松下電器、フルHDでMPEG-4 AVC/H.264録画可能なBDレコーダー“DIGA”3機種を発売
松下電器産業(株)パナソニックマーケティング本部は、HDD搭載Blu-ray Discレコーダーの新モデルとして、「DMR-BW900」「DMR-BW800」「DMR-BW700」の3機種を11月1日に発売する(DIGA公式サイト)。本日、CEATEC 2007の同社ブースで発表した。
BW900は1TB、BW800は500GB、BW700は250GBのHDDを搭載。価格はオープンだが、BW900は30万円前後、BW800は23万円前後、BW700は18万円前後での販売が予想される。
搭載チューナーは地上/BS/110度CSデジタルチューナーが2基、地上アナログチューナーが1基。デジタル×デジタルの2番組同時録画のほか、デジタル×アナログの同時録画も可能となっている。なお、コピーワンス見直し後の新ルールとして検討が進んでいるダビング10(コピーナイン)についても、将来的な対応を検討している。
新製品3機種は、MPEG-4 AVC/H.264(以下H.264と表記)リアルタイムエンコーダーを搭載。AVCのエンコードには、45nmプロセスを採用したシステムLSI「UniPhier」を使用する。MPEG2で送られてきたデジタル放送の映像を、より高い圧縮率のH.264でエンコードして記録することで、長時間録画を可能にした。また、HDDにDRモードで録画した番組を、あとからH.264にエンコードし直すことも可能。この場合は等倍の時間が必要となる。なお、DR×DRの2番組同時録画に対応しているほか、DR×H.264の2番組同時録画も可能。さらに、DR×H.264の同時録画を行いながら、H.264番組の再生も行うことができる。同社説明員によると「ここまでやるにはかなりの処理パワーが必要」とのことで、45nmプロセスの新Uniphierの高い処理速度を物語っている。
録画モードは、従来と同様のMPEG-2 TS記録のDRモードのほか、AVC記録モードとして、12.9MbpsのHGモード、8.6MbpsのHXモード、5.7MbpsのHEモードの3種類を用意。なお、H.264記録の3モードは、いずれも解像度1,920×1,080のフルHD解像度で記録を行う。H.264記録モードでの音声はドルビーデジタル(最大5.1ch)となる。
先日発表されたソニーのBDレコーダー4機種にもH.264エンコーダーが内蔵されたが、ソニーがメインプロファイルを使用するのに対し、松下電器はハイプロファイルを採用している。また、H.264記録時の解像度も、ソニーが1,440×1,080を採用するのに対し、松下電器は最大1,920×1,080のフルHDとなっているのが違いとなる。なお、1,440×1,080の地上デジタル放送をエンコードする場合は、そのままの解像度で圧縮を行う。
3機種は「AVCREC」に対応し、H.264記録モードは、内蔵HDDや1層・2層のBD-R/-REのほか、DVD-RAM/DVD-R/DVD-R DLにも記録が行える。ただし、DVDへのハイビジョン放送の録画については、現在D-paに申請中という。なお、DVD-RWには、従来のXP/SP/LP/EPモードのみしか記録できない。
また、同社製ハイビジョンムービーで撮影したAVCHDの再生と保存に対応。BW200はHDDに保存することができなかったが、本シリーズではHDD/BD/DVDに保存することができる。
BDドライブは2層対応で、BD-Rへ4倍速で書き込みが可能。カートリッジ入りのBDディスク(Ver1.0)は、再生のみ対応する。HEモードで録画した1時間のハイビジョン番組を、約23倍の約2分35秒で高速ダビングできる。なお、BD-R LTHタイプへの対応も予定する。
高画質回路では、パナソニックハリウッド研究所(PHL)がオーサリング時に使用している色信号処理技術を搭載し、色再現性を向上させた。またDeepColorにも対応し、8ビットの映像信号を12ビットに拡張して出力することができる。さらにBW900とBW800の2機種については、BDビデオ再生時の1080/24p出力も行える。下位機種のBW700の映像出力は、最大で1080iとなる。
BDビデオ再生機能では、BD-ROM Profile 1 Ver.1.1に対応。ピクチャー・イン・ピクチャー映像など、BDビデオの音声・映像のサブトラックの同時再生に対応している。また、ドルビーTrueHD/ドルビーデジタルプラス、DTS-HDの、HDMI端子からのビットストリーム出力にも対応している。
