360度のパノラマ機能も新搭載
フジフイルム、一眼レフ並みの高速AF搭載モデルなどFinePix5機種を発表
富士フイルム(株)は、イメージセンサー位相差画素を内蔵し一眼レフ並みの高速AFを実現した「FinePix F300EXR」など、コンパクトデジタルカメラ新製品5機種を発売する。
・FinePix F300EXR ¥OPEN(予想実売価格45,000円前後) 9月4日発売
・FinePix Z800EXR ¥OPEN(予想実売価格33,000円前後) 8月7日発売
・FinePix F80 ¥OPEN(予想実売価格25,000円前後) 8月7日発売
・FinePix S2800HD ¥OPEN(予想実売価格30,000円前後) 8月7日発売
・FinePix JX280 ¥OPEN(予想実売価格15,000円前後) 8月7日発売
全機種、従来のパノラマ撮影機能を強化して360度の撮影が可能になった「ぐるっとパノラマ」を新搭載。120/240/360度の中から選択可能で、横方向だけでなく縦方向の撮影も行える。
また同社がウェブや店頭で展開するデジカメの写真でオリジナルのアルバムを作成するフォトブックサービスにおいて、注文時に画像を簡単に画像選択できるようにする「フォトブックアシスト」機能も搭載した。記録メディアはSD/SDHCメモリーカード。
■FinePix F300EXR
同社独自のイメージセンサー「スーパーCCDハニカムEXR」を進化させ、一眼レフカメラで採用されている位相差検出方式によるAFをコンパクトデジカメで可能にしたモデル。通常、AFのスピードは「0.5秒程度」(同社説明員)のところ、本機ではイメージセンサー内に被写体との距離を瞬時に測定する“位相差画素”を組み込むことで、最速0.158秒の高速AF「瞬速フォーカス」を実現。高倍率ズーム使用時や動く被写体を撮影する際のピント合わせもスムーズに行えるようになっている。有効画素数は1,200万画素。
さらに新開発の「フジノンシフトレンズ」を搭載。2つのレンズ群を鏡胴内でスライドさせて収納する独自技術により光学15倍ズームながら最薄部22.9mmのスリム化を実現した。焦点距離は35mmフィルム換算で24mm〜360mm相当。
さらにガラスモールドを含めた3枚の高精度非球面レンズを採用することで解像度を維持したままレンズ枚数を低減することが可能になり、小型化に貢献しているほか、異常分散レンズの採用により高倍率ズームレンズで発生しやすい色収差を低減。小型化だけでなく画質性能も同時に向上させたという。
手ブレ機能も進化した。新ジャイロセンサー搭載とICの変更により手ブレの補正範囲を大幅に拡大。これまでの小刻みな手ブレに加え、シャッターを押す際などのゆっくりとした大きなブレの補正にも対応できるようになった。望遠や暗いシーン、動画撮影などでの使用に適しているという。
そのほかデザインや操作性も重視し、片手で操作できるようにモードダイヤルを斜めに装備したほか、フラッシュ性能を引き出すためのポップアップフラッシュ、すぐに動画撮影を行えるように動画ボタンを独立して装備するなどの工夫を行った。また持ちやすいようにラバーグリップも採用している。モニターは3.0型46万ドットのプレミアムクリア液晶を搭載。コントラスト比は1100対1、視野角は160度。
■FinePix Z800EXR
Z700EXRでも好調の、タッチパネル式の液晶モニターを採用。本体を縦に向けると画面が自動的に縦表示になる「タテヨコオート」に対応するほか、液晶画面を上下2分割し、上にプレビュー画面、下にサムネイル画面を表示する「2画面サクサク再生」に対応。両方を同時にタッチ操作することもできる。液晶サイズは3.5型ワイド型で、解像度は約46万ドット。
イメージセンサーは「F300EXR」と同様のものを採用し、「瞬速フォーカス」に対応。有効画素数は1,200万画素。レンズはフジノン光学式5倍ズームレンズを搭載する。焦点距離は35mmフィルム換算で35mm〜175mm相当。また本機にも「F300EXR」で採用した新手ブレ機能が搭載されている。
気に入った画像は「お気に入り設定」で星評価によるマーキングが可能。星の数で画像検索でき、フォトブック注文時の画像検索にも利用できる。
■FinePix Z80
有効画素数1420万画素の1/2.3型 正方画素CCDを搭載した光学5倍ズームモデル。ピンク、ラベンダー、ミント、ブラウンのパステルカラー4色をラインナップする。
YouTubeやFACEBOOKに撮影した画像を難しい設定なしでアップロード予約できる「アップロードボタン」を搭載するほか、複数回に分けて撮影した動画をつなげて1つの動画ファイルとして保存する「つなぎ撮り」モード、セピアや白黒に編集できる「動画加工」の機能を搭載する。
■FinePix S2800HD
世界最小の光学18倍ズームモデル。焦点距離は28mm〜504mm相当(35mmフィルム換算)。撮像素子に1/2.3型 正方画素CCDイメージセンサーを搭載し、有効画素数は1,400万画素。
