「“ツイケー”という言葉を一般化させたい」
ソフトバンク、全機種Twitter対応の夏モデルを発表 − テレビと連携する「AQUOS SHOT」も登場
ソフトバンクモバイル(株)は本日、2010年夏モデルの発表会を開催した。同社CEOの孫正義氏のほか、会場にはTwitter社のケビン・サー氏、Ustream社CEOのジョン・ハム氏も登壇。さらにTwitter社CEOのエヴァン・ウィリアムス氏とのUstream中継も行われた。
孫氏は、「これまでソフトバンクはいくつかのトレンドを作ってきた。2008年の春は『ハードの進化』、2009年春は『コンテンツの進化』、そして2009年冬にはWi-Fi対応を発表した。今回のテーマはただ一つ、Twitterへの対応だ」と述べ、今回発表した新製品14機種すべてをTwitterに標準で対応させた、と発表した。
後述する今回発表した14機種のすべてが、Twitterの公式ウィジェットやS!アプリ「TweetMe for S!アプリ」、著名人のつぶやきなどをかんたんに検索できるウィジェット「twinavi」に対応。これらをプリインストールしている機種も多いほか、プリインストールされていない機種に対しても、6月上旬からダウンロード提供が開始される。孫氏は「カメラで撮った写真もワンクリックで投稿できる」と、その使い勝手の高さをアピールした。
■「Twitterが拡がれば人類は平和になるのではないか」
孫氏は@masasonというアカウントでTwitterを利用しており、そのフォロワー数は日本有数。同氏はTwitterに対する熱い思いを興奮気味に語った。「Twitterを始めてから人生が変わった、ライフスタイルが変わった。会ったことも見たこともない人々とお互いの脳がつながりあうような、外脳を得たような不思議な体験をしはじめた。外脳と外脳がくっつきあって“合脳”を得たような感覚だ。毎日やっていて、楽しくて仕方がない。この楽しさを一人でも多くの人と分かち合いたいと考えた」と、今回のTwitter対応に至った背景を説明した。
今日の発表会でも、独自のハッシュタグを用意。Ustreamでの生中継も行い、一般ユーザーからの質問や意見も受け付けるという趣向で、発表会終了時点で5万近くのツイートが集まった。
孫氏によると、Twitterの利用者数は「最低でも1億800万人以上」。アカウントを持たず、つぶやきを見ている人はこの数に含まれず、またiPhoneなどでクライアントアプリやソフトを利用している人もカウントに含まれていない。
国内でもTwitterの利用率は高まっており、2010年3月段階でアメリカが10.2%であったのに対し、日本は12.3%と、すでに利用率では本国を追い越しているような状況だ。発表会にはTwitter社CEOのエヴァン・ウィリアムス氏がUstreamの生中継で出演し、「日本は非常に重要な市場だ。ケータイ文化も発達している」と指摘。今回のソフトバンクの取り組みに期待を寄せた。
しかし、日本でのTwitter利用者はスマートフォンユーザーに偏っていることも事実。孫氏は「Twitterの国内での利用率は、いわゆる通常ケータイは3%であるのに対し、iPhoneは実に28%に達している」と指摘。「通常の携帯電話では、これまでTwitterの利用にあたって動作が遅い、アイコンが見にくいなどの問題があったが、これをサクサク、見やすくしようというのが今回のテーマだ」と述べた。
孫氏は発表会が進むにつれて次第にヒートアップ。「Twitterケータイ、『ツイケー』という言葉を流行らせたい。Twitterが付いていないとケータイじゃない、という時代が来る。これを最初に大きな声で言ったのはソフトバンクだということを覚えておいてほしい」としたほか、「Twitterでは人々が見知らぬ人々とコミュニケートできる。それが拡がれば人類は平和になるのではないか、知恵を共有できるのではないか。その思いに、感動に、本日の発表会を捧げたいと思う」とも述べた。