HDMI以外の映像出力端子は、D4/Sビデオ/ビデオが各1系統。ほかにi.Link(TS)入出力も備え、D-VHSなどと接続し、番組のダビング/ムーブが行える。なおi.Link端子は、CATVチューナーとの連動も行え、CATVチューナーから直接DIGAに予約録画ができるほか、HDD搭載のCATVチューナーであれば、HDD内の映像をそのままDIGAにムーブすることができる。
音声出力端子は、全機種が光デジタル音声端子1系統と2chアナログ音声端子2系統を装備するほか、BW900/800は同軸デジタル音声出力端子も備える。
使いやすさを高める工夫では、最大19チャンネル/12時間の表示が可能な「フルハイビジョン番組表」を搭載したほか、好みのジャンルだけを表示できる「ジャンル別番組表」も搭載した。また、録画機能では新番組の1話目を自動録画する「新番組おまかせ録画」機能を装備。再生機能では1.3倍速の早見再生に対応している。なお、編集機能は、手動でチャプターを打つことができるほか、チャプターの削除・結合が行える。
また、リモコンも新開発の「新かんたんリモコン」を採用。よりスリムな形状になったほか、独立した放送切り替えやドライブ切り替えボタンや、ディスクトレイ開閉ボタンなどを新設した。さらに、リモコンの送信部も2箇所になり、操作可能範囲が広くなった。
「VIERA Link」にも対応。設置情報の自動転送や、視聴番組を3秒で録画開始できる「VIERA Link Ver.2」にも全機種が対応している。
先日のVIERA PZ750シリーズで話題になった、ドアホンとの連動機のも装備。対応ドアホンを、ドアホン用PLCアダプターパック「VL-SP880」でDIGAに接続することで、ドアホンに映し出された来客者の映像を最大400件録画できる。
本体の高さは59mmで、従来機のBW200と比較して26mm薄くなった。また、奥行きもBW200の332mmに対して313mmと、19mm短縮している。
本日行われたCEATEC 同社ブースでの発表会には、パナソニックマーケティング本部 本部長の西口史郎氏が登壇。同氏は、「パナソニックはこれまで、フルHDソリューションを身近にすること、大衆化することを目標にしてきた」と活動を振り返り、「フルハイビジョンテレ写」やSDカードハイビジョンムービー、VIERAでのAVCHD直接再生などを紹介。「今回のDIGA新製品登場で、フルハイビジョン ビッグバンが完成する」と宣言した。
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(Phile-web編集部)
[ceatec2007report]
BW900は1TB、BW800は500GB、BW700は250GBのHDDを搭載。価格はオープンだが、BW900は30万円前後、BW800は23万円前後、BW700は18万円前後での販売が予想される。
搭載チューナーは地上/BS/110度CSデジタルチューナーが2基、地上アナログチューナーが1基。デジタル×デジタルの2番組同時録画のほか、デジタル×アナログの同時録画も可能となっている。なお、コピーワンス見直し後の新ルールとして検討が進んでいるダビング10(コピーナイン)についても、将来的な対応を検討している。
新製品3機種は、MPEG-4 AVC/H.264(以下H.264と表記)リアルタイムエンコーダーを搭載。AVCのエンコードには、45nmプロセスを採用したシステムLSI「UniPhier」を使用する。MPEG2で送られてきたデジタル放送の映像を、より高い圧縮率のH.264でエンコードして記録することで、長時間録画を可能にした。また、HDDにDRモードで録画した番組を、あとからH.264にエンコードし直すことも可能。この場合は等倍の時間が必要となる。なお、DR×DRの2番組同時録画に対応しているほか、DR×H.264の2番組同時録画も可能。さらに、DR×H.264の同時録画を行いながら、H.264番組の再生も行うことができる。同社説明員によると「ここまでやるにはかなりの処理パワーが必要」とのことで、45nmプロセスの新Uniphierの高い処理速度を物語っている。
録画モードは、従来と同様のMPEG-2 TS記録のDRモードのほか、AVC記録モードとして、12.9MbpsのHGモード、8.6MbpsのHXモード、5.7MbpsのHEモードの3種類を用意。なお、H.264記録の3モードは、いずれも解像度1,920×1,080のフルHD解像度で記録を行う。H.264記録モードでの音声はドルビーデジタル(最大5.1ch)となる。
