2月と3月には日本で技術解説セミナーも開催
<CES>DTS、独自高音質技術によるトータル・サウンドソリューションの提案力をアピール
DTSはセントラルホール 9443にブースを構えている。同社のブースでは、「Blu-ray」「Connective」「Post-processing」の3つのテーマのもと、DTSの技術をアピールしている。
まず「Blu-ray」だ。アメリカでは現在販売されているBlu-ray Discの86%にDTSの音声技術が採用されているとのこと。また日本でも、オリコン上半期Blu-ray Discランキング上位300位のうち、映画タイトルの90.2%はDTSを採用している。映像はもちろん、音声のクオリティも高いものが要求されるBlu-ray Discタイトルにおいて、多数の支持を集めていることを訴求していた。
また、Blu-rayやDVDのようなソフトだけでなく、配信型コンテンツについても今後数年間で参入を検討していく姿勢が打ち出された。それが「Connective」というテーマで説明されている。
dts Japan(株)マーケティング・マネージャーの伊藤哲志氏は、配信型コンテンツにDTSフォーマットを採用するメリットについて「ロービットレートで高音質なマルチチャンネル音声を実現する『DTS Express』を用意している点」と語る。DTS Expressは“コア”と呼ばれる下位互換のためのストリームを省くことで、5.1ch音声でも256kbpsというビットレートを実現するという。
伊藤氏は「日本はインターネット回線が充実しているが、世界的に見るとそこまで環境が整っている国ばかりではない。貧弱な回線の国々でも配信型コンテンツの音を高品位に楽しめるよう、こういったフォーマットは大変重要だと考える」と語った。
なお「DTS Express」は、音声のエンコード・編集・ベリファイが可能なソフトウェア『DTS-HD マスター・オーディオ・スイート』最新版で簡単に製作することができる。
「『DTS Express』は規格は決まっているものの、実際のサービスでの利用はこれからが本格化されるフェーズ。今後はバーチャルサラウンドのほか、HuluやNetflixなどの配信型コンテンツを、テレビ/タブレット/スマートフォンといったモバイル端末などでマルチプラットフォームに展開するサービスがどんどん増えてくるだろう。その際、DTS技術のメリットが際立つと思う」という伊藤氏。
現在DTSデコーダーを搭載したスマートフォンが韓国と中国で既に発売されており、ユーザーニーズも高いという。また、購入したコンテンツを他のデバイスに転送できる技術「UltraViolet」の普及が進むにつれ、DTSデコーダー搭載機も増えていくと予想されている。実際近日中に日本メーカーからもDTSデコーダー搭載機のリリースがあるのでは、ということだ。
「昨年や一昨年だとメーカー各社からの反応は『まだコンテンツが少ないのでデコーダーの搭載は…』というものだったが、昨年後半からは積極的に話を聞きたいという姿勢に変わってきたように思う。エンドユーザーのコンテンツの楽しみ方には、思っている以上に速く変化が起こっている」と現状を語る伊藤氏。同社はタブレットなど再生装置の能力があまり良くない製品でもより良い音を楽しむため、“スピーカーから出てくる段階で音を良くするソフトウェア”も独自に開発しているとのことだ。
伊藤氏は「DTSの2012年の目標は、単なるデコーダーやホームシアターの会社というところから一皮むけて、トータルのサウンドソリューションプロバイダーになること。音に関することを解決するならDTS、という会社を目指したい」と締めくくった。
なお同社は2月23日と3月2日に、東京と大阪でセミナーを開催。今回CESで出展された同社の最新オーディオ・ソリューションについて詳細な解説がおこなわれる。これからの配信型コンテンツ時代に重要な役割を果たす新技術や、その活用方法などが分かる内容になるとのこと。セミナーについての詳細はこちらからご覧いただける。
■フォトレポート
まず「Blu-ray」だ。アメリカでは現在販売されているBlu-ray Discの86%にDTSの音声技術が採用されているとのこと。また日本でも、オリコン上半期Blu-ray Discランキング上位300位のうち、映画タイトルの90.2%はDTSを採用している。映像はもちろん、音声のクオリティも高いものが要求されるBlu-ray Discタイトルにおいて、多数の支持を集めていることを訴求していた。
また、Blu-rayやDVDのようなソフトだけでなく、配信型コンテンツについても今後数年間で参入を検討していく姿勢が打ち出された。それが「Connective」というテーマで説明されている。
dts Japan(株)マーケティング・マネージャーの伊藤哲志氏は、配信型コンテンツにDTSフォーマットを採用するメリットについて「ロービットレートで高音質なマルチチャンネル音声を実現する『DTS Express』を用意している点」と語る。DTS Expressは“コア”と呼ばれる下位互換のためのストリームを省くことで、5.1ch音声でも256kbpsというビットレートを実現するという。
伊藤氏は「日本はインターネット回線が充実しているが、世界的に見るとそこまで環境が整っている国ばかりではない。貧弱な回線の国々でも配信型コンテンツの音を高品位に楽しめるよう、こういったフォーマットは大変重要だと考える」と語った。
なお「DTS Express」は、音声のエンコード・編集・ベリファイが可能なソフトウェア『DTS-HD マスター・オーディオ・スイート』最新版で簡単に製作することができる。
「『DTS Express』は規格は決まっているものの、実際のサービスでの利用はこれからが本格化されるフェーズ。今後はバーチャルサラウンドのほか、HuluやNetflixなどの配信型コンテンツを、テレビ/タブレット/スマートフォンといったモバイル端末などでマルチプラットフォームに展開するサービスがどんどん増えてくるだろう。その際、DTS技術のメリットが際立つと思う」という伊藤氏。
現在DTSデコーダーを搭載したスマートフォンが韓国と中国で既に発売されており、ユーザーニーズも高いという。また、購入したコンテンツを他のデバイスに転送できる技術「UltraViolet」の普及が進むにつれ、DTSデコーダー搭載機も増えていくと予想されている。実際近日中に日本メーカーからもDTSデコーダー搭載機のリリースがあるのでは、ということだ。
「昨年や一昨年だとメーカー各社からの反応は『まだコンテンツが少ないのでデコーダーの搭載は…』というものだったが、昨年後半からは積極的に話を聞きたいという姿勢に変わってきたように思う。エンドユーザーのコンテンツの楽しみ方には、思っている以上に速く変化が起こっている」と現状を語る伊藤氏。同社はタブレットなど再生装置の能力があまり良くない製品でもより良い音を楽しむため、“スピーカーから出てくる段階で音を良くするソフトウェア”も独自に開発しているとのことだ。
伊藤氏は「DTSの2012年の目標は、単なるデコーダーやホームシアターの会社というところから一皮むけて、トータルのサウンドソリューションプロバイダーになること。音に関することを解決するならDTS、という会社を目指したい」と締めくくった。
なお同社は2月23日と3月2日に、東京と大阪でセミナーを開催。今回CESで出展された同社の最新オーディオ・ソリューションについて詳細な解説がおこなわれる。これからの配信型コンテンツ時代に重要な役割を果たす新技術や、その活用方法などが分かる内容になるとのこと。セミナーについての詳細はこちらからご覧いただける。
■フォトレポート