されているパナソニックのDMR-BW100、DMR-BW200に次いでの発表(関連ニュース)であり、購入を検討していたユーザーはそれぞれの違いが気になっている人も多いだろう。そこで今回は両製品の製品スペックを表にまとめてみた。注目すべき点を取り上げて比較してみよう。
大きな違いとなっているのが記録に対応するディスクの違い。パナソニックの両機種は2層50GBのディスクに対応しているのに対してソニーは1層25GBのみの対応で、長時間番組の録画ではパナソニックに軍配が上がる。ちなみに従来のカートリッジ入りBD-REの再生はどちらも対応するので安心してほしい。
録画の機能は、上位機種はどちらも2番組同時録画に対応しているが、下位機種はソニーのみが対応。HDD容量も下位機種はソニーの方が大きく、多少はハイスペック指向である。
意外なほど違いが現れたのが搭載する端子だ。パナソニックはBW200がi.Link端子を搭載しており、同社のD-VHSやi.Link搭載のDIGAからのダビング(ムーブ)に対応。過去のハイビジョンライブラリをディスク化するニーズに応える作りとなっている。これに対して、ソニーはi.link(TS)に対応していないためムーブは一切できないが、デジタルビデオカメラのHDV映像を取り込んでディスク化できるのが強みだ。ちなみにビデオカメラについては、パナソニックもAVCHD対応のSDカメラと連携できる。
もう一つ特徴的なのが、パナソニックのみが音声端子のアナログ5.1ch出力を搭載している点。現在のBD-ROM作品はリニアPCMで音声を収録しているタイトルが多いなか、HDMI端子を搭載していないAVアンプを使用しているユーザーでも音声の高音質化の恩恵を受けられる。ちなみにHDMI端子を使ったリニアPCM音声はどちらの機種でも使用できる。
このほか、スペック表に含まれていない、使い勝手の部分にも触れておきたい。
DIGAシリーズを受け継ぐパナソニックの2機種は、シンプルに録画、再生、保存を行うための機能に特化している。このため例えば録画予約、飛ばしながらの再生、CMカットなどはさほど作り込まれていない。その結果としてシンプルな操作が完成しているのだが、凝った使い方をしたい人にとっては使い勝手に不満が残る。
一方でスゴ録の機能を受け継ぐソニーの2機種は、一歩進んだ使い方に向けた作り込みが光る。例えば録画予約では自動録画の「x−おまかせ・まる録」が活躍。再生の際には「ダイジェスト再生」も使えるし、PSPに転送する「おでかけ・おかえり転送」まで対応。CMカット編集をする際には「おまかせチャプター」によってCM前後にチャプタが設定され、削除を指定する画面も工夫されおり使いやすい。
全体を総括してみると、パナソニックはあくまでも初心者向けというDIGAの伝統を受け継いだモデルである。BDへの記録も50GBの2層ディスクを使用でき、D-VHSユーザーにも配慮するなど安心感のある作りになっている。
これに対してソニーは、録画の機能もスゴ録と共通で便利に使えるという点では一枚上手。2層の50GBディスクを使えないのは残念だが、これから放送を録画してBDのディスクライブラリを揃えたいという人にマッチする。
ほぼ同時期の製品発表となったが、両製品の仕様には意外なほど違いがある。購入を考えている人は、どちらが自分に合っているか、じっくりと比較検討してほしい。
(折原一也)
大きな違いとなっているのが記録に対応するディスクの違い。パナソニックの両機種は2層50GBのディスクに対応しているのに対してソニーは1層25GBのみの対応で、長時間番組の録画ではパナソニックに軍配が上がる。ちなみに従来のカートリッジ入りBD-REの再生はどちらも対応するので安心してほしい。
録画の機能は、上位機種はどちらも2番組同時録画に対応しているが、下位機種はソニーのみが対応。HDD容量も下位機種はソニーの方が大きく、多少はハイスペック指向である。
意外なほど違いが現れたのが搭載する端子だ。パナソニックはBW200がi.Link端子を搭載しており、同社のD-VHSやi.Link搭載のDIGAからのダビング(ムーブ)に対応。過去のハイビジョンライブラリをディスク化するニーズに応える作りとなっている。これに対して、ソニーはi.link(TS)に対応していないためムーブは一切できないが、デジタルビデオカメラのHDV映像を取り込んでディスク化できるのが強みだ。ちなみにビデオカメラについては、パナソニックもAVCHD対応のSDカメラと連携できる。
