愛称は“rubato”(ルバート)
オンキヨー、バランス対応の小型DAP“rubato”「DP-S1」。44,800円前後
オンキヨー&パイオニア イノベーションズは、オンキヨーブランドの小型ポータブルオーディオプレーヤー“rubato”(ルバート)「DP-S1」を3月中旬より発売する。価格はオープンだが、44,800円前後での実売が予想される。
同社「DP-X1A」に続くハイレゾ対応ポータブルプレーヤーで、サイズが94W×63H×15Dmm、重さ130gという大幅な小型化を実現したことが特長。昨年のIFAで初披露されていたが(関連ニュース)、今回正式に発表された。
小型化/低価格化の一方で、2.5mm 4極バランス端子搭載によるバランス駆動への対応、ツインDAC構成やフルバランス回路を実現。さらには、DP-X1AやハイレゾスマホのGranbeat「DP-CX1」でも未対応だった5.6MHzおよび2.8MHz DSDのネイティブ再生に対応した(DP-X1AとDP-CX1はPCM変換再生)。PCMについては192kHz/32bitまでの再生に対応し、32bitもダウンコンバートなしで再生できる。なおMQA再生には後日のアップデートで対応する。
ソフトウェアは、DP-X1やハイレゾスマホのGRANBEAT「DP-CMX1」がAndroidベースだったのに対して、本機ではLinuxをベースとしたオリジナルOSを採用。GUIの高速レスポンスを実現した。
Wi-FiおよびBluetoothも内蔵。Wi-Fi接続時には、音楽ストリーミングやインターネットラジオの再生にも対応。現時点で「radiko.jp」および「Tune in」の再生が可能となる。なお、e-onkyo musicからのハイレゾ音源ダウンロードにもアップデートで対応予定。BluetoothはSBCコーデックのみに対応。Bluetooth接続したスマートフォンからDP-S1を操作できる専用アプリが提供される。
ディスプレイは2.4インチ(320×240ドット)で、タッチ操作に対応。内蔵メモリーは16GB。microSDカードスロットは2系統を備え、SDHC/SDXCカードに対応。1スロットあたり最大200GBまでの容量に対応する。
本日8日、同社は東京・渋谷で発表会を開催。会場では、企画・開発や音質チューニングに携わったメンバーに話を伺うこともできた。以下に詳細を紹介していく。
■2.5mmバランス出力端子を搭載。ツインDAC&フルバランス構成を採用
DAC部にはESS Technology社製のDACチップ「ES9018C2M」を、アンプ部には同じくESSの「9601K」を、それぞれ片chあたり1基、計2基ずつ搭載。フルバランス回路構成とすることにより、優れたセパレーション、S/Nのよいクリアで広がりのある音を実現したという。
なお、本機のオーディオ回路構成は、上位モデルであるDP-X1Aよりは、同時期に開発されたGRANBEAT「DP-CMX1」に近いという。スマホ機能のための基板が大きいため、オーディオ回路および電源を同一基板上に配置するなど小型化を行った培ったノウハウが、この小型DAPにも活かされてる。
オーディオクロックは、44.1kHz/48kHzの2系統を搭載。88.2kHzや176.4kHzなどの音源もネイティブで再生できる。
上述のフルバランス回路によって、2.5mm 4極端子によるバランス駆動に対応。バランス出力は、BTLバランスモード/Active Control GNDモード、ラインアウトモードの3モードから切り替えられる。
BTLバランスモードは、片chあたり2ch分のアンプを用いてイヤホンを鳴らす一般的なバランス駆動。Active Control GND駆動は、2つのDAC出力(L-GND/R-GND)をCOLD側アンプとして単独駆動させて“0V”に強固に固定することで、グランドの揺らぎを排除するというもので、クリアかつパワフルで定位感と奥行き再現に優れたサウンドを実現できるという。
3.5mm端子については、通常のイヤホン出力と、ボリューム固定のライン出力を切り替えられる。実用最大出力はアンバランスで75mW+75mW、バランスで150mW+150mWとなる。
オーディオ基板上にDACとアンプをシンメトリー配置すると共に、オーディオ基板と電気ノイズの多い電源部をセパレート設計とすることで、オーディオ回路へのノイズの影響を排除する。
本体シャーシは、ミクロ単位で緻密に計算してアルミニウムの塊から直接削り出した(総削り出し)というアルミ製シャーシを採用。筐体剛性を向上させるとともに抵抗値を低減できるため、クリアな音質を実現できるという。
■パイオニア「XDP-30R」との音質&仕様のちがいとは?
