ソニー、“BRAVIA”新11機種の体験会「<ブラビア>ハイビジョン ミュージアム'08」を開催
ソニーは本日、都内にある小笠原伯爵邸にて、昨日発表された“BRAVIA”新11機種の体験会「<ブラビア>ハイビジョン ミュージアム'08」を開催した。
今回発表された新BRAVIAは、高画質にこだわった「F1シリーズ」やデザインを重視したモデル「M1シリーズ」など5つのシリーズがラインナップされ、ユーザーが好みやライフスタイルによって自分にあったモデルを選択できるようになっている。
本発表会にて新製品のコンセプトについて説明したソニーマーケティング(株) ディスプレイマーケティング部 統括部長の粂川 滋氏によると、今回の新製品開発コンセプトの背景には、薄型テレビの普及に従い、これまで各社が競い合っていた「高画質」だけではなく、より幅広いテレビの選択基準をユーザーが求めるようになったことがあるという。
同氏は「地上デジタル放送の普及や北京オリンピックの開催の影響で、ハイビジョンで映像を楽しみたいと考えるユーザーが増えてきた」と説明。市場拡大に伴って多様化するユーザーのニーズに対応するため、今回の新製品では「高画質」「操作性」「先進性」「デザイン」「環境配慮」の5つの選択基準に対応するラインナップを用意したという。
高画質は、従来の進行画質回路を進化させた「ブラビアエンジン2」や「モーションフロー機能」を搭載する「F1シリーズ」、「V1シリーズ」で実現。
操作性については、32V型以上の新モデルには全て「おき楽リモコン」を搭載することで利便性を高めた。またリモコンには今回新たに「リンクメニュー」ボタンを追加し、ワンボタンでブラビアリンクの操作が可能となる。
先進性は、アプリキャストのコンテンツの増加や新モデル全てに「アクトビア ビデオ」を対応させるなど、ネットワーク機能の充実を図ることで実現させる。
デザインは、スタイリッシュな外観でテレビとしての存在感をアピールする「F1シリーズ」「V1シリーズ」をはじめとして、インテリアに馴染む落ち着いたカラーラインアップを揃えた「J1シリーズ」、女性や若年層をターゲットにした「ブラビアの新しいチャレンジ(粂川氏)」という「M1シリーズ」などを用意し多様な世代に対応する。
また環境配慮について、新モデル11機種全てが省エネ性能について5つ星の評価を獲得しており、業界トップクラスの省エネ性能を実現させているという。
最後に粂川氏は、今春からの“BRAVIA”の新キャッチコピー「これからのハイビジョンを、デザインする。」を発表。この“デザインする”というフレーズには、製品としてのデザインだけでなく、映像の画づくりや、ブラビアリンクによる機器間の連携強化などによって生活空間をデザインする、という意味を込めているという。またイメージキャラクターに矢沢永吉さんを起用。“BRAVIA”のさらなる普及を目指していくという。
次に登壇したソニー(株)クリエイティブセンター チーフアートディレクターの松岡文弥氏は“BRAVIA”新モデルのデザインコンセプトを「ドロー・ザ・ライン」と説明。1本の線で描いたような軽快感あふれる外観を目指し、特にフレームバランスにこだわったという。また全シリーズで液晶画面下にスリットが入ったデザインを採用している。
以下に、今回の新製品の特長について見ていこう。
■新開発の「ブラビアエンジン2」…搭載機種:F1/V1/J1/M1
会場では同社従来機種との比較が行われ、暗部のノイズやちらつきが従来モデルよりも抑えられていることをアピール。「ブラビアエンジン プロ」と「ブラビアエンジン2」は、同社独自の映像信号処理技術「DRCMF」を核としているか否かが差異点。ブラビアエンジン プロはSD/HD信号のノイズリダクションと画質向上が可能だが、ブラビアエンジン2はSD信号のみ可能となる。
同社説明員によれば「ブラビアエンジン2は『ブラビアエンジン』の進化版であり、『ブラビアエンジン プロ』とは違う系統にあるもの」とのこと。主にエントリー〜中級モデルにブラビアエンジン2、ハイエンド機にブラビアエンジン プロを搭載していく計画だという。
■「シネマ」モードと新エンジンで映画再生能力を向上…搭載機種:F1/V1/J1/M1
新モデルは、SPEのサポートを受け開発した「シネマ」モードや、24p再生に対応することで、映画再生能力を向上させている点も特徴としている。同社説明員は「これまではフィルムグレイン(フィルム独特の粒状感)もノイズとして除去してしまっていたが、アルゴリズムを改善したブラビアエンジン2と、新たな『シネマ』モードにより、映画独特の質感や色温度などを再現することが可能になった。映画館と同様のクオリティを家庭で楽しむことができる」と説明した。
