「3Dレディー」で手頃な価格を実現
【速報】ソニー、3D対応“BRAVIA”3シリーズを発売 − PS3の3Dゲーム対応も同時期に
ソニーは、液晶テレビ“BRAVIA”の新モデルとして、3D内蔵モデルや3D対応モデル3シリーズ8機種や対応アクセサリーを6月から順次発売する。モデル名や価格は以下の通り。
【HX900シリーズ】(3D対応)
・「KDL-52HX900」 ¥OPEN(予想実売価格47万円前後)7月16日発売
・「KDL-46HX900」 ¥OPEN(予想実売価格39万円前後)7月16日発売
【LX900シリーズ】(3D内蔵)
・「KDL-60LX900」 ¥OPEN(予想実売価格58万円前後)7月16日発売
・「KDL-52LX900」 ¥OPEN(予想実売価格43万円前後)7月16日発売
・「KDL-46LX900」 ¥OPEN(予想実売価格35万円前後)6月10日発売
・「KDL-40LX900」 ¥OPEN(予想実売価格29万円前後)6月10日発売
【HX800シリーズ】(3D対応)
・「KDL-46HX800」 ¥OPEN(予想実売価格28万円前後)7月16日発売
・「KDL-40HX800」 ¥OPEN(予想実売価格22万円前後)7月16日発売
【3D対応アクセサリー】
・3D対応メガネ(スタンダード)
「TDG-BR100」¥OPEN(予想実売価格12,000円前後)6月10日発売
・3D対応メガネ(スモール)
「TDG-BR50」¥OPEN(予想実売価格12,000円前後)6月25日発売
・3Dシンクロトランスミッター
「TMR-BR100」¥OPEN(予想実売価格5,000円前後)7月16日発売
今回の新製品の最大の注目点は3Dに対応したことだが、3D対応テレビの発表・発売で先行したパナソニック“VIERA”と今回のソニー“BRAVIA”では商品構成が異なっており、そこから両社の3D戦略の違いを読み取ることができる。
パナソニック“VIERA”では、最上位のVT2シリーズのみを3Dに対応させた一方、ソニーはトランスミッターを内蔵し、アクティブシャッターメガネを2個同梱した3D内蔵機(LX900シリーズ)と、別売りのオプションで3D視聴を可能にする3D対応機(HX900/HX800シリーズ)の両方を用意している。ソニーでは「内蔵と対応、2つのソリューションで3Dの本格的な普及を促進する。幅広いお客様へ3Dの新しい映像体験を提案する」と説明している。
新製品が対応した3D映像の表示方式は、VIERAと同じ「フレームシーケンシャル方式」。右眼と左眼の映像を交互に表示し、そのタイミングと3Dメガネの両目のシャッターの開閉タイミングを合わせ、両目に異なる映像を届けることで立体視を行うというものだ。Blu-ray 3Dが採用するフルHD 3D映像のほか、放送などで使われるサイド・バイ・サイド方式、トップ・アンド・ボトム方式の表示にも対応している。
なお今回は3D対応BDプレーヤーやレコーダーの発表はなかったが、同社によると、夏から秋にかけて順次発売するという。また発表会に登壇したソニー(株)ホームエンタテインメント事業本部 SVPの石田佳久氏は、PS3の3D対応スケジュールについて言及。3D対応BRAVIAの発売と同時にPS3向けの3Dゲーム対応ファームウェアアップデートを行い、3Dゲームを投入する予定と述べた。また、Blu-ray 3D再生に対応したファームウェアアップデートは年内をめどに別途行う予定という。
■「最高画質」で3Dにも対応したHX900シリーズ
ラインナップの上位機から特徴を説明していこう。まず「最高画質」を謳うHX900シリーズは52V型と46V型を用意。実質的なXR1シリーズの後継機と位置づけられる。
本シリーズは背面に3Dシンクロ端子を装備。ここに別売りの3Dシンクロトランスミッター「TMR-BR100」を接続し、さらに同じくオプションの3Dメガネ「TDG-BR100」(スタンダードサイズ)「TDG-BR50」(スモールサイズ)のいずれかを装着することで、3Dコンテンツの視聴が可能になる。なお、スタンダードサイズのカラーはブラックのみで、スモールサイズはブルーとピンクの2種類が用意されている。3Dトランスミッターが送信する赤外線の伝送距離は1〜6mで、角度は横方向、上下方向ともに120度。
