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「PureWave PRO」を搭載

iFi audio、静電型にも対応したフラグシップヘッドホンアンプ「iCAN Phantom」

公開日 2023/11/16 17:28 編集部 : 伴 修二郎
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トップウイングサイバーサウンドグループは、iFi audioのアナログヘッドホンアンプの新しいフラグシップモデル「iCAN Phantom」を11月15日より受注販売を開始した。価格は660,000円(税込)。

「iCAN Phantom」

2016年に発売されたヘッドホンアンプ「Pro iCAN」を継承しつつ、内部回路の様々な要素を洗練してパフォーマンスを強化。加えて、これまで別個のコンポーネントであった静電型ヘッドホン駆動トランスモジュール「Pro iESL」を統合し、さらに進化したユーザー・インターフェースとネットワーク接続によるコントロール・システムを提供する。

ソリッドステートと真空管をベースにした2つのステージをリアルタイムで切り替えることができる。最大出力は15,000mWを実現。超高感度IEMから最高級のダイナミック・ドライバー型や平面駆動型ヘッドホン、さらには最もパワーを必要とする静電型ヘッドホンまで、ポテンシャルを最大限に発揮させる。

2つのディスクリート入力ステージを採用

真空管ステージでは「Tube」「Tube+」の2つの音質モードから選択できる。サウンド傾向は、ソリッドステート・ステージでは軽快さとダイレクト感、Tubeでは滑らかさとダイナミックさ、Tube+ではアコースティックなどに合う暖かみのあるサウンドを生み出すと説明している。

アナログ回路にはフル・ディファレンシャル・バランス回路設計「PureWave PRO」を搭載し、超低歪みな純粋なサウンドを生み出すとアピールする。ハイエンドのステレオ・プリアンプとしても使用可能で、パワーアンプやスピーカーを接続できる。ゲインと負荷インピーダンスが調節でき、さらに出力アッテネーター「iEMatch」により様々なヘッドホン・IEMのインピーダンスに適合する。

静電型ヘッドホン用の6つの電圧設定を装備した「Pro iESLエナジャイザー・テクノロジー」を搭載。それぞれ電圧が異なる各種製品に合わせたカードを用意し、下部のスロットに差し込むことで再生できる、カードは500V/540V/580V/600V/620V/640Vを用意する。

6つのカードを用意

電源部にはキャパシティブ・バッテリー電源を採用し、家庭用電源に起因するノイズを除去。音質補正技術として、ヘッドホンとスピーカー用のアナログ処理モード「XSpace」「XBass」をサポートする。

本体にはTFTカラー液晶ディスプレイを備え、アルミニウム製の筐体はブラックとシルバーの2段式の一体ボディになっている。天板には平らなスモークガラスのパネルが組み込まれ、アンプ内部の回路を確認できる。また、ガラスから突き出る円形アルミニウムの通気孔が内部回路のオーバーヒートを防ぐという。

TFTカラー液晶ディスプレイを備える

専用アプリ「Nexis」との連携にも対応する。iCAN Phantomの電圧、真空管の状態、残りの寿命といった動作状態をリアルタイムでモニターすることが可能だ。今後は各種スマートフォンからのリモートコントロール対応するなど追加機能の提供を予定している。

前面部にはヘッドホン出力端子、背面部には音源用の入力端子とプリアンプ出力端子をそれぞれ装備する。ライン入力はバランスXLR(L/R)×1、RCA(L/R)×3、ヘッドホン出力は3ピン・バランス XLR(L/R)×1、4ピン・バランスXLR×1、4.4mmバランス×1、6.3mm(正相)×1、6.3mm(逆相)×1、3.5mm×1(歪みを 50%カットのS-Balanced テクノロジー搭載)。

背面部

静電型ヘッドホン出力は6ピン・ノーマル・バイアス×1、5ピン・カスタム・バイアス×1、プリアンプ出力はバランスXLR(L/R)×1、RCA(L/R)×1を装備する。

AC電源には「iPower Elite」を採用、アルミニウム製リモコンを付属する。周波数特性は0.5Hz - 500kHz(-3dB)、出力はバランス時が15,000mW (@16Ω)、シングルエンド時が5,760mW (@16Ω)。外形寸法は256×185×120mm、本体質量は4.2kg。

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