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【第133回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

「この島、なんか変」ディカプリオ主演で贈る精神病棟ミステリー

公開日 2024/09/20 06:30 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2010年公開の『シャッター アイランド』をご紹介します!

『シャッター アイランド』(2010年・アメリカ)
(配信:Netflix / Amazon Prime Video / Hulu / U-NEXT)

『シャッター アイランド』4K Ultra HD+ブルーレイ: 6,589円 (税込)/ Blu-ray: 2,075 円 (税込) / DVD: 1,572 円 (税込) 発売元: NBCユニバーサル・エンターテイメント

「ミスティック・リバー」などの原作者としても知られるデニス・ルヘインの同名小説を、4度目のタッグとなるマーティン・スコセッシ監督×レオナルド・ディカプリオ主演で映画化。1954年、四方八方を海に囲まれた孤島に建つ犯罪者専用の精神病院から一人の女性が姿を消した。捜査で訪れた連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)は、相棒のチャック(マーク・ラファロ)と共に職員や患者に聞き込みをして女性の行方を探すのだが……。

(C) 2010, 2018 Paramount Pictures.

かつては美少年・美青年といったイメージが強かったディカプリオであるが、『ディパーテッド』前後を境にそのイメージを払拭し、逞しくコワモテな役柄が板に付き始めてきた頃に製作の作品本作。「全ての謎が解けるまで、この島を出ることはできない」というキャッチコピーが示唆している通り、物語の序盤から明らかに何かがおかしいことが見て取れる。常に何かが噛み合っておらず、カラクリがあるのは明白なのだが、その核心にはなかなかたどり着くことが許されない。そんなモヤモヤを抱えながら消えた女性の行方を探す男たちの姿を追い、徐々に真実へと迫っていくことになるのだが、どの段階であなたは“真実”にたどり着くことできるだろう。

(C) 2010, 2018 Paramount Pictures.

また、ラストシーンで発せられるセリフの意図をどのよう解釈するか次第で作品に対する評価も大いに変わることだろう。全てを把握した上でもう一度作品を目にしたのなら、違った楽しみ方ができるはず……。

(C) 2010, 2018 Paramount Pictures.
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

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