さらに質疑応答で記者から「Twitterはフィルタリングの対象になるのでは」と問われた孫氏は、「Twitterをフィルタリングするというのはナンセンス。子供と大人が、人と人とがコミュニケートすることが規制対象になるのは絶対におかしい。もし総務省が規制したら、私はガソリンを持って総務省に火を点けに行く」と、冗談交じりながら語気を荒げる場面もあった。
そのほか同氏は発表会の中で、iPhone/iPadや同社のWi-Fi対応ケータイで利用できるWi-Fiスポットを大幅に拡充することも宣言。昨日、スターバックスの全店で無料Wi-Fiスポットを利用可能にすると発表したが、本日はこれに加え、新たにシダックスや白木屋、ポプラなど約60社で無料利用可能になる予定であると発表した。孫氏は「スターバックスなどのこれらのWi-Fiスポットでは、初回こそ登録が必要になるが、2回目以降はログインやパスワード入力などの手間をかけなくても、すぐにWi-Fiが利用できる」とその利便性をアピール。「ソフトバンクの公衆アクセスポイント数は現在のところ約18,000だが、今後も拡大させる」と述べた。
さらに孫氏は、米Ustream社との合弁でUstream Asiaを設立したことも発表。ソフトバンクの100%子会社であるTVバンク(株)を通して新会社に出資する予定。また、iPhone向けアプリ「USTREAM Viewer」と「USTREAM Broadcaster」の日本語版提供を開始することも明らかにした。
■液晶テレビAQUOSと連携するHD撮影対応「AQUOS SHOT」
さて、今回発表された機種のうち、オーディオビジュアル機能で最も注目すべきは、シャープ製の“AQUOS SHOT”「945SH」だ。ソフトバンクでは「世界初のWi-Fi対応ハイビジョン防水ケータイ」として訴求する。
IPX5/IPX7相当の防水性能、Wi-Fi対応、有効画素数1,210万のCCDなど基本性能を高めただけでなく、1,280×720ドットのハイビジョン動画撮影が行えるケータイ。
動画コーデックはH.264とMPEG-4に対応しており、ビットレートも選択できる。追尾フォーカスも行えるほか、ゴルフのスイングチェックに利用できる「ゴルフビデオカメラ」やプログラム撮影機能など、多彩な動画モードを用意している。
さらにカメラの側にはステレオマイクを装備し、音声についてもマイクモードを選択でき、ワイド/フォーカス/オートの各機能をオン/オフ設定できる。
また、液晶テレビ“AQUOS”の今夏以降発売モデルとHDMIで接続すると、独自のメニュー画面をテレビ側に表示。テレビのリモコンを使って、動画や音楽、ワンセグ、FLASHゲーム、インターネットなど、携帯電話内の様々なコンテンツや機能を大画面で楽しめる連動機能も搭載している。動画の一覧画面にはサムネイルも表示されるなどインターフェースも工夫されている。なお、液晶テレビ“AQUOS”で本機能に搭載したモデルとしては、BD内蔵のDX3ライン(関連ニュース)がすでに発表されている。
液晶画面は約3.4インチで、解像度は854×480ドットのNewモバイルASVディスプレー。7月上旬以降の発売を予定している。
なお、本機をベースにした“ガンプラケータイ”「945SH G Ver.GP30th」も9月中旬以降を目途に発売される。ガンプラ30周年を記念したモデルで、専用に開発されたオリジナルガンプラと専用充電ベース、デカールなどを同梱している。本機は数量限定発売で、あす5月19日からソフトバンクショップやソフトバンクオンラインショップで予約受付を開始する。
■ソーラー発電モデルからかんたんケータイまで充実のシャープ製端末
そのほかの新製品も紹介しよう。シャープは上記の945SHのほか、多数の新製品を投入する。“mirumo 2”「944SH」は世界初のタッチメモリ液晶を搭載した防水ケータイ。サブとメイン液晶が連携する機能を備えているほか、楽デコ機能やサイドライト機能も搭載した。ケータイWi-Fiにも対応している。