今回の3D対応モデルの3D映像は、「フレームシーケンシャル方式」によって両目の映像を交互に表示し、3Dメガネのシャッター開閉タイミングと同期させることで立体視を実現していることは前述の通り。ただし液晶テレビの映像は、上から下に、ライン毎に上書きされる。つまり、左眼の映像を表示した後に右眼の映像を表示し終わるまでに、左眼用の映像と右眼用の映像が混在する瞬間が、原理的に発生する。この映像が目に届いてしまうと、いわゆるクロストークが発生してしまう。
今回の3D対応BRAVIAでは、右眼用と左眼用の映像が混在するコマではバックライトを消し、その次のコマで同じコマを二度書きする。このコマは片目用の映像のみで構成されているので、この瞬間に3Dメガネのシャッターを開け、クロストークを防いでいる。なお、この方法では1コマごとにバックライトを落とすことになり、さらに3Dメガネでも視覚上の輝度が低下するが、2度書きするコマの時には通常映像よりもバックライトの明るさを高めることで、画面輝度の低下を防いでいる。
また3Dメガネは偏光フィルターを備えないタイプを採用。液晶テレビでは前面の偏光フィルターによって制限された、特定方向の偏光成分の光だけが出る構造となっており、今回の3D対応BRAVIAでは縦偏光の光だけを発しているため、3Dメガネ側には偏光フィルターが必要ない。これによってフリッカーが起きにくくなる、と同社では説明している。
本シリーズは2D→3D変換機能も用意。2D映像の視聴時にリモコン上部の「3D」ボタンを押すと、3D映像に変換する。変換のアルゴリズムは非公開だが、映像の飛び出し感よりも、奥行き感を広げるチューニングを行っている。
さらに本シリーズは直下型の白色LEDバックライトを備え、エリア駆動にも対応。LEDアレイの数は非公表となっている。またLEDバックライトは「インテリジェントダイナミックLED」という新たな技術を採用。LEDを画面に対して上向きに配置し、光を特殊な導光板によって曲げ、前方へと向けている。これにより、直下型のメリットと本体の薄さを両立させることが可能になったという。
液晶パネルは「オプティコントラストパネル」と呼ぶ新開発のもので、液晶パネルと前面ガラス板のあいだに貼合樹脂を挟んだ構造を採用し、エアギャップによる乱反射を無くして鮮明な映像を実現している。
また本シリーズは「モーションフロープロ240Hz」を新搭載。おなじみの240Hz駆動に、直下型LEDならではのラインブリンキングと、全画面のバックライトを落とすフレームブリンキングを組み合わせたもので、ラインブリンキングのみを使用する「クリアモード1」と、ラインブリンキングとフレームブリンキングを併用する「クリアモード2」の2モードを用意している。
さらに、映像処理回路には、「ブラビアエンジン3」を搭載しているほか、新開発の「インテリジェント高画質回路」も採用。回路の大きな機能は2つあり、1つはブロックノイズなどを低減する「インテリジェントMPEGノイズリダクション」、もう1つは映像のテクスチャーや輪郭、コントラスト、色再現などを調整する「インテリジェントイメージエンハンサー」だ。
また、オプションのUSBアダプター「UWA-BR100」を装着することで、Wi-Fiにも対応。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。
リモコンは無線伝送方式を採用した「おき楽リモコン」。FeliCaポートも背面に装備し、アクトビラ ビデオの購入を、Edyカードやおサイフケータイで決済することができる。
スピーカーは本体下部に下向きに装備しており、反射を利用して前に音を向ける同社従来製品でもおなじみの方式を採用している。
