【静岡県・谷川邸】音楽とインテリアへのこだわりから生まれた、プロ達のワザが凝縮された空間
公開日 2012/12/26 12:00
ホームシアターファイル編集部
インストーラーの匠の技術でスマートにインストール
高い天井高、反射部と吸音部を交互に組み合わせた壁面構造。ここは知る人ぞ知る「石井式リスニングルーム」の設計が施されたホームシアターの専用室だ。オーナーの谷川さんは、音楽雑誌や住宅雑誌などをみて、ホームシアターをつくるなら、意匠的にも音的にも本格的な石井式のリスニングルームをつくりたいと思っていた。住宅の設計は、奥様もコンセプトに共感した杉浦英一建築設計事務所に依頼。話をすると、杉浦氏の事務所で石井式の空間づくりを手がけたこともあり、ホームシアター計画はトントン拍子に進んでいった。
「私の好きな音楽ジャンルなどをお伝えし、防音室の音決めをお願いしました」と、谷川さん。そのこだわりの空間を活かすインストールを手がけたのがAV BOXの深澤保雄氏だ。専用室のスクリーンは120インチの大画面。
プロジェクターに採用したのはエプソンの「EH-TW8000W」。天井が高いため、スクリーンへの打ち込み角の関係で、プロジェクターの天吊り設置は困難だったため、階段の手すりにプロジェクターの収納ボックスを設けて、そこにEH-TW8000Wを設置した。
部屋全体に音場が広がるようにサラウンドバックは高い位置に設置。また、エプソンのプロジェクター「EH-TW8000W」は設置の関係で、階段の手すりにボックスを設けて設置した
EH-TW8000Wを選んだ理由は、高い設置性と、コストパフォーマンスの高さである。前述したとおり、階段の手すりに設えた収納ボックスに設置しているのだが、HDMIを用いると20メートル以上も必要となってくるので、ワイヤレスHD機能を使用して、映像信号をワイヤレス伝送した。また、ボックスに納めているため、前面吸排気が可能な点も役立っている。こうした設置性の高さに加えて、深澤氏はコストパフォーマンスの高さ、リビングで活きる鮮明な映像もセレクトの理由にあげる。
AV機器は排熱も考慮されたラック内にすべて納めている
コントロールはiPadで直感的に行っている。各機器をコントロールするのはグラモのiRemoconを採用している
サラウンドは天井高約3.7mの大空間いっぱいに音場が広がるようにと、モニターオーディオのダイポールスピーカー「Bronze BXFX」を選択。フロントハイトを含む9.2ch構成にした。
壁面にある天井まで続く黒いラインは吸音層。中にはグラスウールが充填されている。その一方で音を反射させるために、壁面はオーク材を採用している
階段の下は引き戸式のソフト棚に。デッドスペースを有効利用したアイデア収納だ
さらに、音楽をこよなく愛す谷川さんは、リンのSEKRIT DS-Iと埋め込みスピーカーを使い、ネットワーク経由で音楽を家じゅうに配信。寝室など合計6ゾーンで、いつも音楽が身近にある素敵なライフスタイルを実現した。「生活空間と違い、専用室は暮らしにアクセントをつける、とっておきの空間になりました」（谷川さん）。
お子様が元気に遊ぶLDK。「立体的に人が楽しめる」、「木を中心としながらも野暮にならない」を設計コンセプトに、無垢のフローリングを採用するなど、ホンモノの質感を大事にした杉浦英一建築設計事務所のこだわりが垣間見える
寝室にも音楽配信している。ここには他よりもいい音で楽しんでほしいと、リンのCLASSIK UNIKを採用
建築、防音室、映像、音響、ホームシアターのプロ達の卓越した技が凝縮した空間は、かくも輝きを放っている。
「専用室で観た『ブラックスワン』のサラウンドの音には驚きました」と、谷川さんご一家
建物形態●戸建／新築
家族構成●ご夫婦 ＋ お子様2人
ホームシアターの広さ●約12畳
画面サイズ●120インチ／50インチ
サラウンド●9.2ch
＜AV機器＞
●プロジェクター：エプソン EH-TW8000W
●スクリーン：オーエス SEP-120HMMRK2-WF203
●プラズマテレビ：パナソニック TH-P55GT5
●ブルーレイレコーダー：パナソニック DMR-BZT9000
●ネットワークプレーヤー：LINN MAJIK DSM
●ネットワークプレーヤー：LINN SEKRIT DS-I
●AVアンプ：パイオニア SC-LX85
●フロントスピーカー：KEF R700
●センタースピーカー：JVC SX-LC33MK2
●サラウンドスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●サラウンドバックスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●フロントハイトスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●サブウーファー：フォステクス CW250A（2台）
・リビングルーム
●ゾーン配信用スピーカー：KEF Ci160QR
●ボリュームコントローラー：SpeakerCraft VSI-60
キッチン
●ゾーン配信用スピーカー：Boston DSi455
●ゾーン配信用アンプ：MASSIVE OE-303II
ベットルーム
●ゾーン配信用スピーカー：LINN CLASSIK UNIK
●ボリュームコントローラー：SpeakerCraft VSI-60
●寝室用テレビ：シャープ LC-32F5
＜ホームコントロールシステム＞
●コントローラー：Apple iPad
●ホームオートメーションシステム：グラモ iRemocon
●IRエミッター：SpeakerCraft IRC-3.0 KIT
●調光装置：Lutron Grafik Eye QS
●調光補助コントローラー：Lutoron QSW2-2B
●AV分配機：マスプロ VSP4