気になるのは、同時に登場した兄弟モデル、パイオニア「XDP-30R」との仕様およびサウンドキャラクターの違いだろう。デザインとUIの差をのぞけば、仕様表および機能一覧に現れる差異は、質量のわずかな違いくらいだ(DP-S1のほうが10g重い)。しかし音質チューニングについては、それぞれ異なるアプローチで行われたという。実際、比較試聴してみるとそのサウンドキャラクターは明白に異なる。
DP-S1で目指した音質チューニングのテーマは「音の滑らかさと低域の再現性」であると、音質チューニングを担当した浅原宏之氏は語る。低域の再現性という点については、単純な低音強化ではなく、ボーカルのボディ感など中低域の再現性を高めることを目指したのだという。
こうしたサウンドを目指すために実施されたのが、「電源の強化」と「ノイズ対策」だったと語るのは、DP-S1の基板設計を担当した池田和久氏。この2つを実現するために、電源部などでDP-S1は独自の部品選定も行っている。
なお、パイオニア「XDP-30R」とは筐体デザインが異なるが、そのベースとなるアルミシャーシの形状も異なっている。この形状の差は最終的な筐体デザインのちがいに加えて、音質チューニングの一貫として変更されている部分もあると、音質チューニングを担当した浅原宏之氏は語る。
「シャーシのこの突起(下写真参照)はDP-S1にのみ設けられていますが、これは近くのディスプレイコネクターから伸びるケーブルを固定するためのものです。これが音質にも効いてきます」(浅原氏)。
こうした音質チューニングによって、オンキヨーが長年にわたって築き上げてきた音質を、ポータブルで実現することを目指したという。製品企画を担当した佐野恭平氏は、「同じDACを使っていれば同じような音だと決めつけていらっしゃる方が多いように感じますが、音質はチューニングによってまったく違うものになるということを本機で示したかったのです。実際に聴いていただいて音の違いを体感していただきたいので、あえて部品の違いにフォーカスするような紹介の仕方はしていません」と語ってくれた。
■独自ソフトウェアによってユーザビリティーを強化
再生可能な音楽ファイルは、DSD系がDSF・DSDIFF、PCM系がWAV・AIFF・FLAC・ALAC・AAC・MP3。対応する周波数/量子化ビット数は、DSDが2.8MHz・5.8MHz、PCMが最大192kHz/32bitとなる。
7ステップの調整からジッターノイズの低減を追い込むことが可能なロックレンジアジャスト機能、SHARP/SLOW/SHORTの3モードで楽曲を楽しめるデジタルフィルターを備える。
アップサンプリング機能も搭載。MP3などの圧縮音源も96kHzまたは88.2kHz、192kHzまたは176.4kHzに変換して再生が可能だ。本機能は音楽ファイルに加えて、音楽ストリーミングの音源にも適応可能だ。
また16bitまたは24bitの音源を、32bitまで拡張してアナログのような滑らかな音質で再生できる“Hi-Bitモード”も備えている。
Wi-FiおよびBluetoothも内蔵。Wi-Fi接続時には、音楽ストリーミングサービスの再生にも対応する。Bluetoothの対応コーデックはSBCのみとなる。
また、iOS/Android向けに用意された専用コントロールアプリ「Onkyo DapController」に対応しており、Bluetooth接続したスマートフォンから本機の再生/停止、音量調整などの基本操作が行える。これは本機で初めて搭載された機能となる。
ボリュームは本体側面のノブによって、61ステップの細かな調整が可能となっている。ゲイン設定はLow/Normal/Highの3つを用意。カスタムIEMからヘッドホンまでに対応する。
10バンドのイコライザー機能も搭載。6個のプリセット(Flat/Pop/Rock/Jazz/Dance/Vocal)に加え、プリセットをカスタマイズして最大3個まで保存できる。楽曲の雰囲気に合わせて5段階の調節が可能なBass Enhancerも搭載する。
物理操作ボタンは本体側面に配置。電源のオン/オフ、再生/曲送り/曲戻しなど、画面を見ずに操作できる。また、本体ロックスイッチも用意。画面ホールド時のボリュームノブ、および物理操作ボタンのロック/アンロックを個別に設定できる。
そのほかDAPとしての機能としては、プレイリスト作成機能を搭載。Windows PCから音楽ファイルを簡単に本体へ転送できる無償アプリ“X-DAP Link(クロスダップリンク)も提供される。