被写体に一度ピントを固定すればカメラが自動で追尾し被写体にピントを合わせる「自動追尾オートフォーカス」、液晶モニターに撮影範囲のガイドフレームを表示し、ガイドフレーム外の状況を見ながら狙った被写体を確実にとらえられる「ねらい撮りズーム」など、高倍率ズーム撮影をサポートする多彩な機能を搭載。様々なシーンでマルチに活躍する1台として訴求する。
■FinePix JX280
有効画素数1,410万画素の1/2.3型 正方画素CCDを搭載した光学5倍ズームモデル。薄さ22.9mmのスリムボディ、突起物のないフラットでシンプルなデザインが特徴。
自動シーン認識機能「シーンぴったりナビ」、顔検出機能「顔キレイナビ」 などを搭載。高速赤外線通信で対応のFinePixシリーズや携帯電話などへ画像を転送する機能も搭載する。
■2010年度は“反転攻勢” − 1,200万台以上の拡販を目指す
同社取締役 常務執行役員 電子映像事業部長 樋口 武氏は、2009年度では大幅なコスト削減を行うなどし、事業の採算性を改善させたことや、機能・デザインにこだわった製品をラインナップすることで、新興国を含めてワールドワイドで900万台を越える増販を達成したことを説明した上で「2010年度は事業改善へ注力してきた昨年から“反転攻勢”に転じる」とし、新興国での販路拡大、先進国での上位機種を中心としたシェアアップにより「2010年度は1,200万台以上の拡販を目指す」と発表した。
さらに後の質疑応答では、現時点での販売目標はあくまで1,200万台としたものの、「実際にはもう少しいくかと思う」と、今後上方修正もあり得るとの見通しを示した。
2010年度の具体的な施策としては、CMや店頭訴求などの広告販売強化に加え、独自で開発しているデバイスの進化やデザインの追求、他機種展開などによる商品力の強化、さらに他機種展開に対応できる開発体制の強化も必要であるとし、仙台の開発部門を大宮に移転させたことなど説明した。
また2010年第一四半期の状況についても発表。「販売台数は対前年1.5倍のペースで推移し好調な滑り出しとなった。Brics/新興市場では対前年3倍の実績となり、米国市場では母の日、父の日商戦の結果が出て1.4倍の実績となった」という。同社のシェアは欧米市場では10%、日本市場では「特にCMも放映したZ700EXRが発売以来売れ筋の上位に位置している」と好調で、シェア12〜13%で推移しているという。
2010年7月1日付けで100%子会社のフジノン(株)を統合した同社(関連ニュース)。新製品のアピールポイントとなった15倍ズームレンズもレンズ開発部門と一体化した製品開発を行ったことで実現した技術だ。今回の開発をモデルケースとして、今後もセンサー、レンズ、画像処理機能といった自社開発をおこなうキーデバイスで差別化を図っていく姿勢を明かした。
・FinePix F300EXR ¥OPEN(予想実売価格45,000円前後) 9月4日発売
・FinePix Z800EXR ¥OPEN(予想実売価格33,000円前後) 8月7日発売
・FinePix F80 ¥OPEN(予想実売価格25,000円前後) 8月7日発売
・FinePix S2800HD ¥OPEN(予想実売価格30,000円前後) 8月7日発売
・FinePix JX280 ¥OPEN(予想実売価格15,000円前後) 8月7日発売
全機種、従来のパノラマ撮影機能を強化して360度の撮影が可能になった「ぐるっとパノラマ」を新搭載。120/240/360度の中から選択可能で、横方向だけでなく縦方向の撮影も行える。
また同社がウェブや店頭で展開するデジカメの写真でオリジナルのアルバムを作成するフォトブックサービスにおいて、注文時に画像を簡単に画像選択できるようにする「フォトブックアシスト」機能も搭載した。記録メディアはSD/SDHCメモリーカード。
■FinePix F300EXR
同社独自のイメージセンサー「スーパーCCDハニカムEXR」を進化させ、一眼レフカメラで採用されている位相差検出方式によるAFをコンパクトデジカメで可能にしたモデル。通常、AFのスピードは「0.5秒程度」(同社説明員)のところ、本機ではイメージセンサー内に被写体との距離を瞬時に測定する“位相差画素”を組み込むことで、最速0.158秒の高速AF「瞬速フォーカス」を実現。高倍率ズーム使用時や動く被写体を撮影する際のピント合わせもスムーズに行えるようになっている。有効画素数は1,200万画素。
さらに新開発の「フジノンシフトレンズ」を搭載。2つのレンズ群を鏡胴内でスライドさせて収納する独自技術により光学15倍ズームながら最薄部22.9mmのスリム化を実現した。焦点距離は35mmフィルム換算で24mm〜360mm相当。