先日発表されたソニーのBDレコーダー4機種にもH.264エンコーダーが内蔵されたが、ソニーがメインプロファイルを使用するのに対し、松下電器はハイプロファイルを採用している。また、H.264記録時の解像度も、ソニーが1,440×1,080を採用するのに対し、松下電器は最大1,920×1,080のフルHDとなっているのが違いとなる。なお、1,440×1,080の地上デジタル放送をエンコードする場合は、そのままの解像度で圧縮を行う。
3機種は「AVCREC」に対応し、H.264記録モードは、内蔵HDDや1層・2層のBD-R/-REのほか、DVD-RAM/DVD-R/DVD-R DLにも記録が行える。ただし、DVDへのハイビジョン放送の録画については、現在D-paに申請中という。なお、DVD-RWには、従来のXP/SP/LP/EPモードのみしか記録できない。
また、同社製ハイビジョンムービーで撮影したAVCHDの再生と保存に対応。BW200はHDDに保存することができなかったが、本シリーズではHDD/BD/DVDに保存することができる。
BDドライブは2層対応で、BD-Rへ4倍速で書き込みが可能。カートリッジ入りのBDディスク(Ver1.0)は、再生のみ対応する。HEモードで録画した1時間のハイビジョン番組を、約23倍の約2分35秒で高速ダビングできる。なお、BD-R LTHタイプへの対応も予定する。
高画質回路では、パナソニックハリウッド研究所(PHL)がオーサリング時に使用している色信号処理技術を搭載し、色再現性を向上させた。またDeepColorにも対応し、8ビットの映像信号を12ビットに拡張して出力することができる。さらにBW900とBW800の2機種については、BDビデオ再生時の1080/24p出力も行える。下位機種のBW700の映像出力は、最大で1080iとなる。
BDビデオ再生機能では、BD-ROM Profile 1 Ver.1.1に対応。ピクチャー・イン・ピクチャー映像など、BDビデオの音声・映像のサブトラックの同時再生に対応している。また、ドルビーTrueHD/ドルビーデジタルプラス、DTS-HDの、HDMI端子からのビットストリーム出力にも対応している。
HDMI以外の映像出力端子は、D4/Sビデオ/ビデオが各1系統。ほかにi.Link(TS)入出力も備え、D-VHSなどと接続し、番組のダビング/ムーブが行える。なおi.Link端子は、CATVチューナーとの連動も行え、CATVチューナーから直接DIGAに予約録画ができるほか、HDD搭載のCATVチューナーであれば、HDD内の映像をそのままDIGAにムーブすることができる。
音声出力端子は、全機種が光デジタル音声端子1系統と2chアナログ音声端子2系統を装備するほか、BW900/800は同軸デジタル音声出力端子も備える。
使いやすさを高める工夫では、最大19チャンネル/12時間の表示が可能な「フルハイビジョン番組表」を搭載したほか、好みのジャンルだけを表示できる「ジャンル別番組表」も搭載した。また、録画機能では新番組の1話目を自動録画する「新番組おまかせ録画」機能を装備。再生機能では1.3倍速の早見再生に対応している。なお、編集機能は、手動でチャプターを打つことができるほか、チャプターの削除・結合が行える。
また、リモコンも新開発の「新かんたんリモコン」を採用。よりスリムな形状になったほか、独立した放送切り替えやドライブ切り替えボタンや、ディスクトレイ開閉ボタンなどを新設した。さらに、リモコンの送信部も2箇所になり、操作可能範囲が広くなった。
「VIERA Link」にも対応。設置情報の自動転送や、視聴番組を3秒で録画開始できる「VIERA Link Ver.2」にも全機種が対応している。
先日のVIERA PZ750シリーズで話題になった、ドアホンとの連動機のも装備。対応ドアホンを、ドアホン用PLCアダプターパック「VL-SP880」でDIGAに接続することで、ドアホンに映し出された来客者の映像を最大400件録画できる。
本体の高さは59mmで、従来機のBW200と比較して26mm薄くなった。また、奥行きもBW200の332mmに対して313mmと、19mm短縮している。
本日行われたCEATEC 同社ブースでの発表会には、パナソニックマーケティング本部 本部長の西口史郎氏が登壇。同氏は、「パナソニックはこれまで、フルHDソリューションを身近にすること、大衆化することを目標にしてきた」と活動を振り返り、「フルハイビジョンテレ写」やSDカードハイビジョンムービー、VIERAでのAVCHD直接再生などを紹介。「今回のDIGA新製品登場で、フルハイビジョン ビッグバンが完成する」と宣言した。
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