またシャープは“ソーラー防水ケータイ”の第2弾モデル「842SH」も発売。充電効率を向上させ、約10分間の太陽光による充電で2分間程度の通話が行えるという。またデザイン性を高めて防水にも対応し、「楽ともリンク」「楽デコ」機能も備えた“THE PREMIUM6 WATERPROOF”「841SH」も投入する。
シャープ製端末では、アクティブシニアをターゲットにした“GENT”シリーズの新モデル「841SH s」も発売。大きく見やすい文字表示や押しやすいボタンなどはそのままに、同シリーズとして初めて防水・防塵に対応した。
さらにシャープはシニア向けのかんたんケータイ新モデル「843SH」も発表。防水・防塵にも対応している。
■1,316万画素カメラ搭載のパナソニック製「942P」
パナソニック製端末では、“VIERAケータイ”「942P」が7月上旬以降に発売される。有効画素数1,316万のCMOSセンサーを内蔵し、27mm相当の広角撮影が可能な、写真撮影機能を充実させたモデル。被写体に応じてシーンを自動認識し、設定を変更する「インテリジェントオート」も備える。
また、撮影した写真を楽しむ機能も充実。写真を同梱のタッチペンを使ってテキストやスタンプでデコレーションできる「手書きフォト/メモ」機能を装備するほか、分類機能付きピクチャアルバムも備える。孫氏は「まさに持ち歩きプリクラ状態」と本機を表現。主に女性層に向けた製品としてアピールしていく。
またパナソニック製ではもう一機種、「842P」も6月上旬以降に登場する。薄さ約10mmの薄型モデルで、筐体にはステンレスを採用。モバイルウェイジェット機能にも対応している。
■サムスン/NEC/ZTE/ディズニーケータイ
サムスン電子製端末で要注目なのは、7月中旬以降発売予定の「941SC」だ。ディスプレイは3.3インチ、800×480ドットの有機ELで、顔認識AF対応の812万画素カメラも搭載している。さらに同社製では、手軽さがウリの防水ワンセグケータイ“AQUA STYLE”「840SC」も登場する。
NECは「840N」「841N」の2機種を夏モデルとして投入する。840Nはメール機能を充実させ、筐体塗装に微妙なグラデーションを採用したモデル。カメラは約510万画素。841Nはスタイリッシュなデザインが特徴のモデルで、ワンセグ自動録画や約320万画素のカメラなどを備えている。
また今夏モデルより新たに、ソフトバンクへの端末納入を開始する中国のZTE社からは、かんたん操作が特徴の「840Z」が8月上旬以降に発売される。見やすく大きな文字表示や、かんたんな操作で作動させられる緊急ブザー機能なども備える。
なお本発表会では、ディズニーモバイルの「DM006SH」も発表された。大人の女性向けデザインが特徴のモデルで、ミッキーのモノグラムが筐体にあしらわれている。10万点以上のディズニーコンテンツが無料で楽しめるのも特徴となっている。
■ソニー製の「PhotoVision」や「みまもりカメラ」が登場
携帯電話以外の機器では、3G回線に対応したデジタルフォトフレーム“PhotoVision”シリーズにソニー製の「DPF-NS70」が新たに加わり、7月上旬以降の発売を予定している。ディスプレイは約7インチ、800×480画素のクリアフォト液晶で、広視野角を実現。壁掛けに対応していることやスタイリッシュなデザインも特徴となっている。
また、ペットの見張りカメラや防犯カメラとして利用できるZTE社製の“みまもりカメラ”「Z001」「Z002」も登場。TVコールを利用し、みまもりカメラが撮影した映像や音声を、外出先の携帯電話から確認できるほか、あらかじめ指定した携帯からSMSを送るだけで自宅内の様子を撮影し、MMSで返信する機能などを備える。
以下、本発表会で行われた主な質疑応答を紹介する。
Q:Twitterを搭載することで、マネタイズをどうするのか。ARPUの向上プランは。