もう一つ特徴的なのが、パナソニックのみが音声端子のアナログ5.1ch出力を搭載している点。現在のBD-ROM作品はリニアPCMで音声を収録しているタイトルが多いなか、HDMI端子を搭載していないAVアンプを使用しているユーザーでも音声の高音質化の恩恵を受けられる。ちなみにHDMI端子を使ったリニアPCM音声はどちらの機種でも使用できる。
このほか、スペック表に含まれていない、使い勝手の部分にも触れておきたい。
DIGAシリーズを受け継ぐパナソニックの2機種は、シンプルに録画、再生、保存を行うための機能に特化している。このため例えば録画予約、飛ばしながらの再生、CMカットなどはさほど作り込まれていない。その結果としてシンプルな操作が完成しているのだが、凝った使い方をしたい人にとっては使い勝手に不満が残る。
一方でスゴ録の機能を受け継ぐソニーの2機種は、一歩進んだ使い方に向けた作り込みが光る。例えば録画予約では自動録画の「x−おまかせ・まる録」が活躍。再生の際には「ダイジェスト再生」も使えるし、PSPに転送する「おでかけ・おかえり転送」まで対応。CMカット編集をする際には「おまかせチャプター」によってCM前後にチャプタが設定され、削除を指定する画面も工夫されおり使いやすい。
全体を総括してみると、パナソニックはあくまでも初心者向けというDIGAの伝統を受け継いだモデルである。BDへの記録も50GBの2層ディスクを使用でき、D-VHSユーザーにも配慮するなど安心感のある作りになっている。
これに対してソニーは、録画の機能もスゴ録と共通で便利に使えるという点では一枚上手。2層の50GBディスクを使えないのは残念だが、これから放送を録画してBDのディスクライブラリを揃えたいという人にマッチする。
ほぼ同時期の製品発表となったが、両製品の仕様には意外なほど違いがある。購入を考えている人は、どちらが自分に合っているか、じっくりと比較検討してほしい。
BDレコーダー主要機能比較表 | |||||
基本データ | メーカー | ソニー | パナソニック | ||
型番 | BDZ-V9 | BDZ-V7 | DMR-BW200 | DMR-BR100 | |
価格 | ¥OPEN(予想実売価格30万円前後) | ¥OPEN(予想実売価格25万円前後) | ¥OPEN(予想実売価格30万円前後) | ¥OPEN(予想実売価格24万円前後) | |
発売時期 | 12月8日 | 12月16日 | 11月15日 | 11月15日 | |
内蔵HDD | 500GB | 250GB | 500GB | 200GB | |
地上・BS・110度デジタルチューナー | 2(デジタル2番組同時録画対応) | 2(デジタル2番組同時録画対応) | 2(デジタル2番組同時録画対応) | 1 | |
i.Link端子を用いたコンテンツのムーブ(TS入出力) | - | - | ○ | - | |
BD | BD-ROM再生 | ○ | ○ | ○ | ○ |
1層(25GB)BD-R/RE記録 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
2層(50GB)BD-R/RE記録 | - | - | ○ | ○ | |
BD-RE(Ver1.0)ディスクの再生 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ビデオカメラ連携 | DV入力 | ○(HDV入力も対応) | ○(HDV入力も対応) | ○ | - |
AVCHDを記録したDVDディスクの再生 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
映像 | HDMI端子 | Ver1.1 | Ver1.1 | Ver1.2a | Ver1.2a |
1080p出力 | ○ | - | ○ | ○ | |
音声 | 5.1chアナログ音声出力 | - | - | ○ | ○ |
光デジタル音声出力 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
同軸デジタル音声出力 | ○ | ○ | ○ | - | |
ドルビーデジタルプラス | - | - | ○ | ○ | |
ドルビーTrueHD | - | - | - | - | |
DTS-HD | - | - | - | - | |
その他 | ホームサーバー機能 | ○ | - | - | - |
テレビなどの連動操作機能 | - | - | ○(VIERA Link) | ○(VIERA Link) | |
PSP連動機能 | ○ | - | - | - | |
音楽CD取り込み・再生 | - | - | ○ | - | |
ダイジェスト再生 | ○ | ○ | - | - |
(折原一也)