■高速レスポンスやDSDネイティブ対応など独自OSならではの操作性や機能を実現
DP-S1は独自のユーザーインターフェース(UI)を採用した。デザインはもちろん、アイコンの配置などもXDP-30Rと異なっている。各モデルでソフトウェアの開発担当は異なる人物が務めたのだが、両人が理想とする操作性を追求した結果、UIにもそれぞれの個性が出たのだという。
この独自OSの開発にあたっては、オンキヨーとパイオニアがそれぞれ培ってきたソフトウェア技術を持ち寄った。具体的には、AVアンプやネットワークプレーヤーのソフトウェア技術が大きく役立ったとのこと。DSDのネイティブ再生が同社ポータブル機としてはじめて実現できたのも、OSを独自仕様としたからだという。
“Hi-Bitモード”やアップサンプリング機能も、ネットワークプレーヤーのソフトウェア技術を応用することで実現されたとのこと。
ちなみにAndroidではなく独自OSを採用した理由については、「Android OSの瞬間的な瞬発力は認めつつも、自分たちの判断によって独自の進化を進めるためには、自社開発したOSの方が向いているため」と説明する。また、独自OSの方が、将来にわたってのアップデートもより柔軟に行えるという考えもあるようだ。
充電およびデータ転送は、microUSB端子から行う。内蔵バッテリーは1,630mAh/3.8Vで、再生時間は約15時間(FLAC 96 kHz/24 bit、アンバランス再生時)。
全高調波歪率は0.006%以下(1kHz/32Ω/1mW時)、S/Nは115 dB以上(1kHz/32Ω/BW=22kHz/A-weighted)、再生周波数帯域は20Hz〜80kHz、インピーダンスはアンバランス:16Ω〜300Ω、バランス:32Ω〜600Ωとなる。
■3月11日(土)に発売前先行体験会を開催
3月11日(土)には、発売前先行体験会が東京・大阪でそれぞれ開催される。会場は東京がGibson brands Showroom TOKYO、大阪がオンキヨーカスタムIEMポップアップストア。開催時間は12時から18時までで、事前予約は不要となる。なお各会場で先着50名に、特製モバイルバッテリーチャージャーがプレゼントされる。
同社「DP-X1A」に続くハイレゾ対応ポータブルプレーヤーで、サイズが94W×63H×15Dmm、重さ130gという大幅な小型化を実現したことが特長。昨年のIFAで初披露されていたが(関連ニュース)、今回正式に発表された。
小型化/低価格化の一方で、2.5mm 4極バランス端子搭載によるバランス駆動への対応、ツインDAC構成やフルバランス回路を実現。さらには、DP-X1AやハイレゾスマホのGranbeat「DP-CX1」でも未対応だった5.6MHzおよび2.8MHz DSDのネイティブ再生に対応した(DP-X1AとDP-CX1はPCM変換再生)。PCMについては192kHz/32bitまでの再生に対応し、32bitもダウンコンバートなしで再生できる。なおMQA再生には後日のアップデートで対応する。
ソフトウェアは、DP-X1やハイレゾスマホのGRANBEAT「DP-CMX1」がAndroidベースだったのに対して、本機ではLinuxをベースとしたオリジナルOSを採用。GUIの高速レスポンスを実現した。
Wi-FiおよびBluetoothも内蔵。Wi-Fi接続時には、音楽ストリーミングやインターネットラジオの再生にも対応。現時点で「radiko.jp」および「Tune in」の再生が可能となる。なお、e-onkyo musicからのハイレゾ音源ダウンロードにもアップデートで対応予定。BluetoothはSBCコーデックのみに対応。Bluetooth接続したスマートフォンからDP-S1を操作できる専用アプリが提供される。
ディスプレイは2.4インチ(320×240ドット)で、タッチ操作に対応。内蔵メモリーは16GB。microSDカードスロットは2系統を備え、SDHC/SDXCカードに対応。1スロットあたり最大200GBまでの容量に対応する。
本日8日、同社は東京・渋谷で発表会を開催。会場では、企画・開発や音質チューニングに携わったメンバーに話を伺うこともできた。以下に詳細を紹介していく。
■2.5mmバランス出力端子を搭載。ツインDAC&フルバランス構成を採用
DAC部にはESS Technology社製のDACチップ「ES9018C2M」を、アンプ部には同じくESSの「9601K」を、それぞれ片chあたり1基、計2基ずつ搭載。フルバランス回路構成とすることにより、優れたセパレーション、S/Nのよいクリアで広がりのある音を実現したという。
