Apple、Beats MusicとBeats Electronicsを30億ドルで買収
Beats Musicはアメリカなどで月額定額制の音楽サービスを、Beats Electronicsは日本でもおなじみのヘッドホンやイヤホン、スピーカーやソフトウェアをそれぞれ手掛ける。
Beats Musicは月額9.99ドルまたは年額99.99ドルで、2,000万曲以上の楽曲ライブラリがすべて聴ける定額制音楽サービス。契約すると広告などは表示されず、1人のユーザーは3台のデバイスまで利用できる。ほかにAT&Tを通した契約体系もあり、この場合、5人のユーザー、10台のデバイスまで登録できる月額14.99ドルのファミリープランも用意されている。
今回の買収合意にあたって、Apple CEOのティム・クック氏は、「音楽は我々の生活にとって非常に大切なものであり、アップルにとっても我々のハートともいうべき特別な場所を占めている」とコメント。「それが、我々が音楽に対して投資を続ける理由であり、彼らの並外れたチームと一緒になることで、我々は世界へ向け、最も革新的な音楽プロダクトとサービスを創造することができるだろう」と続けた。
BeatsのJimmy Iovine氏は、「私は常に、BeatsとAppleはハートのところで調和していることを知っていた」とコメント。「会社をはじめたときのアイデアも、アップルの文化とテクノロジーを調和させる類い希な能力にインスパイアされてのものだ」と述べている。
Iovine氏はこの数十年間のあいだ、音楽産業の革新の前線に立ってきた、とアップルは説明。名音楽プロデューサーとして数々のアーティストや楽曲を手掛け、アップルとiTunesに対しても、10年以上のあいだパートナーとして尽力してきた。
Appleのインターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントであるEddy Cue氏は、「音楽はAppleのDNA」と説明。BeatsをAppleに加えることで「我々の音楽ラインナップは、無料の音楽サービスであるiTunes Radioから、世界規模の定額制サービスであるBeats、そしてもちろんiTunes Storeからの購入と、さらに選択肢が増える」とコメントしている。