本体デザインは「モノリシックデザイン」がコンセプト。モノリシックとは「1枚板の」という意味で、過剰な装飾を排したシンプルなデザインとすることで、電源オフ時の美しさにもこだわっている。なお本シリーズは、別売りのアルミ製スタンド「SU-52HX1」「SU-46HX1」と組み合わせることで、アルミの台座の上にディスプレイが挿さっているような、これまでにないスタイルを実現することもできる。また、このアルミスタンド前面にはスピーカーも備えている。
また本シリーズはテーブルトップスタンドでも、アルミ製スタンドを装着しているときでも、画面を6度上向きに傾けることができ、ローボードに設置した際の快適な視聴を可能にしている。
なお、本シリーズは人感センサーは搭載していない。
■3D内蔵でカメラ対応人感センサーも備えたLX900シリーズ
本シリーズは3D機能を初めから内蔵した多機能モデルという位置づけ。本体の前面右下に3Dシンクロトランスミッターを内蔵しているほか、3Dメガネを2個同梱し、すぐに3D機能を利用できる。
なお、3Dシンクロ信号の伝送距離は1〜6mと、外付けトランスミッターと同等だが、角度は横方向が120度、上方向が45度、下方向が35度と、若干狭くなっている。HX900シリーズと同様、2D→3D変換機能も用意している。
画面サイズは60V/52V/46V/40V型の4種類を用意している。なお、60V型の液晶テレビを発売するのは同社として初となる。パネルはHX900と同様に「オプティコントラストパネル」を装備。バックライトはエッジライト式LEDで、エリア駆動には対応していない。
動画解像度を高めるため「モーションフロープロ240Hz」も搭載。名称としてはHX900シリーズと同等だが、本シリーズは直下型LEDによるエリア駆動に対応していないため、ラインブリンキングは行えない。このため動作の内容はHX900シリーズと異なる。具体的には、秒間60コマの映像を240コマに増やす際に、1コマ目と5コマ目のあいだに3コマの補間映像を生成するのは従来の240Hz駆動と同様だが、本シリーズでは2コマ目と3コマ目の映像を表示する際にバックライトをオフにする処理を行っている。
映像処理回路は「ブラビアエンジン3」を装備。HX900シリーズに搭載された「インテリジェント高画質回路」は搭載していない。
また本シリーズは、これまでの人感センサーに加え、本体にカメラセンサーを内蔵し視聴者の顔認識を行うことで、よりきめ細かな省エネ制御を行う「インテリジェント人感センサー」を搭載したことも大きな特徴だ。
カメラセンサーでは最大5人までの顔認識が行え、両目のあいだの距離などから年齢を推定。子供だと判断した顔が画面の1m以内に近寄ると警告を発する機能や、顔認識によって視聴位置を推定し、S-Forceによって音の指向性を視聴位置方向に向ける機能など、ユニークな新機能を実現している。
本シリーズのインテリジェント人感センサーは3モードを用意し、「省エネ優先モード」「標準モード」「視聴優先モード」から選択できる。センサーによって省エネモードに移行するまでの時間は5〜60分の12段階で設定することが可能だ。
また本シリーズはWi-Fi機能を本体に内蔵。IEEE802.11nとWPSにも対応している。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。リモコンも無線伝送方式を採用した「おき楽リモコン」で、FeliCaポートも背面に装備している。
本体デザインはHX900シリーズと同様に「モノリシックデザイン」を採用。ただし本シリーズはエッジLEDのため、HX900シリーズよりさらに薄型の筐体を実現している。アルミスタンドには対応していない。
■3Dに対応しつつ手頃な価格を実現したHX800シリーズ
HX800シリーズは、シンプルな機能で価格を抑えつつ、3Dシンクロ端子を背面に備えて3Dへの対応を果たしたモデル。画面サイズは46V型と40V型を用意し、ベゼル部をスリムにしたデザインも特徴となる。同社では3D対応/搭載モデルのうち、本シリーズを最量販モデルと位置づけている。
