デノン、同社初のBDプレーヤー&トランスポートを正式発表 − 詳しい仕様が明らかに
デノンは同社初のBDプレーヤー「DVD-3800BD」、ならびにBDトランスポート「DVD-2500BT」を正式発表した。製品の詳しい仕様、並びに価格が明らかになった。
両機は本年7月に米国で開催されたDenon Electronics社のイベントに展示され、後の編集部による独自取材から製品の一部詳細が明らかにされた。今回は(株)デノンコンシューマーマーケティングの公式リリースにて発表された詳細をお伝えしよう。
両製品の発売時期は2008年1月下旬を予定。価格はBDプレーヤー「DVD-3800BD」が336,000円(税込)、BDトランスポート「DVD-2500BT」が231,000円(税込)となる。国内モデルのカラーバリエーションはプレミアムシルバー。
それぞれVer.1.3a対応のHDMI出力端子を1系統装備する。ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audio等、HDオーディオフォーマットのビットストリーム出力に対応するほか、リニアPCMに変換してHDMI出力することもできる。映像は1080/24p出力に対応する。
■BDプレーヤー「DVD-3800BD」
映像回路には同社のDVDプレーヤー上級機「DVD-A1XVA」で開発されたさまざまな高画質回路を継承している。I/PコンバーターやDVDのSD画像を1080pのハイビジョン解像度に変換するスケーラーには「REALTA」を採用。10bit演算を実現したプロセッシングによる高いコンバージョン性能を実現するとともに、モーションディテクション能力の向上も図っている。フィルムソースの「3:2パターン」をはじめ、それ以外のパターンでもピクセル単位で高速かつ的確に規則性を検知して精度の高いI/P変換を行う。ビデオモードとフィルムモードが混在するソースでは、モードを高速で高精度に検知・処理し、高画質なプログレッシブ再生を可能にしている。また、DVDに色差信号で記録されたビデオ信号をRGB形式で出力する際にも、「REALTA」の10bit演算による高精度なスケーリング処理を行い、出力する解像度に応じた最適な変換処理を行う。
他にもBDとDVDの両方に効果を発揮するノイズリダクション機能や、高精細な画像補正を実現する同社独自のオリジナル・エンハンサー技術「D.P.I.C.機能」を搭載した。後者では、10bit演算処理での検出・補正を実現し、輪郭補正の精度を一段と高めている。ターゲットとなる画素の周辺画素の影響も考慮に入れたエンハンス処理を行うため、合計9画素の映像データをサンプルし解析する新アルゴリズムを採用した。垂直方向、水平方向に加え、斜め方向の画像をピクセル単位できめ細かく検出・処理を行うことができる。輝度信号と色信号については同じアルゴリズムで処理し、さらにエンハンス時に発生しやすいリンギングノイズを抑えるなど映像に最適で効果的な処理を行うことで、より自然で画質劣化のない映像を再現する。
内蔵するビデオDACは高速・高精度の297MHz/12bit対応。微少レベルの映像信号もハイレベルに再現し、原画像に忠実な高精細映像を可能にしている。また、NSV(ノイズ・シェープド・ビデオ)技術によりビデオ信号のS/Nを改善し、映像信号のリニアリティも一段と高めている。その他、コントラストやシャープネスをはじめ、白レベル、クロマレベル、ノイズリダクション設定やガンマなど細かな画質調整が可能になっている。
オーディオ面では高音質サラウンド再生回路「D.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)」を進化させた「D.D.S.C.-HD」を採用。最新の高品位HDフォーマットにも対応し、高品位なサラウンド再生を可能にしている。
サラウンド再生のために必要な信号処理回路は、一つ一つのブロックに独立させ、個々のブロックに高性能な集積回路を用いたディスクリート構成としている。同社のHiFiオーディオコンポーネント“SAシリーズ”で培ったノウハウを惜しみなく投入し、オーディオ回路を始め各回路で厳密なチューニングも施している。
デコーダー部には、高性能32bitフローティングポイントタイプの最新型DSPを搭載する。用途別に合計2基のDSPを採用し、トータルでの信号処理精度を向上させるとともに、複雑な信号処理、ハイスピード信号に対する余裕を獲得させている。また、D/Aコンバーターには差動動作の高精度192kHz/24bitD/Aコンバーターを、2chステレオ用1個と7.1ch再生用に4個搭載する。ステレオ/マルチ双方の再生用に独立した回路を搭載することで、SN比やダイナミックレンジ等のオーディオ諸性能を高め、セパレーションの向上も果たしている。
PCM信号の入力時には、16bitや20bitの元情報から24bitへのデータ拡張技術「AL24 Processing Plus」を全チャンネルに対して行なう。2chステレオ専用出力では本技術に加え、同社の上位AVアンプやデジタルプレーヤーにも採用されている「Advanced AL24 Processing」の独自開発アルゴリズムにより、時間軸上でのアップサンプリング、データ補間を施し、オリジナルデータを損なうことのない自然な補間処理を実現している。