AV BOX 深澤 保雄 氏
建築：杉浦英一建築設計事務所 永松 淳 氏
高い天井高、反射部と吸音部を交互に組み合わせた壁面構造。ここは知る人ぞ知る「石井式リスニングルーム」の設計が施されたホームシアターの専用室だ。オーナーの谷川さんは、音楽雑誌や住宅雑誌などをみて、ホームシアターをつくるなら、意匠的にも音的にも本格的な石井式のリスニングルームをつくりたいと思っていた。住宅の設計は、奥様もコンセプトに共感した杉浦英一建築設計事務所に依頼。話をすると、杉浦氏の事務所で石井式の空間づくりを手がけたこともあり、ホームシアター計画はトントン拍子に進んでいった。
「私の好きな音楽ジャンルなどをお伝えし、防音室の音決めをお願いしました」と、谷川さん。そのこだわりの空間を活かすインストールを手がけたのがAV BOXの深澤保雄氏だ。専用室のスクリーンは120インチの大画面。
プロジェクターに採用したのはエプソンの「EH-TW8000W」。天井が高いため、スクリーンへの打ち込み角の関係で、プロジェクターの天吊り設置は困難だったため、階段の手すりにプロジェクターの収納ボックスを設けて、そこにEH-TW8000Wを設置した。
部屋全体に音場が広がるようにサラウンドバックは高い位置に設置。また、エプソンのプロジェクター「EH-TW8000W」は設置の関係で、階段の手すりにボックスを設けて設置した
EH-TW8000Wを選んだ理由は、高い設置性と、コストパフォーマンスの高さである。前述したとおり、階段の手すりに設えた収納ボックスに設置しているのだが、HDMIを用いると20メートル以上も必要となってくるので、ワイヤレスHD機能を使用して、映像信号をワイヤレス伝送した。また、ボックスに納めているため、前面吸排気が可能な点も役立っている。こうした設置性の高さに加えて、深澤氏はコストパフォーマンスの高さ、リビングで活きる鮮明な映像もセレクトの理由にあげる。
AV機器は排熱も考慮されたラック内にすべて納めている
コントロールはiPadで直感的に行っている。各機器をコントロールするのはグラモのiRemoconを採用している
サラウンドは天井高約3.7mの大空間いっぱいに音場が広がるようにと、モニターオーディオのダイポールスピーカー「Bronze BXFX」を選択。フロントハイトを含む9.2ch構成にした。
壁面にある天井まで続く黒いラインは吸音層。中にはグラスウールが充填されている。その一方で音を反射させるために、壁面はオーク材を採用している
階段の下は引き戸式のソフト棚に。デッドスペースを有効利用したアイデア収納だ
さらに、音楽をこよなく愛す谷川さんは、リンのSEKRIT DS-Iと埋め込みスピーカーを使い、ネットワーク経由で音楽を家じゅうに配信。寝室など合計6ゾーンで、いつも音楽が身近にある素敵なライフスタイルを実現した。「生活空間と違い、専用室は暮らしにアクセントをつける、とっておきの空間になりました」（谷川さん）。
お子様が元気に遊ぶLDK。「立体的に人が楽しめる」、「木を中心としながらも野暮にならない」を設計コンセプトに、無垢のフローリングを採用するなど、ホンモノの質感を大事にした杉浦英一建築設計事務所のこだわりが垣間見える
寝室にも音楽配信している。ここには他よりもいい音で楽しんでほしいと、リンのCLASSIK UNIKを採用
建築、防音室、映像、音響、ホームシアターのプロ達の卓越した技が凝縮した空間は、かくも輝きを放っている。
「専用室で観た『ブラックスワン』のサラウンドの音には驚きました」と、谷川さんご一家
| HOMETHEATER DATA |
建物形態●戸建／新築
家族構成●ご夫婦 ＋ お子様2人
ホームシアターの広さ●約12畳
画面サイズ●120インチ／50インチ
サラウンド●9.2ch
| EQUIPMENT LIST |
＜AV機器＞
●プロジェクター：エプソン EH-TW8000W
●スクリーン：オーエス SEP-120HMMRK2-WF203
●プラズマテレビ：パナソニック TH-P55GT5
●ブルーレイレコーダー：パナソニック DMR-BZT9000
●ネットワークプレーヤー：LINN MAJIK DSM
●ネットワークプレーヤー：LINN SEKRIT DS-I
●AVアンプ：パイオニア SC-LX85
●フロントスピーカー：KEF R700
●センタースピーカー：JVC SX-LC33MK2
●サラウンドスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●サラウンドバックスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●フロントハイトスピーカー：Monitor Audio Bronze BXFX
●サブウーファー：フォステクス CW250A（2台）
・リビングルーム
●ゾーン配信用スピーカー：KEF Ci160QR
●ボリュームコントローラー：SpeakerCraft VSI-60
キッチン
●ゾーン配信用スピーカー：Boston DSi455
●ゾーン配信用アンプ：MASSIVE OE-303II
ベットルーム
●ゾーン配信用スピーカー：LINN CLASSIK UNIK
●ボリュームコントローラー：SpeakerCraft VSI-60
●寝室用テレビ：シャープ LC-32F5
＜ホームコントロールシステム＞
●コントローラー：Apple iPad
●ホームオートメーションシステム：グラモ iRemocon
●IRエミッター：SpeakerCraft IRC-3.0 KIT
●調光装置：Lutron Grafik Eye QS
●調光補助コントローラー：Lutoron QSW2-2B
●AV分配機：マスプロ VSP4
| INSTALL |
AV BOX 深澤 保雄 氏
建築：杉浦英一建築設計事務所 永松 淳 氏
この記事をシェアする
