東京ゲームショウ開幕 − SCE平井社長「PS3はゲーム機」と強調
本日より、幕張メッセにて「東京ゲームショウ2007」が開幕した。20日と21日にはビジネスデーで、一般公開は22日・23日の2日間となる。入場料は1,200円で、小学生以下は無料。
同ショウの基調講演を行ったのは、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント 代表取締役社長兼グループCEOの平井一夫氏。「広がるプレイステーションワールド」を主題に、PS3やPSPなどの現状報告と今後の展開について語った。
平井氏はPS3の出荷台数を示すグラフを見せ、「海外での立ち上げの遅れなどもあり、正直に言って普及は一気呵成とはいかなかった」と説明。2007年8月末時点での出荷台数は500万台強という。同社は当初、2007年3月末までに600万台出荷を目標としていただけに、目標との乖離が目立っている。ただし平井氏は、2008年3月末までに1,100万台を出荷するという従来からの目標について、「自信を持っていけるんじゃないかと思う」と、今後の販売増に自信を見せた。
PS3の今後の展開について平井氏は、「PS3をゲーム機として位置づけし直すことが直近の戦略の軸」と説明。そのために魅力的なタイトルを多数揃える必要があるとした。ラインナップ拡充のための方策として平井氏は、ライセンシーであるソフトメーカーとの関係強化の重要性を強調。同社スタジオの資産やノウハウを提供するほか、開発効率向上のための施策などを行っていく。
久夛良木前CEOはPS3の将来像として、Cellの強大なコンピューティングパワーを活用した、従来のゲーム機の範疇を超えたエンターテイメントを提供すると説明していた(関連ニュース)。久夛良木氏は「PS3では空間に時間を加えた4次元の世界を作りたい」と強い意気込みを見せていたが、平井氏の言葉は、この壮大な構想をいったん棚上げすることを意味し、路線転換をあらためて印象づけた。
昨年、久夛良木前CEOが同じ基調講演の場で、まだ発売前だったPS3の価格引き下げを電撃発表したが、今回は価格改定に関する発表は無く、平井氏は「2年続けてではパターン化してしまうので」と苦笑混じりに説明した。ただし、「値下げについては常に質問を受けるし、我々メーカーにとって価格は非常に大事な要素。今はソフトの充実が急務なので、今日は発表しないが、いつかはあるかもしれない」とした。
平井氏は、PS3用のコントローラーとして、6軸センサー機能と振動機能の両方を装備した「DUALSHOCK 3」を投入することを発表。これまでの「DUALSHOCK 2」では、6軸センサーと振動機能を両立させることが技術的に難しかったことから、振動機能が省略されていたが、ユーザーからの要求に応えるかたちで開発を行ったという。デザインはこれまでのコントローラーと同じで、国内では11月に発売する。価格は未定。
また、ネットワークを通じて仮想世界が楽しめる「Home」について、当初年内予定だったサービス開始を、来春に延期することも発表。全世界のユーザーを対象にしていることから、各地域ごとのユーザー特性を考慮した機能を盛り込むのに時間がかかっていると説明した。
さらに、PS3のゲームを、ネットワークを介して、外出先のPSPで遊ぶことのできる「リモートプレイ」について、平井氏は「大きな可能性がある」と説明。現在、リモートプレイを行うにはPS3をあらかじめ起動しておく必要があるが、今後行われるソフトウェアアップデートにより、外出先のPSPから、自宅のPS3の電源を入れたり切ったりすることができるようになるという。そのほか、リモートプレイの将来像として、PSPをPS3のコントローラーとして用い、PSPのディスプレイを子画面として活用するなど、新たな楽しみ方を提供する考えを表明。「パワフルなPS3とPSPを融合させる。PSPがプレイステーションビジネスの重要な役割を担う」とした。
ショウには217社が出展。SCEのブースには、12月13日に発売日が決定した「グランツーリスモ5プロローグ」や「メタルギアソリッド4」など、PS3の注目タイトルの多くがプレイアブル出展された。また、本日発売の軽量・薄型の新PSP「PSP-2000」や、PSP-2000に対応したワンセグチューナーなども展示。実際にワンセグ試聴を試すことができた。
任天堂は例年通りショウへの出展は行わなかったが、各ソフトメーカーから多くのWiiやニンテンドーDS用ソフトの展示も行われていた。