その他、映像信号出力・ディスプレイの表示のON/OFF選択に対応し、OFFを選択した際には映像系の回路をパスすることで、いっそうクオリティの高いオーディオ再生を実現している。
機体の内部構造は回路を3ブロックの構成で配置している。ビデオ回路、オーディオ回路を分離させるとともに、各回路間の干渉による信号劣化を徹底排除するため、回路・基板を分離配置している。トップカバーは2層構造、ボトムシャーシは3層構造を採用し、徹底した防振構造を採っている。
ドライブは同社がBDプレーヤー用として新開発したオリジナル・ドライブメカニズムを搭載。防磁・防塵・遮音性を高めるとともに、メカユニット全体を上下のシールド板金で覆うことで最適な再生環境としている。異種素材を組み合わせた、独自のハイブリッド構造「S.V.H.(SUPPRESSVIBRATION HYBRID)ローダー」により、安定したディスク回転と高いディスクの読み取り精度を実現した。
その他、HDMI、コンポーネントをはじめ全ての映像信号は同時出力が可能。再生対応メディアはBD、DVDビデオ、DVD+R/RW、DVD-R、DVD-RW(VRモード対応)、CD、CD-R/RW。CD-R/RWに書込んだMP3、WMA、JPEG再生にも対応するほか、DivXファイルの再生も可能だ。
■BDトランスポート「DVD-2500BT」
本体にはDVD-3800BD同様、BDやDVD、CDメディアの再生に対応するドライブを搭載する。再生対応メディア、フォーマットの詳細はDVD-3800BDに同じ。HDMIのバージョンも1.3a対応だ。
ドルビーTrueHDやDTS-HD等の音声信号はすべてストリーム出力され、デノンをはじめとする各フォーマットのデコーダーを搭載するAVアンプとHDMI接続することで再生が可能になる。本体には高品位I/P変換および1080pまでのスケーリング機能を搭載し、1080/24pの映像出力に対応する。
本体の内部構造については、3ブロックの回路構成、トップカバーの2層構造、ボトムシャーシの3層構造を採用し、信号劣化の排除や徹底した防振対策を実現している。ドライブについても、DVD-3800BD同様オリジナルのドライブメカニズムを採用する。
【問い合わせ先】
(株)デノン コンシューマー マーケティング
TEL/03-6731-5540
(Phile-web編集部)
両機は本年7月に米国で開催されたDenon Electronics社のイベントに展示され、後の編集部による独自取材から製品の一部詳細が明らかにされた。今回は(株)デノンコンシューマーマーケティングの公式リリースにて発表された詳細をお伝えしよう。
両製品の発売時期は2008年1月下旬を予定。価格はBDプレーヤー「DVD-3800BD」が336,000円(税込)、BDトランスポート「DVD-2500BT」が231,000円(税込)となる。国内モデルのカラーバリエーションはプレミアムシルバー。
それぞれVer.1.3a対応のHDMI出力端子を1系統装備する。ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audio等、HDオーディオフォーマットのビットストリーム出力に対応するほか、リニアPCMに変換してHDMI出力することもできる。映像は1080/24p出力に対応する。
■BDプレーヤー「DVD-3800BD」
映像回路には同社のDVDプレーヤー上級機「DVD-A1XVA」で開発されたさまざまな高画質回路を継承している。I/PコンバーターやDVDのSD画像を1080pのハイビジョン解像度に変換するスケーラーには「REALTA」を採用。10bit演算を実現したプロセッシングによる高いコンバージョン性能を実現するとともに、モーションディテクション能力の向上も図っている。フィルムソースの「3:2パターン」をはじめ、それ以外のパターンでもピクセル単位で高速かつ的確に規則性を検知して精度の高いI/P変換を行う。ビデオモードとフィルムモードが混在するソースでは、モードを高速で高精度に検知・処理し、高画質なプログレッシブ再生を可能にしている。また、DVDに色差信号で記録されたビデオ信号をRGB形式で出力する際にも、「REALTA」の10bit演算による高精度なスケーリング処理を行い、出力する解像度に応じた最適な変換処理を行う。
他にもBDとDVDの両方に効果を発揮するノイズリダクション機能や、高精細な画像補正を実現する同社独自のオリジナル・エンハンサー技術「D.P.I.C.機能」を搭載した。後者では、10bit演算処理での検出・補正を実現し、輪郭補正の精度を一段と高めている。ターゲットとなる画素の周辺画素の影響も考慮に入れたエンハンス処理を行うため、合計9画素の映像データをサンプルし解析する新アルゴリズムを採用した。垂直方向、水平方向に加え、斜め方向の画像をピクセル単位できめ細かく検出・処理を行うことができる。輝度信号と色信号については同じアルゴリズムで処理し、さらにエンハンス時に発生しやすいリンギングノイズを抑えるなど映像に最適で効果的な処理を行うことで、より自然で画質劣化のない映像を再現する。
内蔵するビデオDACは高速・高精度の297MHz/12bit対応。微少レベルの映像信号もハイレベルに再現し、原画像に忠実な高精細映像を可能にしている。また、NSV(ノイズ・シェープド・ビデオ)技術によりビデオ信号のS/Nを改善し、映像信号のリニアリティも一段と高めている。その他、コントラストやシャープネスをはじめ、白レベル、クロマレベル、ノイズリダクション設定やガンマなど細かな画質調整が可能になっている。