パネルは「クリアブラックパネル」と呼ばれる、グレア処理のパネルを搭載。液晶パネルデバイスの方式はHX900シリーズやLX900シリーズの「オプティコントラストパネル」と同じという。バックライトは白色LEDによるエッジライト方式を採用しているが、本シリーズはエッジLEDながらエリア駆動に対応していることが大きな特徴となる。
3D映像についてはHX900シリーズと同様に、別売りの3Dシンクロトランスミッターと3Dメガネを買い足すことで視聴が可能。2D→3D変換機能も装備している。
映像エンジンは「ブラビアエンジン3」で、最上位機のHX900シリーズに搭載された「インテリジェント高画質回路」は搭載していない。また本シリーズも「モーションフロープロ240Hz」を搭載しているが、動作はLX900と同様で、1コマ目と5コマ目のあいだに3コマの補間映像を生成しつつ、2コマ目と3コマ目の映像を表示する際にバックライトをオフにする処理を行うというものになる。
機能面では、人感センサーは非搭載。またHX900シリーズと同様に、オプションのUSBアダプター「UWA-BR100」を装着することで、Wi-Fiにも対応。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。
リモコンは3D対応機の中で本シリーズのみが、無線方式の「おき楽リモコン」ではなく、赤外線方式のものを採用している。
本項で紹介した3D対応機の詳細や、同時に発表された2D対応BRAVIAの新モデル、シアターラックなどは、別項で追ってくわしくお伝えする。
【HX900シリーズ】(3D対応)
・「KDL-52HX900」 ¥OPEN(予想実売価格47万円前後)7月16日発売
・「KDL-46HX900」 ¥OPEN(予想実売価格39万円前後)7月16日発売
【LX900シリーズ】(3D内蔵)
・「KDL-60LX900」 ¥OPEN(予想実売価格58万円前後)7月16日発売
・「KDL-52LX900」 ¥OPEN(予想実売価格43万円前後)7月16日発売
・「KDL-46LX900」 ¥OPEN(予想実売価格35万円前後)6月10日発売
・「KDL-40LX900」 ¥OPEN(予想実売価格29万円前後)6月10日発売
【HX800シリーズ】(3D対応)
・「KDL-46HX800」 ¥OPEN(予想実売価格28万円前後)7月16日発売
・「KDL-40HX800」 ¥OPEN(予想実売価格22万円前後)7月16日発売
【3D対応アクセサリー】
・3D対応メガネ(スタンダード)
「TDG-BR100」¥OPEN(予想実売価格12,000円前後)6月10日発売
・3D対応メガネ(スモール)
「TDG-BR50」¥OPEN(予想実売価格12,000円前後)6月25日発売
・3Dシンクロトランスミッター
「TMR-BR100」¥OPEN(予想実売価格5,000円前後)7月16日発売
今回の新製品の最大の注目点は3Dに対応したことだが、3D対応テレビの発表・発売で先行したパナソニック“VIERA”と今回のソニー“BRAVIA”では商品構成が異なっており、そこから両社の3D戦略の違いを読み取ることができる。
パナソニック“VIERA”では、最上位のVT2シリーズのみを3Dに対応させた一方、ソニーはトランスミッターを内蔵し、アクティブシャッターメガネを2個同梱した3D内蔵機(LX900シリーズ)と、別売りのオプションで3D視聴を可能にする3D対応機(HX900/HX800シリーズ)の両方を用意している。ソニーでは「内蔵と対応、2つのソリューションで3Dの本格的な普及を促進する。幅広いお客様へ3Dの新しい映像体験を提案する」と説明している。
新製品が対応した3D映像の表示方式は、VIERAと同じ「フレームシーケンシャル方式」。右眼と左眼の映像を交互に表示し、そのタイミングと3Dメガネの両目のシャッターの開閉タイミングを合わせ、両目に異なる映像を届けることで立体視を行うというものだ。Blu-ray 3Dが採用するフルHD 3D映像のほか、放送などで使われるサイド・バイ・サイド方式、トップ・アンド・ボトム方式の表示にも対応している。
