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今秋アップデートで

アイ・オーの高音質設計NAS“RockDiskNext”がDSD配信に対応 − “かないまる絶賛”モデル

公開日 2013/10/01 10:28 ファイル・ウェブ編集部
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(株)アイ・オー・データ機器は、同社が展開する“挑戦者”ブランドのオーディオ用NAS“RockDiskNext”のファームウェアアップデートを今秋中に開始すると発表した。今回のアップデートにより、新たにDSDファイルのネットワーク配信に対応する。

“RockDiskNext”

後述するが、実は音響設計技師“かないまる”こと金井隆氏のリクエストによって本機のDSD対応が実現したという

アップデートの詳細な開始日時は未定だが、これに先駆け、既にRockDiskNextを所有するユーザーを対象に、同ファームウェアのβ版を10月1日に配布開始することも発表された。なお、通常のアップデートは自動で行われるが、β版のファームウェアは手動アップデートでの対応になる。

DLNA配信に対応するDSDファイルの拡張子はdsf/dffで、2.8MHz/5.6MHzの両方をサポートする。配信ソフトは同社独自開発のものを採用。なお、現在のところDLNA経由でのDSD再生の動作確認が取れているのは、ソニーとパイオニアのDSD対応AVアンプ製品とのこと。

DSD以外の配信対応フォーマットは、音声ファイルがMP3/AAC/ALAC/Windows Media/FLAC/リニアPCM/OGG、動画ファイルがMPEG/MPEG4/Windows Media/MSVIDEO/QuickTime/DivX/3GPP/FLV/MKV。

オーディオ用に特化した高音質設計NAS“RockDiskNext”

RockDiskNextは、“挑戦者”ブランドが展開するオーディオ用NASの上位モデルとして、2012年11月に発売を開始した。アイ・オー・データの直販サイト「アイ・オー・プラザ」の専売商品となり、今後とも店頭販売の予定は無いとのことだ。ラインナップはキットモデル、2TB HDDモデル、3TB HDDモデル、120GB SSDモデル、250GB SSDモデルの5種類を揃える。

“RockDiskNext”

本機はスマホ連携機能を搭載し、クラウドストレージとしての使い勝手を推進すると同時に、ネットワークの自動設定に対応するなどの簡略化も実現した製品。上述の通り、今回のアップデートによりDSDファイルの配信に対応する。

本体はファンレス設計。シャーシはスチール製で、フレーム強度を高め振動を発生しにくくしている。特にエッジ端を折り返す加工とすることで、実質的な板厚を向上させるとともに、金属板端で発生する共振音も抑制。3.5インチのハードディスクを取り付けることで、特に大きな剛性を確保できるとしている。また、中の磁力線はシャーシに接触しないよう配置するなど、音質対策を徹底した。

本体を開けてHDDを取り出したところ(キットモデルの状態)

エッジ端を折り返す加工とすることで、音質向上に効果的とのこと

また、多くのNAS製品は一般的には樹脂製ケースを採用する場合が多いが、本機は厚み約1.5mmのアルミ押し出しケースを採用。これにより、外部振動に対する共振の振り幅を抑え、歪みを低減し、クリーンで伸びのある音質を実現したという。

内部基板も、基板上のフラッシュメモリー内にシステムを搭載することで、ハードディスクにインストールする機種と比較して安定性を確保した。対応する各種サービスの有効/無効も選択可能で、不要な機能を無効にすることでシステム負荷を軽減し、音質を向上させる高音質設定も行える。

なお、元々DTCP-IPなどの録画番組連携機能は非搭載で、アイ・オー・データでは“ネットワークオーディオ”により特化した製品としてアピールする狙いだ。

また、スマホ/タブレット用アプリ「MyiSharing」を使用することで、外出先からRockDiskNextにリモートアクセスして本体内の音声ファイルをストリーミング再生することもできる。本アプリは、音声ファイルの連続再生およびフォルダ単位での連続再生機能にも対応。さらに、スマホ/タブレット内に保存した音声ファイルを再生する際に、本アプリ内から他のプレーヤーアプリも選択することができる。

音響設計技師“かないまる”のリクエストによりDSD対応が実現

今回のDSD対応アップデートは、音響設計技師“かないまる”こと金井隆氏のリクエストがきっかけとなって実現したものであるという。

本機を手に語る金井氏(左)と、アイ・オー・データ機器の開口氏(右)。

これまで、ユーザー数の多いスマホ/タブレットとの連携機能を中心に訴求が行われていたRockDiskNextだが、本体は上述の通り高音質設計を施していることも大きな特徴だ。金井氏はその高音質性能を評価し、普段から本機を使用していたとのことで、そこから同氏とアイ・オー・データとの間に繋がりが生まれたのだという。

今回、「試聴用の主力機材としているので、DSDのDLNAサービスに対応してほしい」という金井氏のリクエストに応える形で、アイ・オー・データが公式にDSD対応アップデートを実施する運びになった。

金井氏は本機を「かないまる公認モデル」と位置づけ、自身が運営するサイト「かないまる」にて、本機の高音質設定方法などの解説を行う「RockDiskNextで極上の音を出そう」と題した連載も行っている。

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