・ラック型スピーカー「RHT-G900」も展示
RHT-G900(製品データベース)も展示。「ブラビアリンク」との連携により、ブラビアの「おき楽リモコン」に新たに備えられた「シアター」ボタンを押すだけで、自動的にテレビをシアターモードに変更し、音声をRHT-G900から再生するよう切り換えることが可能だ。
なお、本操作が可能なのは、G900と今回の新モデルの組合せのみ。既存の同社液晶テレビやラック型スピーカーは対応しない。また、他社製のHDMI搭載ラック型スピーカーとの連携については「基本的に行えない」(同社説明員)という。
■ネットワーク機能(アクトビラ ビデオ/アプリキャスト/ソニールームリンク)…搭載機種:F1/V1/J1/M1
VOD専用チューナー「BRX-NT1」(製品データベース)を使用しアクトビラを視聴するデモに加え、「ソニールームリンク」のデモも行った。これは別室のDLNA対応レコーダーやPC内の映像・音声コンテンツを、LAN経由で楽しむことができるというもの。地上デジタル放送など著作権保護のかかったコンテンツも、DLNA経由で楽しむことができるという。
■大画面で写真再生を楽しめる「静止画専用フォト画質モード」…搭載機種:F1/V1/J1/M1
デジカメ画像専用の「静止画専用フォト画質モード」のデモも行われた。今回発表された製品のうちF1シリーズは「ブラビアプレミアムフォト」に対応。同社デジタル一眼レフカメラ「α700」や、BDレコーダー「BDZ-X90」などの「ブラビアプレミアムフォト」対応機種と接続することにより、より印刷写真に近い画質で楽しむことができるという。
■モーションフロー機能…搭載機種:KDL-46F1/KDL-40F1/V1
120Hz駆動に、撮影時に生じた画像のぼやけを検知し補正する映像処理「IBリダクション機能」を加えた「モーションフロー」機能を搭載。また、声の音量だけを大小できる「ボイスズーム機能」もF1/V1/J1/M1シリーズ全てで対応している。
同社説明員は「動きに強いモーションフロー機能とボイスズーム機能を合わせることで、スポーツの視聴などを楽しめる。8月の北京オリンピック視聴に最適だ」とアピールした。
<写真で見る“BRAVIA”新4モデル>
(Phile-web編集部)
今回発表された新BRAVIAは、高画質にこだわった「F1シリーズ」やデザインを重視したモデル「M1シリーズ」など5つのシリーズがラインナップされ、ユーザーが好みやライフスタイルによって自分にあったモデルを選択できるようになっている。
本発表会にて新製品のコンセプトについて説明したソニーマーケティング(株) ディスプレイマーケティング部 統括部長の粂川 滋氏によると、今回の新製品開発コンセプトの背景には、薄型テレビの普及に従い、これまで各社が競い合っていた「高画質」だけではなく、より幅広いテレビの選択基準をユーザーが求めるようになったことがあるという。
同氏は「地上デジタル放送の普及や北京オリンピックの開催の影響で、ハイビジョンで映像を楽しみたいと考えるユーザーが増えてきた」と説明。市場拡大に伴って多様化するユーザーのニーズに対応するため、今回の新製品では「高画質」「操作性」「先進性」「デザイン」「環境配慮」の5つの選択基準に対応するラインナップを用意したという。
高画質は、従来の進行画質回路を進化させた「ブラビアエンジン2」や「モーションフロー機能」を搭載する「F1シリーズ」、「V1シリーズ」で実現。
操作性については、32V型以上の新モデルには全て「おき楽リモコン」を搭載することで利便性を高めた。またリモコンには今回新たに「リンクメニュー」ボタンを追加し、ワンボタンでブラビアリンクの操作が可能となる。
先進性は、アプリキャストのコンテンツの増加や新モデル全てに「アクトビア ビデオ」を対応させるなど、ネットワーク機能の充実を図ることで実現させる。
デザインは、スタイリッシュな外観でテレビとしての存在感をアピールする「F1シリーズ」「V1シリーズ」をはじめとして、インテリアに馴染む落ち着いたカラーラインアップを揃えた「J1シリーズ」、女性や若年層をターゲットにした「ブラビアの新しいチャレンジ(粂川氏)」という「M1シリーズ」などを用意し多様な世代に対応する。
また環境配慮について、新モデル11機種全てが省エネ性能について5つ星の評価を獲得しており、業界トップクラスの省エネ性能を実現させているという。