A:お金をどう儲けるかということだが、そんなものは小さい! いずれお金は付いてくる。ちまちまと目先で焦ってやる必要はない。
Q:Wi-Fiスポット、この一晩で追加されたのは。
A:一晩で追加したわけではもちろん無い、水面下でやっていた。発表できる段階になった会社が60社ということ。
Q:3G回線については従来通り300kbps制限がかかっているのか。
A:3Gは電波が混みすぎるのでパケット制限をしている。iPhoneは特例で1,000万パケットにしている。ダウンロード時のパケット制限については手元にデータがない。
Q:ZTE社が入った背景は。
A:簡単ケータイから中国のZTE社も加えた。
Q:Ustream Asiaはどこで展開するのか。
A:まず日本でしっかりと立ち上げて、その後アジアで展開する。具体的にどの国でやるかなどはまだ決めていない。
Q:かんたんケータイを使う層はTwitterをあまり知らないと思うが、レクチャーなどは考えているか。
A:場所が広いところなどでは検討していきたい。
Q:Twitterのサーバが不安定になったりということも多いが、資本参加などはあるか。
A:Twitterに対しては様々な方法でバックアップしようと思っているが、資本提携などは現在のところ考えていない。
Q:通常ケータイとスマートフォンとの棲み分けは。
A:スマートフォンも一般ケータイ化するし、一般ケータイもスマートフォン化すると考えている。
Q:公衆無線LANのアクセスポイントの今後の見通し。
A:続々と増やしていくが、数値目標はコメントを差し控えさせて頂きたい。
Q:Ustream Asiaの展開、ビジネスモデルなどについてもう少し詳しく教えてほしい。
A:日本なりのコンテンツを続々と増やしていきたい。海外アーティストの講演などで我々がチケット販売を行ったり、広告モデルを展開することも検討している。
Q:iPad Wi-Fi+3Gモデル予約停止について、今後の見通しは。
A:iPadは世界中で大変な人気だで、実質3日間で予約が終了した。いずれ再開するだろうとは思うが、その時期などはコメントできない。
Q:Ustream機能を搭載した通常ケータイの展開は。
A:いずれやりたいと思っているが、ソフトの作り込みに時間がかかる。
孫氏は、「これまでソフトバンクはいくつかのトレンドを作ってきた。2008年の春は『ハードの進化』、2009年春は『コンテンツの進化』、そして2009年冬にはWi-Fi対応を発表した。今回のテーマはただ一つ、Twitterへの対応だ」と述べ、今回発表した新製品14機種すべてをTwitterに標準で対応させた、と発表した。
後述する今回発表した14機種のすべてが、Twitterの公式ウィジェットやS!アプリ「TweetMe for S!アプリ」、著名人のつぶやきなどをかんたんに検索できるウィジェット「twinavi」に対応。これらをプリインストールしている機種も多いほか、プリインストールされていない機種に対しても、6月上旬からダウンロード提供が開始される。孫氏は「カメラで撮った写真もワンクリックで投稿できる」と、その使い勝手の高さをアピールした。
■「Twitterが拡がれば人類は平和になるのではないか」
孫氏は@masasonというアカウントでTwitterを利用しており、そのフォロワー数は日本有数。同氏はTwitterに対する熱い思いを興奮気味に語った。「Twitterを始めてから人生が変わった、ライフスタイルが変わった。会ったことも見たこともない人々とお互いの脳がつながりあうような、外脳を得たような不思議な体験をしはじめた。外脳と外脳がくっつきあって“合脳”を得たような感覚だ。毎日やっていて、楽しくて仕方がない。この楽しさを一人でも多くの人と分かち合いたいと考えた」と、今回のTwitter対応に至った背景を説明した。
今日の発表会でも、独自のハッシュタグを用意。Ustreamでの生中継も行い、一般ユーザーからの質問や意見も受け付けるという趣向で、発表会終了時点で5万近くのツイートが集まった。