なお、本機のオーディオ回路構成は、上位モデルであるDP-X1Aよりは、同時期に開発されたGRANBEAT「DP-CMX1」に近いという。スマホ機能のための基板が大きいため、オーディオ回路および電源を同一基板上に配置するなど小型化を行った培ったノウハウが、この小型DAPにも活かされてる。
オーディオクロックは、44.1kHz/48kHzの2系統を搭載。88.2kHzや176.4kHzなどの音源もネイティブで再生できる。
上述のフルバランス回路によって、2.5mm 4極端子によるバランス駆動に対応。バランス出力は、BTLバランスモード/Active Control GNDモード、ラインアウトモードの3モードから切り替えられる。
BTLバランスモードは、片chあたり2ch分のアンプを用いてイヤホンを鳴らす一般的なバランス駆動。Active Control GND駆動は、2つのDAC出力(L-GND/R-GND)をCOLD側アンプとして単独駆動させて“0V”に強固に固定することで、グランドの揺らぎを排除するというもので、クリアかつパワフルで定位感と奥行き再現に優れたサウンドを実現できるという。
3.5mm端子については、通常のイヤホン出力と、ボリューム固定のライン出力を切り替えられる。実用最大出力はアンバランスで75mW+75mW、バランスで150mW+150mWとなる。
オーディオ基板上にDACとアンプをシンメトリー配置すると共に、オーディオ基板と電気ノイズの多い電源部をセパレート設計とすることで、オーディオ回路へのノイズの影響を排除する。
本体シャーシは、ミクロ単位で緻密に計算してアルミニウムの塊から直接削り出した(総削り出し)というアルミ製シャーシを採用。筐体剛性を向上させるとともに抵抗値を低減できるため、クリアな音質を実現できるという。
■パイオニア「XDP-30R」との音質&仕様のちがいとは?
気になるのは、同時に登場した兄弟モデル、パイオニア「XDP-30R」との仕様およびサウンドキャラクターの違いだろう。デザインとUIの差をのぞけば、仕様表および機能一覧に現れる差異は、質量のわずかな違いくらいだ(DP-S1のほうが10g重い)。しかし音質チューニングについては、それぞれ異なるアプローチで行われたという。実際、比較試聴してみるとそのサウンドキャラクターは明白に異なる。
DP-S1で目指した音質チューニングのテーマは「音の滑らかさと低域の再現性」であると、音質チューニングを担当した浅原宏之氏は語る。低域の再現性という点については、単純な低音強化ではなく、ボーカルのボディ感など中低域の再現性を高めることを目指したのだという。
こうしたサウンドを目指すために実施されたのが、「電源の強化」と「ノイズ対策」だったと語るのは、DP-S1の基板設計を担当した池田和久氏。この2つを実現するために、電源部などでDP-S1は独自の部品選定も行っている。
なお、パイオニア「XDP-30R」とは筐体デザインが異なるが、そのベースとなるアルミシャーシの形状も異なっている。この形状の差は最終的な筐体デザインのちがいに加えて、音質チューニングの一貫として変更されている部分もあると、音質チューニングを担当した浅原宏之氏は語る。
「シャーシのこの突起(下写真参照)はDP-S1にのみ設けられていますが、これは近くのディスプレイコネクターから伸びるケーブルを固定するためのものです。これが音質にも効いてきます」(浅原氏)。
こうした音質チューニングによって、オンキヨーが長年にわたって築き上げてきた音質を、ポータブルで実現することを目指したという。製品企画を担当した佐野恭平氏は、「同じDACを使っていれば同じような音だと決めつけていらっしゃる方が多いように感じますが、音質はチューニングによってまったく違うものになるということを本機で示したかったのです。実際に聴いていただいて音の違いを体感していただきたいので、あえて部品の違いにフォーカスするような紹介の仕方はしていません」と語ってくれた。
■独自ソフトウェアによってユーザビリティーを強化
再生可能な音楽ファイルは、DSD系がDSF・DSDIFF、PCM系がWAV・AIFF・FLAC・ALAC・AAC・MP3。対応する周波数/量子化ビット数は、DSDが2.8MHz・5.8MHz、PCMが最大192kHz/32bitとなる。
7ステップの調整からジッターノイズの低減を追い込むことが可能なロックレンジアジャスト機能、SHARP/SLOW/SHORTの3モードで楽曲を楽しめるデジタルフィルターを備える。
