“SOLAR HYBRID”や“AQUOS SHOT”が旗印
シャープ、携帯電話事業説明会を開催 − 「付加価値商品を提案し国内シェア30%を狙う」
シャープ(株)は、同社の携帯電話事業に関する記者説明会を開催。先日発表されたソーラーパネル搭載モデルや高画素カメラ搭載モデルなど、新しい中核商品を軸とした今後のビジネス展開に関する説明を行った。
説明会にはシャープの国内向け携帯電話事業の責任者である執行役員 通信システム事業本部長の大畠昌巳氏が出席し、今後の取り組みと新商品のビジネスモデルを紹介した。
大畠氏自身は昨年、シャープの携帯電話事業の中国市場進出にリーダーシップを取った人物であり、本年4月より現職に就任し、日本国内の携帯電話事業を担当している。はじめに中国市場での取り組みについて触れ「中国で市場でハイエンド機を中心に、シャープの携帯電話の評価が高まりつつある。今後は普及価格帯モデルにも積極的に展開していく考えだ」と述べた。
大畠氏は国内向け携帯電話のビジネス概況について「特長ある商品を展開し、2008年度まで国内市場で4年連続の出荷台数シェアトップを達成した」と説明。市場動向の分析については「新販売方式の普及で需要が減退するとともに、買い替えサイクルの長期化や経済環境が世界的に悪化したことで市場が縮小している。昨年は出荷台数が大きく落ち込んだが、一方では人気の端末が売り切れるなど、良い兆しもある。需要の冷え込みは底を打ったとみている。シャープとして、市場全体を活気づけられるようなものづくりを積極的に取り組んでいきたい」とした。
また国内におけるユーザーニーズの動向については「嗜好が従来のハイエンドからミドルやローにシフトしている。当社としては環境の変化や経済悪化を背景に、絶えず変化を続けるユーザーニーズを注視しつつ、提案性の高い商品をつくることが大事になるだろう」とした。この分析を受けた今後の携帯電話商品に関する戦略については、同社の特長デバイスを活かした垂直統合により、付加価値の高い商品を実現していく考えが示された。先日国内の携帯電話大手3社から09年夏の新商品が発表されたが、シャープからはソーラーパネル搭載モデルや1,000万画素カメラ搭載機など、ユーザーの注目を惹くラインナップが登場し話題を集めた(関連ニュース)。
KDDI向け「SOLAR PHONE」シリーズ、SoftBank向け「SOLAR HYBRID」シリーズは、それぞれシャープが注力するソーラー事業の最新技術が投入されたモデルだ。今回のソーラーパネル搭載モデルが商品化に至った経緯について、大畠氏は「ソーラーシステム事業本部による太陽電池技術と、電子デバイス事業本部による半導体パッケージ技術の融合により、業界最薄レベルのソーラーモジュールを開発し、実用化にこぎつけることができた」と振り返る。今後は“SOLAR HYBRID ケータイ”を同社の携帯電話の主力商品に位置づけ、シャープならではの魅力を打ち出すことのできる商品として幅広く投入していく考えを大畠氏は宣言した。なおソーラーパネル搭載モデルは「今後国内に限らず、海外向け端末にも搭載を検討している。年内には海外での商品化も目指したい」とした。
また携帯電話のカメラ機能に関する最新のユーザーニーズに応えることも、今年の夏商戦モデルのテーマだったと大畠氏は語る。「絶対的な画質に加えて“失敗しない撮影性能”が求められていることが昨今の傾向。この要望に応えて、今回“AQUOS SHOT”シリーズを提案する運びとなった」という。
1,000万画素カメラを搭載する“AQUOS SHOT”シリーズのラインナップはNTTドコモとSoftBankからこの夏にリリースされる。「それぞれに高画質だけでなく、シャッターボタンを押してからフォーカスを合わせて写真を撮影するまでのタイムラグを従来機よりも最大約40%短縮している。またコンティニュアスAF/ティエイスフォーカス/顔検出機能/シーン自動認識などの機能を搭載し、ユーザーが狙い通りの構図やタイミングで写真が撮影できるサポート機能をフル搭載している」と語り、シャッターチャンスにも強い高画質カメラケータイの魅力をアピールした。