孫氏によると、Twitterの利用者数は「最低でも1億800万人以上」。アカウントを持たず、つぶやきを見ている人はこの数に含まれず、またiPhoneなどでクライアントアプリやソフトを利用している人もカウントに含まれていない。
国内でもTwitterの利用率は高まっており、2010年3月段階でアメリカが10.2%であったのに対し、日本は12.3%と、すでに利用率では本国を追い越しているような状況だ。発表会にはTwitter社CEOのエヴァン・ウィリアムス氏がUstreamの生中継で出演し、「日本は非常に重要な市場だ。ケータイ文化も発達している」と指摘。今回のソフトバンクの取り組みに期待を寄せた。
しかし、日本でのTwitter利用者はスマートフォンユーザーに偏っていることも事実。孫氏は「Twitterの国内での利用率は、いわゆる通常ケータイは3%であるのに対し、iPhoneは実に28%に達している」と指摘。「通常の携帯電話では、これまでTwitterの利用にあたって動作が遅い、アイコンが見にくいなどの問題があったが、これをサクサク、見やすくしようというのが今回のテーマだ」と述べた。
孫氏は発表会が進むにつれて次第にヒートアップ。「Twitterケータイ、『ツイケー』という言葉を流行らせたい。Twitterが付いていないとケータイじゃない、という時代が来る。これを最初に大きな声で言ったのはソフトバンクだということを覚えておいてほしい」としたほか、「Twitterでは人々が見知らぬ人々とコミュニケートできる。それが拡がれば人類は平和になるのではないか、知恵を共有できるのではないか。その思いに、感動に、本日の発表会を捧げたいと思う」とも述べた。
さらに質疑応答で記者から「Twitterはフィルタリングの対象になるのでは」と問われた孫氏は、「Twitterをフィルタリングするというのはナンセンス。子供と大人が、人と人とがコミュニケートすることが規制対象になるのは絶対におかしい。もし総務省が規制したら、私はガソリンを持って総務省に火を点けに行く」と、冗談交じりながら語気を荒げる場面もあった。
そのほか同氏は発表会の中で、iPhone/iPadや同社のWi-Fi対応ケータイで利用できるWi-Fiスポットを大幅に拡充することも宣言。昨日、スターバックスの全店で無料Wi-Fiスポットを利用可能にすると発表したが、本日はこれに加え、新たにシダックスや白木屋、ポプラなど約60社で無料利用可能になる予定であると発表した。孫氏は「スターバックスなどのこれらのWi-Fiスポットでは、初回こそ登録が必要になるが、2回目以降はログインやパスワード入力などの手間をかけなくても、すぐにWi-Fiが利用できる」とその利便性をアピール。「ソフトバンクの公衆アクセスポイント数は現在のところ約18,000だが、今後も拡大させる」と述べた。
さらに孫氏は、米Ustream社との合弁でUstream Asiaを設立したことも発表。ソフトバンクの100%子会社であるTVバンク(株)を通して新会社に出資する予定。また、iPhone向けアプリ「USTREAM Viewer」と「USTREAM Broadcaster」の日本語版提供を開始することも明らかにした。
■液晶テレビAQUOSと連携するHD撮影対応「AQUOS SHOT」
さて、今回発表された機種のうち、オーディオビジュアル機能で最も注目すべきは、シャープ製の“AQUOS SHOT”「945SH」だ。ソフトバンクでは「世界初のWi-Fi対応ハイビジョン防水ケータイ」として訴求する。
IPX5/IPX7相当の防水性能、Wi-Fi対応、有効画素数1,210万のCCDなど基本性能を高めただけでなく、1,280×720ドットのハイビジョン動画撮影が行えるケータイ。
動画コーデックはH.264とMPEG-4に対応しており、ビットレートも選択できる。追尾フォーカスも行えるほか、ゴルフのスイングチェックに利用できる「ゴルフビデオカメラ」やプログラム撮影機能など、多彩な動画モードを用意している。