アップサンプリング機能も搭載。MP3などの圧縮音源も96kHzまたは88.2kHz、192kHzまたは176.4kHzに変換して再生が可能だ。本機能は音楽ファイルに加えて、音楽ストリーミングの音源にも適応可能だ。
また16bitまたは24bitの音源を、32bitまで拡張してアナログのような滑らかな音質で再生できる“Hi-Bitモード”も備えている。
Wi-FiおよびBluetoothも内蔵。Wi-Fi接続時には、音楽ストリーミングサービスの再生にも対応する。Bluetoothの対応コーデックはSBCのみとなる。
また、iOS/Android向けに用意された専用コントロールアプリ「Onkyo DapController」に対応しており、Bluetooth接続したスマートフォンから本機の再生/停止、音量調整などの基本操作が行える。これは本機で初めて搭載された機能となる。
ボリュームは本体側面のノブによって、61ステップの細かな調整が可能となっている。ゲイン設定はLow/Normal/Highの3つを用意。カスタムIEMからヘッドホンまでに対応する。
10バンドのイコライザー機能も搭載。6個のプリセット(Flat/Pop/Rock/Jazz/Dance/Vocal)に加え、プリセットをカスタマイズして最大3個まで保存できる。楽曲の雰囲気に合わせて5段階の調節が可能なBass Enhancerも搭載する。
物理操作ボタンは本体側面に配置。電源のオン/オフ、再生/曲送り/曲戻しなど、画面を見ずに操作できる。また、本体ロックスイッチも用意。画面ホールド時のボリュームノブ、および物理操作ボタンのロック/アンロックを個別に設定できる。
そのほかDAPとしての機能としては、プレイリスト作成機能を搭載。Windows PCから音楽ファイルを簡単に本体へ転送できる無償アプリ“X-DAP Link(クロスダップリンク)も提供される。
■高速レスポンスやDSDネイティブ対応など独自OSならではの操作性や機能を実現
DP-S1は独自のユーザーインターフェース(UI)を採用した。デザインはもちろん、アイコンの配置などもXDP-30Rと異なっている。各モデルでソフトウェアの開発担当は異なる人物が務めたのだが、両人が理想とする操作性を追求した結果、UIにもそれぞれの個性が出たのだという。
この独自OSの開発にあたっては、オンキヨーとパイオニアがそれぞれ培ってきたソフトウェア技術を持ち寄った。具体的には、AVアンプやネットワークプレーヤーのソフトウェア技術が大きく役立ったとのこと。DSDのネイティブ再生が同社ポータブル機としてはじめて実現できたのも、OSを独自仕様としたからだという。
“Hi-Bitモード”やアップサンプリング機能も、ネットワークプレーヤーのソフトウェア技術を応用することで実現されたとのこと。
ちなみにAndroidではなく独自OSを採用した理由については、「Android OSの瞬間的な瞬発力は認めつつも、自分たちの判断によって独自の進化を進めるためには、自社開発したOSの方が向いているため」と説明する。また、独自OSの方が、将来にわたってのアップデートもより柔軟に行えるという考えもあるようだ。
充電およびデータ転送は、microUSB端子から行う。内蔵バッテリーは1,630mAh/3.8Vで、再生時間は約15時間(FLAC 96 kHz/24 bit、アンバランス再生時)。
全高調波歪率は0.006%以下(1kHz/32Ω/1mW時)、S/Nは115 dB以上(1kHz/32Ω/BW=22kHz/A-weighted)、再生周波数帯域は20Hz〜80kHz、インピーダンスはアンバランス:16Ω〜300Ω、バランス:32Ω〜600Ωとなる。
■3月11日(土)に発売前先行体験会を開催
3月11日(土)には、発売前先行体験会が東京・大阪でそれぞれ開催される。会場は東京がGibson brands Showroom TOKYO、大阪がオンキヨーカスタムIEMポップアップストア。開催時間は12時から18時までで、事前予約は不要となる。なお各会場で先着50名に、特製モバイルバッテリーチャージャーがプレゼントされる。
関連リンク
トピック
- ジャンルその他
- ブランドONKYO
- 型番DP-S1
- 発売日2017年3月中旬
- 価格¥OPEN(予想実売価格44,800円前後)
【SPEC】●ディスプレイ:2.4型静電容量タッチスクリーン ●内臓メモリ:16GB ●歪率:0.006%以下 ●S/N比:115dB以上 ●再生周波数帯域:20Hz〜80kHz ●外形寸法:63W×94H×15Do ●質量:130g