<CEATEC2007:BDA 記者発表会>BDの勝利を強くアピール − 「もはや日本にフォーマット戦争は存在しない」
BDA(Blu-ray Disc Association)は2日午前、CEATEC JAPAN会場のブースで記者発表会を開催し、BD市場に関する最新調査報告を発表した。
記者発表会の冒頭に登壇したのはソニー(株)コーポレート・エグゼクティブSVP 西谷清氏。西谷氏は「国内では既にハイビジョン対応のテレビが2,000万台に迫る勢いで普及を拡大している。いよいよ本格的なハイビジョン時代の到来を感じている」とし、「今年に入ってから記録メディアにBDフォーマットを採用するレコーダーやプレーヤー、カムコーダー、PC、ゲーム機を含めた多数のアプリケーションが次々と商品化を実現している」と語った。
西谷氏はさらに「Blu-rayにとって最近のキーワードは“安心・安全”だ。Blu-rayは世界の数多くの有力企業にサポートされているフォーマットなので、ユーザーは安心して購入し、活用できる。多種多様なアプリケーションが存在し、機器の互換性も確保されていることもフォーマットのメリットの一つだ」と語り、フォーマットの優位性を強調した。
続いてBDA取締役会の共同議長を務める松下電器産業(株)蓄積デバイス事業戦略室室長の小塚雅之氏が登壇し、Blu-rayの最新状況について説明を行った。
小塚氏は、多数のBD対応機器が商品化され、今回のCEATEC JAPAN 2007でも多くの新製品が展示されていることを取り上げ、「BDをサポートする企業の数が順調に増え続け、家電AV、PC、メディアメーカーの各方面でBDのプレゼンスが高まっている」と語った。BDの海外における状況について小塚氏は、「米国ではBDタイトルの売上げが好調に推移し、累計販売枚数は250万枚を突破した。月内には300万枚を突破するだろう」とし、また「米国の大手流通網はBDの優先販売に動きつつある」と語った。また、競合となるHD DVDとの売上げ枚数比率については、グラフのデータを示しながら、07年時点で「BDが67%」に対し「HD DVDが33%」であることを強調した。さらに中国ではパイオニアやソニーがハード機器の販売を開始したことや、中国国営の有力企業がBDAに参加したことなどが紹介された。
国内の状況について語った小塚氏は「本年末はBDレコーダー、プレーヤー、カムコーダーに魅力的な商品が数多く登場し、民生機器の市場では充実した新製品攻勢をかけることができた。年末商戦は“Blu-ray一色”に染まるだろう」と自信を顕わにした。さらにGfKジャパンによるいくつかの調査データを事例に挙げながら「BD対応のハード機器は96%、記録メディアは98%、パソコンは90%、ソフトは90%以上のシェアをそれぞれ獲得していることから、もはや“日本国内にフォーマット戦争は存在しない”と言えるだろう」と語り、BDフォーマットの圧勝を宣言した。
最後にBDフォーマットの今後の戦略が紹介された。先に触れたとおり、日立がBDカムコーダーを商品化したことにより、レコーダーやプレーヤー、PC、ゲーム機などと合わせて「BDによるHDワールドが完成した」とする小塚氏は、「車載が唯一の課題として残されていたが、今年のモーターショーでは試作機のデモを行う予定である」ことを明らかにした。最後に小塚氏は「BD陣営各社の魅力的な新製品により、今年の年末にはBDワールドが完成した。ユーザーの方々には次世代のHDフォーマットとして、今後安心してBDを購入し、使って欲しい」と意気込みを語った。
続いてBDAに加盟するソフトメーカー各社から代表者が登壇し、挨拶を行った。
20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン(株)代表取締役社長の内藤友樹氏は、「20世紀フォックスはBDの優れたコピープロテクション機能を信頼し、当初よりBDの単独支援を打ち出してきた。これまでに30タイトルのBD作品をリリースしてきたが、12月にかけて新たに『デイ・アフター・トゥモロー』や『インディペンデンス・デイ』など人気作品を含む14タイトルをリリースし、BD市場を盛り上げていきたい」と語った。
(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント ホームエンタテインメント マーケティング部ディレクターの笠井高志氏は「今年はスピルバーグ監督作品として初のBD化となる『未知との遭遇』をリリースする予定。クオリティにこだわるスピルバーグ氏が、初めてゴーサインを出したハイビジョン作品にぜひ注目して欲しい」と述べた。
ワーナー・ホーム・ビデオ ワールドワイド新技術事業担当 シニア・バイスプレジデントの長谷瓦二氏は、「人気作品『300』の売上げが好調だ。年末までには34タイトルの新作をBDでリリースしたい。BDとDVDの同時リリースにも精力的に取り組む考えだ」と語った。