なお今回は3D対応BDプレーヤーやレコーダーの発表はなかったが、同社によると、夏から秋にかけて順次発売するという。また発表会に登壇したソニー(株)ホームエンタテインメント事業本部 SVPの石田佳久氏は、PS3の3D対応スケジュールについて言及。3D対応BRAVIAの発売と同時にPS3向けの3Dゲーム対応ファームウェアアップデートを行い、3Dゲームを投入する予定と述べた。また、Blu-ray 3D再生に対応したファームウェアアップデートは年内をめどに別途行う予定という。
■「最高画質」で3Dにも対応したHX900シリーズ
ラインナップの上位機から特徴を説明していこう。まず「最高画質」を謳うHX900シリーズは52V型と46V型を用意。実質的なXR1シリーズの後継機と位置づけられる。
本シリーズは背面に3Dシンクロ端子を装備。ここに別売りの3Dシンクロトランスミッター「TMR-BR100」を接続し、さらに同じくオプションの3Dメガネ「TDG-BR100」(スタンダードサイズ)「TDG-BR50」(スモールサイズ)のいずれかを装着することで、3Dコンテンツの視聴が可能になる。なお、スタンダードサイズのカラーはブラックのみで、スモールサイズはブルーとピンクの2種類が用意されている。3Dトランスミッターが送信する赤外線の伝送距離は1〜6mで、角度は横方向、上下方向ともに120度。
今回の3D対応モデルの3D映像は、「フレームシーケンシャル方式」によって両目の映像を交互に表示し、3Dメガネのシャッター開閉タイミングと同期させることで立体視を実現していることは前述の通り。ただし液晶テレビの映像は、上から下に、ライン毎に上書きされる。つまり、左眼の映像を表示した後に右眼の映像を表示し終わるまでに、左眼用の映像と右眼用の映像が混在する瞬間が、原理的に発生する。この映像が目に届いてしまうと、いわゆるクロストークが発生してしまう。
今回の3D対応BRAVIAでは、右眼用と左眼用の映像が混在するコマではバックライトを消し、その次のコマで同じコマを二度書きする。このコマは片目用の映像のみで構成されているので、この瞬間に3Dメガネのシャッターを開け、クロストークを防いでいる。なお、この方法では1コマごとにバックライトを落とすことになり、さらに3Dメガネでも視覚上の輝度が低下するが、2度書きするコマの時には通常映像よりもバックライトの明るさを高めることで、画面輝度の低下を防いでいる。
また3Dメガネは偏光フィルターを備えないタイプを採用。液晶テレビでは前面の偏光フィルターによって制限された、特定方向の偏光成分の光だけが出る構造となっており、今回の3D対応BRAVIAでは縦偏光の光だけを発しているため、3Dメガネ側には偏光フィルターが必要ない。これによってフリッカーが起きにくくなる、と同社では説明している。
本シリーズは2D→3D変換機能も用意。2D映像の視聴時にリモコン上部の「3D」ボタンを押すと、3D映像に変換する。変換のアルゴリズムは非公開だが、映像の飛び出し感よりも、奥行き感を広げるチューニングを行っている。
さらに本シリーズは直下型の白色LEDバックライトを備え、エリア駆動にも対応。LEDアレイの数は非公表となっている。またLEDバックライトは「インテリジェントダイナミックLED」という新たな技術を採用。LEDを画面に対して上向きに配置し、光を特殊な導光板によって曲げ、前方へと向けている。これにより、直下型のメリットと本体の薄さを両立させることが可能になったという。
液晶パネルは「オプティコントラストパネル」と呼ぶ新開発のもので、液晶パネルと前面ガラス板のあいだに貼合樹脂を挟んだ構造を採用し、エアギャップによる乱反射を無くして鮮明な映像を実現している。
また本シリーズは「モーションフロープロ240Hz」を新搭載。おなじみの240Hz駆動に、直下型LEDならではのラインブリンキングと、全画面のバックライトを落とすフレームブリンキングを組み合わせたもので、ラインブリンキングのみを使用する「クリアモード1」と、ラインブリンキングとフレームブリンキングを併用する「クリアモード2」の2モードを用意している。