最後に粂川氏は、今春からの“BRAVIA”の新キャッチコピー「これからのハイビジョンを、デザインする。」を発表。この“デザインする”というフレーズには、製品としてのデザインだけでなく、映像の画づくりや、ブラビアリンクによる機器間の連携強化などによって生活空間をデザインする、という意味を込めているという。またイメージキャラクターに矢沢永吉さんを起用。“BRAVIA”のさらなる普及を目指していくという。
次に登壇したソニー(株)クリエイティブセンター チーフアートディレクターの松岡文弥氏は“BRAVIA”新モデルのデザインコンセプトを「ドロー・ザ・ライン」と説明。1本の線で描いたような軽快感あふれる外観を目指し、特にフレームバランスにこだわったという。また全シリーズで液晶画面下にスリットが入ったデザインを採用している。
以下に、今回の新製品の特長について見ていこう。
■新開発の「ブラビアエンジン2」…搭載機種:F1/V1/J1/M1
会場では同社従来機種との比較が行われ、暗部のノイズやちらつきが従来モデルよりも抑えられていることをアピール。「ブラビアエンジン プロ」と「ブラビアエンジン2」は、同社独自の映像信号処理技術「DRCMF」を核としているか否かが差異点。ブラビアエンジン プロはSD/HD信号のノイズリダクションと画質向上が可能だが、ブラビアエンジン2はSD信号のみ可能となる。
同社説明員によれば「ブラビアエンジン2は『ブラビアエンジン』の進化版であり、『ブラビアエンジン プロ』とは違う系統にあるもの」とのこと。主にエントリー〜中級モデルにブラビアエンジン2、ハイエンド機にブラビアエンジン プロを搭載していく計画だという。
■「シネマ」モードと新エンジンで映画再生能力を向上…搭載機種:F1/V1/J1/M1
新モデルは、SPEのサポートを受け開発した「シネマ」モードや、24p再生に対応することで、映画再生能力を向上させている点も特徴としている。同社説明員は「これまではフィルムグレイン(フィルム独特の粒状感)もノイズとして除去してしまっていたが、アルゴリズムを改善したブラビアエンジン2と、新たな『シネマ』モードにより、映画独特の質感や色温度などを再現することが可能になった。映画館と同様のクオリティを家庭で楽しむことができる」と説明した。
・ラック型スピーカー「RHT-G900」も展示
RHT-G900(製品データベース)も展示。「ブラビアリンク」との連携により、ブラビアの「おき楽リモコン」に新たに備えられた「シアター」ボタンを押すだけで、自動的にテレビをシアターモードに変更し、音声をRHT-G900から再生するよう切り換えることが可能だ。
なお、本操作が可能なのは、G900と今回の新モデルの組合せのみ。既存の同社液晶テレビやラック型スピーカーは対応しない。また、他社製のHDMI搭載ラック型スピーカーとの連携については「基本的に行えない」(同社説明員)という。
■ネットワーク機能(アクトビラ ビデオ/アプリキャスト/ソニールームリンク)…搭載機種:F1/V1/J1/M1
VOD専用チューナー「BRX-NT1」(製品データベース)を使用しアクトビラを視聴するデモに加え、「ソニールームリンク」のデモも行った。これは別室のDLNA対応レコーダーやPC内の映像・音声コンテンツを、LAN経由で楽しむことができるというもの。地上デジタル放送など著作権保護のかかったコンテンツも、DLNA経由で楽しむことができるという。
■大画面で写真再生を楽しめる「静止画専用フォト画質モード」…搭載機種:F1/V1/J1/M1
デジカメ画像専用の「静止画専用フォト画質モード」のデモも行われた。今回発表された製品のうちF1シリーズは「ブラビアプレミアムフォト」に対応。同社デジタル一眼レフカメラ「α700」や、BDレコーダー「BDZ-X90」などの「ブラビアプレミアムフォト」対応機種と接続することにより、より印刷写真に近い画質で楽しむことができるという。
■モーションフロー機能…搭載機種:KDL-46F1/KDL-40F1/V1
120Hz駆動に、撮影時に生じた画像のぼやけを検知し補正する映像処理「IBリダクション機能」を加えた「モーションフロー」機能を搭載。また、声の音量だけを大小できる「ボイスズーム機能」もF1/V1/J1/M1シリーズ全てで対応している。
同社説明員は「動きに強いモーションフロー機能とボイスズーム機能を合わせることで、スポーツの視聴などを楽しめる。8月の北京オリンピック視聴に最適だ」とアピールした。
<写真で見る“BRAVIA”新4モデル>
(Phile-web編集部)