ウォルトディズニースタジオ ホーム エンターテイメント日本代表の塚越隆行氏は「年末に向けて『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』や『レミーのおいしいレストラン』など、有力タイトルのリリースが控えている。来年には『眠れる森の美女』のBD化も控えている」と語り、同社のリリース戦略を公表した。またBDとHD DVDとのフォーマット戦争についてもコメントした塚越氏は「このユーザー不在のフォーマット戦争に一日も早く決着をつけるべき。今日の小塚氏によるプレゼンテーションの内容は大変重要な意味を持っている。ハイビジョンフォーマットの最有力として、BDを多くのユーザーに安心して使ってもらうことが大事だ」と語った。
記者発表会の最後には、BDA参加企業より駆け付けた13社の代表によるフォトセッションが行われた。参加者は下記の通り。
・Hewlett-Packard Company Cliff Loeb氏
・(株)日立製作所 中川一三夫氏
・松下電器産業(株) 小塚雅之氏
・三菱電機(株)木目健治朗氏
・パイオニア(株)松村純考氏
・サムスン電子(株)イ・ヒワン氏
・シャープ(株)高橋明氏
・ソニー(株)西谷清氏
・(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 笠井高志氏
・TDK(株)水野寛氏
・ウォルトディズニースタジオ ホーム エンターテイメント 塚越隆行氏
・20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン(株) 内藤友樹氏
・ワーナー・ホーム・ビデオ 長谷瓦二氏
※登壇順
(Phile-web編集部)
西谷氏はさらに「Blu-rayにとって最近のキーワードは“安心・安全”だ。Blu-rayは世界の数多くの有力企業にサポートされているフォーマットなので、ユーザーは安心して購入し、活用できる。多種多様なアプリケーションが存在し、機器の互換性も確保されていることもフォーマットのメリットの一つだ」と語り、フォーマットの優位性を強調した。
続いてBDA取締役会の共同議長を務める松下電器産業(株)蓄積デバイス事業戦略室室長の小塚雅之氏が登壇し、Blu-rayの最新状況について説明を行った。
小塚氏は、多数のBD対応機器が商品化され、今回のCEATEC JAPAN 2007でも多くの新製品が展示されていることを取り上げ、「BDをサポートする企業の数が順調に増え続け、家電AV、PC、メディアメーカーの各方面でBDのプレゼンスが高まっている」と語った。BDの海外における状況について小塚氏は、「米国ではBDタイトルの売上げが好調に推移し、累計販売枚数は250万枚を突破した。月内には300万枚を突破するだろう」とし、また「米国の大手流通網はBDの優先販売に動きつつある」と語った。また、競合となるHD DVDとの売上げ枚数比率については、グラフのデータを示しながら、07年時点で「BDが67%」に対し「HD DVDが33%」であることを強調した。さらに中国ではパイオニアやソニーがハード機器の販売を開始したことや、中国国営の有力企業がBDAに参加したことなどが紹介された。
国内の状況について語った小塚氏は「本年末はBDレコーダー、プレーヤー、カムコーダーに魅力的な商品が数多く登場し、民生機器の市場では充実した新製品攻勢をかけることができた。年末商戦は“Blu-ray一色”に染まるだろう」と自信を顕わにした。さらにGfKジャパンによるいくつかの調査データを事例に挙げながら「BD対応のハード機器は96%、記録メディアは98%、パソコンは90%、ソフトは90%以上のシェアをそれぞれ獲得していることから、もはや“日本国内にフォーマット戦争は存在しない”と言えるだろう」と語り、BDフォーマットの圧勝を宣言した。
最後にBDフォーマットの今後の戦略が紹介された。先に触れたとおり、日立がBDカムコーダーを商品化したことにより、レコーダーやプレーヤー、PC、ゲーム機などと合わせて「BDによるHDワールドが完成した」とする小塚氏は、「車載が唯一の課題として残されていたが、今年のモーターショーでは試作機のデモを行う予定である」ことを明らかにした。最後に小塚氏は「BD陣営各社の魅力的な新製品により、今年の年末にはBDワールドが完成した。ユーザーの方々には次世代のHDフォーマットとして、今後安心してBDを購入し、使って欲しい」と意気込みを語った。
続いてBDAに加盟するソフトメーカー各社から代表者が登壇し、挨拶を行った。
記者発表会の最後には、BDA参加企業より駆け付けた13社の代表によるフォトセッションが行われた。参加者は下記の通り。
・Hewlett-Packard Company Cliff Loeb氏
・(株)日立製作所 中川一三夫氏
・松下電器産業(株) 小塚雅之氏
・三菱電機(株)木目健治朗氏
・パイオニア(株)松村純考氏
・サムスン電子(株)イ・ヒワン氏
・シャープ(株)高橋明氏
・ソニー(株)西谷清氏
・(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 笠井高志氏
・TDK(株)水野寛氏
・ウォルトディズニースタジオ ホーム エンターテイメント 塚越隆行氏
・20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン(株) 内藤友樹氏
・ワーナー・ホーム・ビデオ 長谷瓦二氏
※登壇順
(Phile-web編集部)