さらに、映像処理回路には、「ブラビアエンジン3」を搭載しているほか、新開発の「インテリジェント高画質回路」も採用。回路の大きな機能は2つあり、1つはブロックノイズなどを低減する「インテリジェントMPEGノイズリダクション」、もう1つは映像のテクスチャーや輪郭、コントラスト、色再現などを調整する「インテリジェントイメージエンハンサー」だ。
また、オプションのUSBアダプター「UWA-BR100」を装着することで、Wi-Fiにも対応。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。
リモコンは無線伝送方式を採用した「おき楽リモコン」。FeliCaポートも背面に装備し、アクトビラ ビデオの購入を、Edyカードやおサイフケータイで決済することができる。
スピーカーは本体下部に下向きに装備しており、反射を利用して前に音を向ける同社従来製品でもおなじみの方式を採用している。
本体デザインは「モノリシックデザイン」がコンセプト。モノリシックとは「1枚板の」という意味で、過剰な装飾を排したシンプルなデザインとすることで、電源オフ時の美しさにもこだわっている。なお本シリーズは、別売りのアルミ製スタンド「SU-52HX1」「SU-46HX1」と組み合わせることで、アルミの台座の上にディスプレイが挿さっているような、これまでにないスタイルを実現することもできる。また、このアルミスタンド前面にはスピーカーも備えている。
また本シリーズはテーブルトップスタンドでも、アルミ製スタンドを装着しているときでも、画面を6度上向きに傾けることができ、ローボードに設置した際の快適な視聴を可能にしている。
なお、本シリーズは人感センサーは搭載していない。
■3D内蔵でカメラ対応人感センサーも備えたLX900シリーズ
本シリーズは3D機能を初めから内蔵した多機能モデルという位置づけ。本体の前面右下に3Dシンクロトランスミッターを内蔵しているほか、3Dメガネを2個同梱し、すぐに3D機能を利用できる。
なお、3Dシンクロ信号の伝送距離は1〜6mと、外付けトランスミッターと同等だが、角度は横方向が120度、上方向が45度、下方向が35度と、若干狭くなっている。HX900シリーズと同様、2D→3D変換機能も用意している。
画面サイズは60V/52V/46V/40V型の4種類を用意している。なお、60V型の液晶テレビを発売するのは同社として初となる。パネルはHX900と同様に「オプティコントラストパネル」を装備。バックライトはエッジライト式LEDで、エリア駆動には対応していない。
動画解像度を高めるため「モーションフロープロ240Hz」も搭載。名称としてはHX900シリーズと同等だが、本シリーズは直下型LEDによるエリア駆動に対応していないため、ラインブリンキングは行えない。このため動作の内容はHX900シリーズと異なる。具体的には、秒間60コマの映像を240コマに増やす際に、1コマ目と5コマ目のあいだに3コマの補間映像を生成するのは従来の240Hz駆動と同様だが、本シリーズでは2コマ目と3コマ目の映像を表示する際にバックライトをオフにする処理を行っている。
映像処理回路は「ブラビアエンジン3」を装備。HX900シリーズに搭載された「インテリジェント高画質回路」は搭載していない。
また本シリーズは、これまでの人感センサーに加え、本体にカメラセンサーを内蔵し視聴者の顔認識を行うことで、よりきめ細かな省エネ制御を行う「インテリジェント人感センサー」を搭載したことも大きな特徴だ。
カメラセンサーでは最大5人までの顔認識が行え、両目のあいだの距離などから年齢を推定。子供だと判断した顔が画面の1m以内に近寄ると警告を発する機能や、顔認識によって視聴位置を推定し、S-Forceによって音の指向性を視聴位置方向に向ける機能など、ユニークな新機能を実現している。
