刺激的な聴こえがなくリラックスして聴ける
横幅と高さを抑え比較的コンパクトな寸法比のCD専用プレーヤー。外装のダークレッドの色調などからいって、TRV-35SEなどの同社一連のプリメインアンプなどと組み合せるのが適当かと思う。パネルは10mm厚アルミ。デザインはシンプル。細かな機能操作はアルミ削り出しの付属リモコンで行う。トレイとディスプレイの間に電源スイッチを配置しているのは極めて珍しい。
デジタル信号処理部は24bit/192fs。DAC(バーブラウンPMC1792)以降のオーディオ回路は真空管(6DJ8)で構成されている。
オーバーサンプリングと真空管の使用が本機の中心的コンセプト。微小レベルのSN比、DA変換精度は良く取れている。うるさくいえば-80dB・フルボリューム時で軽微なハム音を感じるが、もちろん、一般的音量あるいは大音量時でも感知するレベルではないから気にすることはないだろう。
弦楽合奏はナイーブな聴こえがあって、バイオリンの基音は穏やかである。ハーモニクッスの溶け込みも悪くない。中音域も妙なツヤが加わることがない。ピアノの右手方向も、声楽も刺激的な聴こえはなくリラックスして聴ける。
アタックの強い録音のジャズやクラシックのオーケストラ物では、どちらかというとコンパクトに聴こえるようである。こうした聴こえだから、例えば高域がハードタッチで中域周辺が妙にツヤツヤとして聴こえるスピーカーシステム、あるいはアンプを現用していて、そうしたキャラクターを抑えたいという向きには、本機を組み合せると全体のエナジーバランスや音色的な繋がりが整ってくるはずである。
いずれにせよ、ハイサンプリングとか真空管の採用をことさら音質・音調に露出してはいない。一口で言えばナイーブな音ということになる。
<この製品の情報は「オーディオアクセサリー」129号にも掲載されています>
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・Phile-webニュース【トライオード、CDプレーヤー「TRV-CD4SE」を発売 − 先着100名にケーブルをプレゼント】
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アナログ出力はRCAとXLR各1系統。デジタル出力はRCA同軸と光TOS
【SPEC】●出力レベル:2V ●周波数特性:20Hz〜20kHz ±0.2dB ●SN比:100dB ●ノイズレベル:<-60dB ●ダイナミックレンジ:120dB ●チャンネルセパレーション:92dB(1kHz) ●全高調波歪:0.002% ●DAC:バーブラウンPMC1792 ●消費電力:20W ●外形寸法:340W×100H×330Dmm ●質量:10kg ●問い合わせ:(株)トライオード TEL/048-962-7109
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