HOME > ニュース > 3管式プロジェクター最後の灯、消える。 バルコ、ホームシアター事業を売却譲渡

3管式プロジェクター最後の灯、消える。 バルコ、ホームシアター事業を売却譲渡

公開日 2004/10/12 18:40
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
●3管式プロジェクターやDLPプロジェクターの製造・販売を行うBARCO(バルコ)ブランドの民生ホームシアター製品の国内向け販売が終了したことが、バルコ株式会社(日本法人)から発表された。

これはBarco N.V.(ベルギー本社)にて、ホームシアター事業の事業譲渡が行われたことによるもので、「10月1日現在で発注されている製品を除き、新規の受注はできなくなった」(バルコ)とのこと。これまで同社により販売されてきた機器のアフターサービスについては、従来通り、販売店経由で継続される。

なお事業譲渡先は、フランスのT.E.C.社(Technic Electronic Conseil S.A.)で、“Dream Vision”というブランドのプロジェクターを持つホームシアター専業会社。米国・欧州・アジアの各国で広く販売展開をしており、事業譲渡によりCine Versum Seriesは同じ名称で継続販売されるとのこと。

しかしながら、現時点でT.E.C.社は日本国内に販売代理店を持っておらず、事実上、日本国内でのCine Versumをはじめとするバルコ・ホームシアターは休止することとなる。今後の販売プランについては、バルコ株式会社(日本法人)が意向を確認中である。明らかになり次第、インフォメーションしたい。実際には国内の輸入販売代理店/商社が手を挙げないかぎり、製品供給再開は困難な模様。

急速なAV機器のデジタル化の中、デジタル方式のプロジェクターや薄型ディスプレイは全盛だが、まだまだブラウン管走査式プロジェクターの表現力を超えられない部分があることは、多くのホームシアターユーザー共通の認識でもある。今回の決定をうけて3管式を中心とした中古ハイエンドプロジェクター市場が注目されることは必至だ。

ソニーが家庭用3管式プロジェクターから撤退後、国内で入手できる「最後の砦」であったバルコのホームシアター事業撤退は、アナログ・ホームシアター時代の終焉を意味するものとなってしまうかもしれない。

[T.E.C.社の連絡先]
TECHNIC ELECTRONIC CONSEIL S.A.(T.E.C.)
7, 7, Rue La Caille,75 017 Paris, France
Tel : +33 1 42 29 44 44
Fax : +33 1 42 29 09 10


(AV REVIEW編集部 written by mitsuharu nagai)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX

本ページからアフィリエイトプログラムによる収益を得ることがあります