本シリーズのインテリジェント人感センサーは3モードを用意し、「省エネ優先モード」「標準モード」「視聴優先モード」から選択できる。センサーによって省エネモードに移行するまでの時間は5〜60分の12段階で設定することが可能だ。
また本シリーズはWi-Fi機能を本体に内蔵。IEEE802.11nとWPSにも対応している。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。リモコンも無線伝送方式を採用した「おき楽リモコン」で、FeliCaポートも背面に装備している。
本体デザインはHX900シリーズと同様に「モノリシックデザイン」を採用。ただし本シリーズはエッジLEDのため、HX900シリーズよりさらに薄型の筐体を実現している。アルミスタンドには対応していない。
■3Dに対応しつつ手頃な価格を実現したHX800シリーズ
HX800シリーズは、シンプルな機能で価格を抑えつつ、3Dシンクロ端子を背面に備えて3Dへの対応を果たしたモデル。画面サイズは46V型と40V型を用意し、ベゼル部をスリムにしたデザインも特徴となる。同社では3D対応/搭載モデルのうち、本シリーズを最量販モデルと位置づけている。
パネルは「クリアブラックパネル」と呼ばれる、グレア処理のパネルを搭載。液晶パネルデバイスの方式はHX900シリーズやLX900シリーズの「オプティコントラストパネル」と同じという。バックライトは白色LEDによるエッジライト方式を採用しているが、本シリーズはエッジLEDながらエリア駆動に対応していることが大きな特徴となる。
3D映像についてはHX900シリーズと同様に、別売りの3Dシンクロトランスミッターと3Dメガネを買い足すことで視聴が可能。2D→3D変換機能も装備している。
映像エンジンは「ブラビアエンジン3」で、最上位機のHX900シリーズに搭載された「インテリジェント高画質回路」は搭載していない。また本シリーズも「モーションフロープロ240Hz」を搭載しているが、動作はLX900と同様で、1コマ目と5コマ目のあいだに3コマの補間映像を生成しつつ、2コマ目と3コマ目の映像を表示する際にバックライトをオフにする処理を行うというものになる。
機能面では、人感センサーは非搭載。またHX900シリーズと同様に、オプションのUSBアダプター「UWA-BR100」を装着することで、Wi-Fiにも対応。ネットワーク機能では、YouTubeやアクトビラ ビデオ・フル、「U-NEXT」などの視聴が可能な「<ブラビア>ネットチャンネル」に対応している。
リモコンは3D対応機の中で本シリーズのみが、無線方式の「おき楽リモコン」ではなく、赤外線方式のものを採用している。
本項で紹介した3D対応機の詳細や、同時に発表された2D対応BRAVIAの新モデル、シアターラックなどは、別項で追ってくわしくお伝えする。
HX900シリーズ | LX900シリーズ | HX800シリーズ | |
画面サイズ | 52V/46V型 | 60V/52V/46V/40V型 | 46V/40V型 |
3D | ○ (対応) | ◎ (内蔵) | ○ (対応) |
バックライト | 直下型 白色LED (部分駆動) | エッジ型白色LED | エッジ型白色 LED (部分駆動) |
パネル | オプティコントラスト パネル | オプティコントラスト パネル | クリアブラック パネル |
倍速機能 | モーションフロープロ240Hz | モーションフロープロ240Hz | モーションフロープロ240Hz |
ブラビアエンジン3 | ○ | ○ | ○ |
インテリジェント 高画質回路 | ○ | - | - |
人感センサー | - | インテリジェント人感センサー | - |
Wi-Fi | ○ (対応) | ◎ (内蔵) | ○ (対応) |
デザイン | 前面ガラス 別売アルミスタンド対応 | 前面ガラス | スリムベゼル |
厚さ(46インチ) | 67mm | 25-55mm | 26-59mm |
リモコン | 3Dボタン付き おき楽リモコン | 3Dボタン付き おき楽リモコン | 3Dボタン付き 赤外線リモコン |