2009年度の携帯電話事業の目標を掲げた大畠氏は「需要創造型商品を国内・海外に展開し、通信事業のV字回復をめざす。国内は出荷台数シェアを現在の23%から30%に伸ばしたい。販売目標は売上高で4,900億円、台数ベースで1,230万台に達成すべく、事業を伸ばしていきたい」と語った。
その他、携帯電話単体での商品展開だけでなく、BDレコーダーやカーナビゲーションシステムとのシステム連携についてもデモを交えて紹介された。
BDレコーダー“AQUOSブルーレイ”との動画リンクについては、今月発表されたNTTドコモ「SH-07A」(関連ニュース)と、BDレコーダー「BD-HDW40」(関連ニュース)との連携機能のデモが紹介された。本機能ではBDレコーダーで番組録画時にモバイル用コンテンツを自動作成し、「SH-07A」に同梱される卓上ホルダーとBDレコーダーをUSBケーブルで接続して簡単に録画番組を転送することができる。レコーダーで生成されるモバイル用コンテンツの最高解像度は640×360ドット/30fps。本体内蔵の2GBフラッシュメモリ、またはmicroSD/SDHCカードに録画番組を転送して楽しめる。BDレコーダーの対応機種はBD-HDW40/HDW35/HDW32。
カーナビゲーションについてはパイオニアとの協業により、“カロッツェリア”のサイバーナビシリーズAVIC-VH9900/ZH9900/H990と、NTTドコモ「SH-07A/06A」との連携機能を実現。Bluetooth通信機能により、携帯電話からカーナビへの「簡単目的地設定」機能のほか、「到着予想時間のお知らせ機能」「不在着信・未読メールのお知らせ機能」などが実現されている。
また今後は携帯電話のデザインやUIにも注力しつつ、ユーザーニーズが高まりつつある「防水機能」の普及拡大にも注力していくという。大畠氏は最後に「昨今の経済環境は国内・海外ともに厳しいが、これからも魅力的な機能を盛り込んだ“シャープらしい”を携帯電話製品を提案していきたい」と意気込みを語った。
大畠氏自身は昨年、シャープの携帯電話事業の中国市場進出にリーダーシップを取った人物であり、本年4月より現職に就任し、日本国内の携帯電話事業を担当している。はじめに中国市場での取り組みについて触れ「中国で市場でハイエンド機を中心に、シャープの携帯電話の評価が高まりつつある。今後は普及価格帯モデルにも積極的に展開していく考えだ」と述べた。
大畠氏は国内向け携帯電話のビジネス概況について「特長ある商品を展開し、2008年度まで国内市場で4年連続の出荷台数シェアトップを達成した」と説明。市場動向の分析については「新販売方式の普及で需要が減退するとともに、買い替えサイクルの長期化や経済環境が世界的に悪化したことで市場が縮小している。昨年は出荷台数が大きく落ち込んだが、一方では人気の端末が売り切れるなど、良い兆しもある。需要の冷え込みは底を打ったとみている。シャープとして、市場全体を活気づけられるようなものづくりを積極的に取り組んでいきたい」とした。
また国内におけるユーザーニーズの動向については「嗜好が従来のハイエンドからミドルやローにシフトしている。当社としては環境の変化や経済悪化を背景に、絶えず変化を続けるユーザーニーズを注視しつつ、提案性の高い商品をつくることが大事になるだろう」とした。この分析を受けた今後の携帯電話商品に関する戦略については、同社の特長デバイスを活かした垂直統合により、付加価値の高い商品を実現していく考えが示された。先日国内の携帯電話大手3社から09年夏の新商品が発表されたが、シャープからはソーラーパネル搭載モデルや1,000万画素カメラ搭載機など、ユーザーの注目を惹くラインナップが登場し話題を集めた(関連ニュース)。