さらにカメラの側にはステレオマイクを装備し、音声についてもマイクモードを選択でき、ワイド/フォーカス/オートの各機能をオン/オフ設定できる。
また、液晶テレビ“AQUOS”の今夏以降発売モデルとHDMIで接続すると、独自のメニュー画面をテレビ側に表示。テレビのリモコンを使って、動画や音楽、ワンセグ、FLASHゲーム、インターネットなど、携帯電話内の様々なコンテンツや機能を大画面で楽しめる連動機能も搭載している。動画の一覧画面にはサムネイルも表示されるなどインターフェースも工夫されている。なお、液晶テレビ“AQUOS”で本機能に搭載したモデルとしては、BD内蔵のDX3ライン(関連ニュース)がすでに発表されている。
液晶画面は約3.4インチで、解像度は854×480ドットのNewモバイルASVディスプレー。7月上旬以降の発売を予定している。
なお、本機をベースにした“ガンプラケータイ”「945SH G Ver.GP30th」も9月中旬以降を目途に発売される。ガンプラ30周年を記念したモデルで、専用に開発されたオリジナルガンプラと専用充電ベース、デカールなどを同梱している。本機は数量限定発売で、あす5月19日からソフトバンクショップやソフトバンクオンラインショップで予約受付を開始する。
■ソーラー発電モデルからかんたんケータイまで充実のシャープ製端末
そのほかの新製品も紹介しよう。シャープは上記の945SHのほか、多数の新製品を投入する。“mirumo 2”「944SH」は世界初のタッチメモリ液晶を搭載した防水ケータイ。サブとメイン液晶が連携する機能を備えているほか、楽デコ機能やサイドライト機能も搭載した。ケータイWi-Fiにも対応している。
またシャープは“ソーラー防水ケータイ”の第2弾モデル「842SH」も発売。充電効率を向上させ、約10分間の太陽光による充電で2分間程度の通話が行えるという。またデザイン性を高めて防水にも対応し、「楽ともリンク」「楽デコ」機能も備えた“THE PREMIUM6 WATERPROOF”「841SH」も投入する。
シャープ製端末では、アクティブシニアをターゲットにした“GENT”シリーズの新モデル「841SH s」も発売。大きく見やすい文字表示や押しやすいボタンなどはそのままに、同シリーズとして初めて防水・防塵に対応した。
さらにシャープはシニア向けのかんたんケータイ新モデル「843SH」も発表。防水・防塵にも対応している。
■1,316万画素カメラ搭載のパナソニック製「942P」
パナソニック製端末では、“VIERAケータイ”「942P」が7月上旬以降に発売される。有効画素数1,316万のCMOSセンサーを内蔵し、27mm相当の広角撮影が可能な、写真撮影機能を充実させたモデル。被写体に応じてシーンを自動認識し、設定を変更する「インテリジェントオート」も備える。
また、撮影した写真を楽しむ機能も充実。写真を同梱のタッチペンを使ってテキストやスタンプでデコレーションできる「手書きフォト/メモ」機能を装備するほか、分類機能付きピクチャアルバムも備える。孫氏は「まさに持ち歩きプリクラ状態」と本機を表現。主に女性層に向けた製品としてアピールしていく。
またパナソニック製ではもう一機種、「842P」も6月上旬以降に登場する。薄さ約10mmの薄型モデルで、筐体にはステンレスを採用。モバイルウェイジェット機能にも対応している。
■サムスン/NEC/ZTE/ディズニーケータイ
サムスン電子製端末で要注目なのは、7月中旬以降発売予定の「941SC」だ。ディスプレイは3.3インチ、800×480ドットの有機ELで、顔認識AF対応の812万画素カメラも搭載している。さらに同社製では、手軽さがウリの防水ワンセグケータイ“AQUA STYLE”「840SC」も登場する。