また、マイクロソフトブースも非常に盛況。「Halo 3」や「Lost Odyssey」などXbox 360専用タイトルを中心に、試遊台を大量に設置し、長い行列ができていた。
(Phile-web編集部)
同ショウの基調講演を行ったのは、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント 代表取締役社長兼グループCEOの平井一夫氏。「広がるプレイステーションワールド」を主題に、PS3やPSPなどの現状報告と今後の展開について語った。
平井氏はPS3の出荷台数を示すグラフを見せ、「海外での立ち上げの遅れなどもあり、正直に言って普及は一気呵成とはいかなかった」と説明。2007年8月末時点での出荷台数は500万台強という。同社は当初、2007年3月末までに600万台出荷を目標としていただけに、目標との乖離が目立っている。ただし平井氏は、2008年3月末までに1,100万台を出荷するという従来からの目標について、「自信を持っていけるんじゃないかと思う」と、今後の販売増に自信を見せた。
PS3の今後の展開について平井氏は、「PS3をゲーム機として位置づけし直すことが直近の戦略の軸」と説明。そのために魅力的なタイトルを多数揃える必要があるとした。ラインナップ拡充のための方策として平井氏は、ライセンシーであるソフトメーカーとの関係強化の重要性を強調。同社スタジオの資産やノウハウを提供するほか、開発効率向上のための施策などを行っていく。
久夛良木前CEOはPS3の将来像として、Cellの強大なコンピューティングパワーを活用した、従来のゲーム機の範疇を超えたエンターテイメントを提供すると説明していた(関連ニュース)。久夛良木氏は「PS3では空間に時間を加えた4次元の世界を作りたい」と強い意気込みを見せていたが、平井氏の言葉は、この壮大な構想をいったん棚上げすることを意味し、路線転換をあらためて印象づけた。
昨年、久夛良木前CEOが同じ基調講演の場で、まだ発売前だったPS3の価格引き下げを電撃発表したが、今回は価格改定に関する発表は無く、平井氏は「2年続けてではパターン化してしまうので」と苦笑混じりに説明した。ただし、「値下げについては常に質問を受けるし、我々メーカーにとって価格は非常に大事な要素。今はソフトの充実が急務なので、今日は発表しないが、いつかはあるかもしれない」とした。
平井氏は、PS3用のコントローラーとして、6軸センサー機能と振動機能の両方を装備した「DUALSHOCK 3」を投入することを発表。これまでの「DUALSHOCK 2」では、6軸センサーと振動機能を両立させることが技術的に難しかったことから、振動機能が省略されていたが、ユーザーからの要求に応えるかたちで開発を行ったという。デザインはこれまでのコントローラーと同じで、国内では11月に発売する。価格は未定。
また、ネットワークを通じて仮想世界が楽しめる「Home」について、当初年内予定だったサービス開始を、来春に延期することも発表。全世界のユーザーを対象にしていることから、各地域ごとのユーザー特性を考慮した機能を盛り込むのに時間がかかっていると説明した。
さらに、PS3のゲームを、ネットワークを介して、外出先のPSPで遊ぶことのできる「リモートプレイ」について、平井氏は「大きな可能性がある」と説明。現在、リモートプレイを行うにはPS3をあらかじめ起動しておく必要があるが、今後行われるソフトウェアアップデートにより、外出先のPSPから、自宅のPS3の電源を入れたり切ったりすることができるようになるという。そのほか、リモートプレイの将来像として、PSPをPS3のコントローラーとして用い、PSPのディスプレイを子画面として活用するなど、新たな楽しみ方を提供する考えを表明。「パワフルなPS3とPSPを融合させる。PSPがプレイステーションビジネスの重要な役割を担う」とした。
ショウには217社が出展。SCEのブースには、12月13日に発売日が決定した「グランツーリスモ5プロローグ」や「メタルギアソリッド4」など、PS3の注目タイトルの多くがプレイアブル出展された。また、本日発売の軽量・薄型の新PSP「PSP-2000」や、PSP-2000に対応したワンセグチューナーなども展示。実際にワンセグ試聴を試すことができた。
任天堂は例年通りショウへの出展は行わなかったが、各ソフトメーカーから多くのWiiやニンテンドーDS用ソフトの展示も行われていた。
また、マイクロソフトブースも非常に盛況。「Halo 3」や「Lost Odyssey」などXbox 360専用タイトルを中心に、試遊台を大量に設置し、長い行列ができていた。
(Phile-web編集部)