KDDI向け「SOLAR PHONE」シリーズ、SoftBank向け「SOLAR HYBRID」シリーズは、それぞれシャープが注力するソーラー事業の最新技術が投入されたモデルだ。今回のソーラーパネル搭載モデルが商品化に至った経緯について、大畠氏は「ソーラーシステム事業本部による太陽電池技術と、電子デバイス事業本部による半導体パッケージ技術の融合により、業界最薄レベルのソーラーモジュールを開発し、実用化にこぎつけることができた」と振り返る。今後は“SOLAR HYBRID ケータイ”を同社の携帯電話の主力商品に位置づけ、シャープならではの魅力を打ち出すことのできる商品として幅広く投入していく考えを大畠氏は宣言した。なおソーラーパネル搭載モデルは「今後国内に限らず、海外向け端末にも搭載を検討している。年内には海外での商品化も目指したい」とした。
また携帯電話のカメラ機能に関する最新のユーザーニーズに応えることも、今年の夏商戦モデルのテーマだったと大畠氏は語る。「絶対的な画質に加えて“失敗しない撮影性能”が求められていることが昨今の傾向。この要望に応えて、今回“AQUOS SHOT”シリーズを提案する運びとなった」という。
1,000万画素カメラを搭載する“AQUOS SHOT”シリーズのラインナップはNTTドコモとSoftBankからこの夏にリリースされる。「それぞれに高画質だけでなく、シャッターボタンを押してからフォーカスを合わせて写真を撮影するまでのタイムラグを従来機よりも最大約40%短縮している。またコンティニュアスAF/ティエイスフォーカス/顔検出機能/シーン自動認識などの機能を搭載し、ユーザーが狙い通りの構図やタイミングで写真が撮影できるサポート機能をフル搭載している」と語り、シャッターチャンスにも強い高画質カメラケータイの魅力をアピールした。
2009年度の携帯電話事業の目標を掲げた大畠氏は「需要創造型商品を国内・海外に展開し、通信事業のV字回復をめざす。国内は出荷台数シェアを現在の23%から30%に伸ばしたい。販売目標は売上高で4,900億円、台数ベースで1,230万台に達成すべく、事業を伸ばしていきたい」と語った。
その他、携帯電話単体での商品展開だけでなく、BDレコーダーやカーナビゲーションシステムとのシステム連携についてもデモを交えて紹介された。
BDレコーダー“AQUOSブルーレイ”との動画リンクについては、今月発表されたNTTドコモ「SH-07A」(関連ニュース)と、BDレコーダー「BD-HDW40」(関連ニュース)との連携機能のデモが紹介された。本機能ではBDレコーダーで番組録画時にモバイル用コンテンツを自動作成し、「SH-07A」に同梱される卓上ホルダーとBDレコーダーをUSBケーブルで接続して簡単に録画番組を転送することができる。レコーダーで生成されるモバイル用コンテンツの最高解像度は640×360ドット/30fps。本体内蔵の2GBフラッシュメモリ、またはmicroSD/SDHCカードに録画番組を転送して楽しめる。BDレコーダーの対応機種はBD-HDW40/HDW35/HDW32。
カーナビゲーションについてはパイオニアとの協業により、“カロッツェリア”のサイバーナビシリーズAVIC-VH9900/ZH9900/H990と、NTTドコモ「SH-07A/06A」との連携機能を実現。Bluetooth通信機能により、携帯電話からカーナビへの「簡単目的地設定」機能のほか、「到着予想時間のお知らせ機能」「不在着信・未読メールのお知らせ機能」などが実現されている。
また今後は携帯電話のデザインやUIにも注力しつつ、ユーザーニーズが高まりつつある「防水機能」の普及拡大にも注力していくという。大畠氏は最後に「昨今の経済環境は国内・海外ともに厳しいが、これからも魅力的な機能を盛り込んだ“シャープらしい”を携帯電話製品を提案していきたい」と意気込みを語った。