NECは「840N」「841N」の2機種を夏モデルとして投入する。840Nはメール機能を充実させ、筐体塗装に微妙なグラデーションを採用したモデル。カメラは約510万画素。841Nはスタイリッシュなデザインが特徴のモデルで、ワンセグ自動録画や約320万画素のカメラなどを備えている。
また今夏モデルより新たに、ソフトバンクへの端末納入を開始する中国のZTE社からは、かんたん操作が特徴の「840Z」が8月上旬以降に発売される。見やすく大きな文字表示や、かんたんな操作で作動させられる緊急ブザー機能なども備える。
なお本発表会では、ディズニーモバイルの「DM006SH」も発表された。大人の女性向けデザインが特徴のモデルで、ミッキーのモノグラムが筐体にあしらわれている。10万点以上のディズニーコンテンツが無料で楽しめるのも特徴となっている。
■ソニー製の「PhotoVision」や「みまもりカメラ」が登場
携帯電話以外の機器では、3G回線に対応したデジタルフォトフレーム“PhotoVision”シリーズにソニー製の「DPF-NS70」が新たに加わり、7月上旬以降の発売を予定している。ディスプレイは約7インチ、800×480画素のクリアフォト液晶で、広視野角を実現。壁掛けに対応していることやスタイリッシュなデザインも特徴となっている。
また、ペットの見張りカメラや防犯カメラとして利用できるZTE社製の“みまもりカメラ”「Z001」「Z002」も登場。TVコールを利用し、みまもりカメラが撮影した映像や音声を、外出先の携帯電話から確認できるほか、あらかじめ指定した携帯からSMSを送るだけで自宅内の様子を撮影し、MMSで返信する機能などを備える。
以下、本発表会で行われた主な質疑応答を紹介する。
Q:Twitterを搭載することで、マネタイズをどうするのか。ARPUの向上プランは。
A:お金をどう儲けるかということだが、そんなものは小さい! いずれお金は付いてくる。ちまちまと目先で焦ってやる必要はない。
Q:Wi-Fiスポット、この一晩で追加されたのは。
A:一晩で追加したわけではもちろん無い、水面下でやっていた。発表できる段階になった会社が60社ということ。
Q:3G回線については従来通り300kbps制限がかかっているのか。
A:3Gは電波が混みすぎるのでパケット制限をしている。iPhoneは特例で1,000万パケットにしている。ダウンロード時のパケット制限については手元にデータがない。
Q:ZTE社が入った背景は。
A:簡単ケータイから中国のZTE社も加えた。
Q:Ustream Asiaはどこで展開するのか。
A:まず日本でしっかりと立ち上げて、その後アジアで展開する。具体的にどの国でやるかなどはまだ決めていない。
Q:かんたんケータイを使う層はTwitterをあまり知らないと思うが、レクチャーなどは考えているか。
A:場所が広いところなどでは検討していきたい。
Q:Twitterのサーバが不安定になったりということも多いが、資本参加などはあるか。
A:Twitterに対しては様々な方法でバックアップしようと思っているが、資本提携などは現在のところ考えていない。
Q:通常ケータイとスマートフォンとの棲み分けは。
A:スマートフォンも一般ケータイ化するし、一般ケータイもスマートフォン化すると考えている。
Q:公衆無線LANのアクセスポイントの今後の見通し。
A:続々と増やしていくが、数値目標はコメントを差し控えさせて頂きたい。
Q:Ustream Asiaの展開、ビジネスモデルなどについてもう少し詳しく教えてほしい。
A:日本なりのコンテンツを続々と増やしていきたい。海外アーティストの講演などで我々がチケット販売を行ったり、広告モデルを展開することも検討している。
Q:iPad Wi-Fi+3Gモデル予約停止について、今後の見通しは。
A:iPadは世界中で大変な人気だで、実質3日間で予約が終了した。いずれ再開するだろうとは思うが、その時期などはコメントできない。
Q:Ustream機能を搭載した通常ケータイの展開は。
A:いずれやりたいと思っているが、ソフトの作り込みに時間がかかる。