オーディオ面では高音質サラウンド再生回路「D.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)」を進化させた「D.D.S.C.-HD」を採用。最新の高品位HDフォーマットにも対応し、高品位なサラウンド再生を可能にしている。
サラウンド再生のために必要な信号処理回路は、一つ一つのブロックに独立させ、個々のブロックに高性能な集積回路を用いたディスクリート構成としている。同社のHiFiオーディオコンポーネント“SAシリーズ”で培ったノウハウを惜しみなく投入し、オーディオ回路を始め各回路で厳密なチューニングも施している。
デコーダー部には、高性能32bitフローティングポイントタイプの最新型DSPを搭載する。用途別に合計2基のDSPを採用し、トータルでの信号処理精度を向上させるとともに、複雑な信号処理、ハイスピード信号に対する余裕を獲得させている。また、D/Aコンバーターには差動動作の高精度192kHz/24bitD/Aコンバーターを、2chステレオ用1個と7.1ch再生用に4個搭載する。ステレオ/マルチ双方の再生用に独立した回路を搭載することで、SN比やダイナミックレンジ等のオーディオ諸性能を高め、セパレーションの向上も果たしている。
PCM信号の入力時には、16bitや20bitの元情報から24bitへのデータ拡張技術「AL24 Processing Plus」を全チャンネルに対して行なう。2chステレオ専用出力では本技術に加え、同社の上位AVアンプやデジタルプレーヤーにも採用されている「Advanced AL24 Processing」の独自開発アルゴリズムにより、時間軸上でのアップサンプリング、データ補間を施し、オリジナルデータを損なうことのない自然な補間処理を実現している。
その他、映像信号出力・ディスプレイの表示のON/OFF選択に対応し、OFFを選択した際には映像系の回路をパスすることで、いっそうクオリティの高いオーディオ再生を実現している。
機体の内部構造は回路を3ブロックの構成で配置している。ビデオ回路、オーディオ回路を分離させるとともに、各回路間の干渉による信号劣化を徹底排除するため、回路・基板を分離配置している。トップカバーは2層構造、ボトムシャーシは3層構造を採用し、徹底した防振構造を採っている。
ドライブは同社がBDプレーヤー用として新開発したオリジナル・ドライブメカニズムを搭載。防磁・防塵・遮音性を高めるとともに、メカユニット全体を上下のシールド板金で覆うことで最適な再生環境としている。異種素材を組み合わせた、独自のハイブリッド構造「S.V.H.(SUPPRESSVIBRATION HYBRID)ローダー」により、安定したディスク回転と高いディスクの読み取り精度を実現した。
その他、HDMI、コンポーネントをはじめ全ての映像信号は同時出力が可能。再生対応メディアはBD、DVDビデオ、DVD+R/RW、DVD-R、DVD-RW(VRモード対応)、CD、CD-R/RW。CD-R/RWに書込んだMP3、WMA、JPEG再生にも対応するほか、DivXファイルの再生も可能だ。
■BDトランスポート「DVD-2500BT」
本体にはDVD-3800BD同様、BDやDVD、CDメディアの再生に対応するドライブを搭載する。再生対応メディア、フォーマットの詳細はDVD-3800BDに同じ。HDMIのバージョンも1.3a対応だ。
ドルビーTrueHDやDTS-HD等の音声信号はすべてストリーム出力され、デノンをはじめとする各フォーマットのデコーダーを搭載するAVアンプとHDMI接続することで再生が可能になる。本体には高品位I/P変換および1080pまでのスケーリング機能を搭載し、1080/24pの映像出力に対応する。
本体の内部構造については、3ブロックの回路構成、トップカバーの2層構造、ボトムシャーシの3層構造を採用し、信号劣化の排除や徹底した防振対策を実現している。ドライブについても、DVD-3800BD同様オリジナルのドライブメカニズムを採用する。
【問い合わせ先】
(株)デノン コンシューマー マーケティング
TEL/03-6731-5540
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドDENON
- 型番DVD-3800BD
- 発売日2008年1月下旬
- 価格¥336,000(税込)
【SPEC】●接続端子:HDMI×1、コンポーネント×2(RCA/BNC)、コンポジット×1、S映像×1、デジタル音声(光1、同軸1)、アナログ2ch×1、7.1ch音声×1、コントロール端子、RS-232C端子、ルームtoルーム(IN1、OUT1) ●SN比:125dB ●全高調波歪率:0.0008% ●ダイナミックレンジ:110dB ●消費電力:60W ●外形寸法:434W×139H×399Dmm ●質量:10.8kg
- ブランドDENON
- 型番DVD-2500BT
- 発売日2008年1月下旬
- 価格¥231,000(税込)
【SPEC】●接続端子:HDMI×1、コントロール端子、RS-232C端子、ルームtoルーム(IN1、OUT1) ●消費電力:30W ●外形寸法:434W×139H×391Dmm ●質量:9.4kg