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<ポタフェス>ラトックの“Lightning直結”対応ハイレゾポタアン/フォステクスやオラソニックの出展を紹介

公開日 2014/12/20 17:57 山本 敦
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ポタフェス2014会場の2階に出展するラトックシステムは、出展を予告していたハイレゾポタアン「REX-KEB03」を参考出展した。本体に多彩なデジタル入力を装備したほか、ヘッドホン出力はバランス出力にも対応しているのが大きな特徴だ。

■ラトックのLightning直結ハイレゾポタアン「REX-KEB03」


ラトックシステムズが出展した「REX-KEB03」

本体背面のUSB端子にiPhoneのLightning端子からの送り出しを直結させる
USB入力のハイライトは、iOS機器にアップル純正のUSB変換ケーブルを“直結”して、PCM系は最大384kHz/24bit、DSD系は最大5.6MHzのネイティブ再生にも対応するところ。iPhoneやiPadなど、iOS機器は現状ネイティブでハイレゾ再生をサポートしていないが、一方でUSB Audio 2.0規格のハイスピード転送に対応していることから、ラットックシステムでは自社開発のファームウェアにより、独自にケーブル直結によるハイレゾ対応を実現したという。同社のスタッフは「iPhone 6に買い換えて、眠っているiPhone 5シリーズをハイレゾプレーヤーとして復活させるのにも最適」と説明してくれた。

他にもXperia Z3/Z3 Compact/Z2/Z2 Tabletなど、USBからのハイレゾ再生に対応するXperiaシリーズのスマートフォンと、USB OTGケーブルを介してハイレゾ再生を楽しむことができる。ハイレゾ対応のウォークマン「NW-ZX1」「NW-F880」などもハイレゾ再生の対象になる。

会場でiPhone 5sによるデモ環境のサウンドを聴く機会を得たが、低域の力強くダイナミックなサウンドが特徴と感じた。DSDもボーカルの繊細なディティールをよく引き出しながら、こってりとした肉厚な声質を楽しませてくれる。立体的な音場感の再現も非常に良好で、帯域のバランスも均整が取れている。DACチップにはESSの「ES9018K2M」が採用されるようだ。


フロントパネルにアンバランスとバランスのヘッドホン出力を装備

R側に2.5mmマイクロ4極端子のプラグを挿入するとAK互換モードになる
フロントパネルには3.5mmのアンバランス出力のほか、2.5mmのバランス出力を2基搭載する。バランス出力の方法には大きく分けて、2.5mmのバランス対応マイクロジャック2つを同時に使う「RALモード」のほか、L/RのR側、「AK」とプリントされている方の端子に2.5mmの4極バランス対応マイクロプラグを装着して聴く「AK互換モード」がある。バランス・アンバランス出力はそれぞれに独立したアンプによって駆動する設計としている。


変換プラグを介することで3.5mmプラグ仕様のソニーのヘッドホンもバランス駆動ができる

AK120を光デジタル入力に接続したところ
入力側に光デジタル端子を設けていることについても触れておこう。こちらはAstell&Kernのハイレゾ対応プレーヤーのように光デジタル出力に対応するプレーヤーとの接続を想定したもので、会場でもデモ機が用意されている。

本体には大容量のリチウムイオン充電池を搭載。10時間以上の連続再生を実現できる見込みだという。

今回はまだ開発中のプロトタイプとして紹介されており、来年上半期頃の発売に向けて開発が進められている。価格は5万円前後になりそうだ。

■フォステクスはBAイヤホン「TE-07」や平面駆動ヘッドホン「TH500RP」を出展

フォステクスのブースでは、シングルBAドライバーのイヤホン「TE-07」と、ダイナミック型ドライバーのイヤホン「TE-05」を聴き比べることができた。

左がTE-07、右がTE-05

TE-07のケーブルをTE-05のボディに装着したところ

「TE-07」はフォステクスが独自にチューニングを施したBAドライバーと、着脱式の高純度無酸素銅6N-OFCケーブルを採用。煌びやかでリッチな中高域の音色を特徴としている。先行して発売された「TE-05」も爽やかな高域のヌケ感と広がりを特徴としたイヤホンだが、イベント会場でこのTE-05にTE-07に付属のケーブルを装着して聞いたところ、さらに伸びやかで煌めき感の豊かな中高域を楽しむことができた。なおケーブルは「ET-H1.2N6」の型番で単品販売も行われている。

フォステクスのヘッドホン「TH500RP」

ほかにもこの夏に発売されたオープン型平面駆動ヘッドホン「TH500RP」のサウンドもぜひチェックして欲しい。

■オラソニックのDSD対応DAC内蔵プリメイン

オラソニックはDSDに対応したUSB-DAC内蔵プリメインアンプ「NANO-UA1a」を出展。USB-DACとしてDSDの最大5.6MHzのソースに対応しただけでなく、前機種の「NANO-UA1」から内部回路を大幅に刷新している点が特徴だ。

オラソニックの「NANO-UA1a」

左がUA1a、右がUA1の内部基板

ブースには「NANO-UA1a」のスピーカー出力からの信号を受けてバランス対応ヘッドホンに出力できるアダプターの試作機も展示。NANO-UA1a/UA1/A1専用モデルとして開発が進められている製品だ。会場で両モデルの組み合わせによるサウンドを聴く機会を得たが、強靱で量感の豊かな低域と緻密なディティールを楽しむことができた。

試作のバランス出力アダプター

■ORBの真鍮削り出し筐体ポタアン「JADE next brass milling」

ORBのブランドからはポタアン「JADE next」の筐体を真鍮削り出し素材で製作した「JADE next brass milling」が登場。当然ながらブースでは「JADE next」との音の聴き比べも行える。

ORBの「JADE next brass milling」

フロントパネル

「JADE next brass milling」は真鍮素材の特性を活かした深みのある低域を特徴としている。クラシックの弦楽器などはふわっと柔らかな音の稜線と、ふくよかな抑揚を味わうことができた。ロックはエレキギターの高域やドラムスのハイハットをはじめとした高域の艶やかさが一段と高まるようだ。対するレギュラーモデルの「JADE next」にも、リッチな中高域の広がり感や音の粒立ちの良さなど、メインの素材として使われているアルミの特性がしっかりと活かされている。真鍮版モデルは300台限定なので、早めにその音をチェックしておくならポタフェスが絶好の機会だと思う。

ORBのマイスタークラフトマン、燒{博氏がケーブルのカスタマイズのオーダーを会場で受け付けている

その他にイベント会場の2階で見つけることのできた展示をフォトレポートしよう。

ケンブリッジオーディオの人気モデル「DACMagic Plus」

STAXの製品展示


TDK Life on Recordのヘッドホンが一堂に揃う

秋のヘッドホン祭りでも展示されていたTDK Life on Recordのネオジムマグネット「NEOREC」を紹介する企画展示


NEORECのマグネットと真鍮製ボディを採用する試作機にも注目が集まる

ELEKITの真空管ハイブリッドポタアン





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