さらにガラスモールドを含めた3枚の高精度非球面レンズを採用することで解像度を維持したままレンズ枚数を低減することが可能になり、小型化に貢献しているほか、異常分散レンズの採用により高倍率ズームレンズで発生しやすい色収差を低減。小型化だけでなく画質性能も同時に向上させたという。
手ブレ機能も進化した。新ジャイロセンサー搭載とICの変更により手ブレの補正範囲を大幅に拡大。これまでの小刻みな手ブレに加え、シャッターを押す際などのゆっくりとした大きなブレの補正にも対応できるようになった。望遠や暗いシーン、動画撮影などでの使用に適しているという。
そのほかデザインや操作性も重視し、片手で操作できるようにモードダイヤルを斜めに装備したほか、フラッシュ性能を引き出すためのポップアップフラッシュ、すぐに動画撮影を行えるように動画ボタンを独立して装備するなどの工夫を行った。また持ちやすいようにラバーグリップも採用している。モニターは3.0型46万ドットのプレミアムクリア液晶を搭載。コントラスト比は1100対1、視野角は160度。
■FinePix Z800EXR
Z700EXRでも好調の、タッチパネル式の液晶モニターを採用。本体を縦に向けると画面が自動的に縦表示になる「タテヨコオート」に対応するほか、液晶画面を上下2分割し、上にプレビュー画面、下にサムネイル画面を表示する「2画面サクサク再生」に対応。両方を同時にタッチ操作することもできる。液晶サイズは3.5型ワイド型で、解像度は約46万ドット。
イメージセンサーは「F300EXR」と同様のものを採用し、「瞬速フォーカス」に対応。有効画素数は1,200万画素。レンズはフジノン光学式5倍ズームレンズを搭載する。焦点距離は35mmフィルム換算で35mm〜175mm相当。また本機にも「F300EXR」で採用した新手ブレ機能が搭載されている。
気に入った画像は「お気に入り設定」で星評価によるマーキングが可能。星の数で画像検索でき、フォトブック注文時の画像検索にも利用できる。
■FinePix Z80
有効画素数1420万画素の1/2.3型 正方画素CCDを搭載した光学5倍ズームモデル。ピンク、ラベンダー、ミント、ブラウンのパステルカラー4色をラインナップする。
YouTubeやFACEBOOKに撮影した画像を難しい設定なしでアップロード予約できる「アップロードボタン」を搭載するほか、複数回に分けて撮影した動画をつなげて1つの動画ファイルとして保存する「つなぎ撮り」モード、セピアや白黒に編集できる「動画加工」の機能を搭載する。
■FinePix S2800HD
世界最小の光学18倍ズームモデル。焦点距離は28mm〜504mm相当(35mmフィルム換算)。撮像素子に1/2.3型 正方画素CCDイメージセンサーを搭載し、有効画素数は1,400万画素。
被写体に一度ピントを固定すればカメラが自動で追尾し被写体にピントを合わせる「自動追尾オートフォーカス」、液晶モニターに撮影範囲のガイドフレームを表示し、ガイドフレーム外の状況を見ながら狙った被写体を確実にとらえられる「ねらい撮りズーム」など、高倍率ズーム撮影をサポートする多彩な機能を搭載。様々なシーンでマルチに活躍する1台として訴求する。
■FinePix JX280
有効画素数1,410万画素の1/2.3型 正方画素CCDを搭載した光学5倍ズームモデル。薄さ22.9mmのスリムボディ、突起物のないフラットでシンプルなデザインが特徴。
自動シーン認識機能「シーンぴったりナビ」、顔検出機能「顔キレイナビ」 などを搭載。高速赤外線通信で対応のFinePixシリーズや携帯電話などへ画像を転送する機能も搭載する。
■2010年度は“反転攻勢” − 1,200万台以上の拡販を目指す
さらに後の質疑応答では、現時点での販売目標はあくまで1,200万台としたものの、「実際にはもう少しいくかと思う」と、今後上方修正もあり得るとの見通しを示した。
2010年度の具体的な施策としては、CMや店頭訴求などの広告販売強化に加え、独自で開発しているデバイスの進化やデザインの追求、他機種展開などによる商品力の強化、さらに他機種展開に対応できる開発体制の強化も必要であるとし、仙台の開発部門を大宮に移転させたことなど説明した。
また2010年第一四半期の状況についても発表。「販売台数は対前年1.5倍のペースで推移し好調な滑り出しとなった。Brics/新興市場では対前年3倍の実績となり、米国市場では母の日、父の日商戦の結果が出て1.4倍の実績となった」という。同社のシェアは欧米市場では10%、日本市場では「特にCMも放映したZ700EXRが発売以来売れ筋の上位に位置している」と好調で、シェア12〜13%で推移しているという。
2010年7月1日付けで100%子会社のフジノン(株)を統合した同社(関連ニュース)。新製品のアピールポイントとなった15倍ズームレンズもレンズ開発部門と一体化した製品開発を行ったことで実現した技術だ。今回の開発をモデルケースとして、今後もセンサー、レンズ、画像処理機能といった自社開発をおこなうキーデバイスで差別化を図っていく姿勢を明かした。