公開日 2014/03/27 18:23
44.1kHz/24bit以上は「ハイレゾ」 − JEITAがハイレゾの定義決定
44.1/48kHz、16bitはCDスペック
(社)電子情報技術産業協会(JEITA)は、“PCM音源におけるハイレゾの呼称(周知)”の定義付けを発表した。
「ハイレゾ」という言葉が一般に浸透しはじめているものの、これまでPCM音源をハイレゾと呼ぶ際の「CDを超えるスペック」についてははっきり定義されておらず、「どのスペック以上をハイレゾと呼ぶか」は明確に示されていなかった。本件を明確にすることで市場をより活性化させることを目的とし、JEITAではネットワークオーディオ専門委員会を中心に検討、オーディオネットワーク事業委員会にて審議を行った。
今回決定した定義も、基本は「CDスペック超えるディジタルオーディオ」となる。ここでいうCDスペックとは、CDで採用されている44.1kHz/16bitと、DVD/DATで採用されている48kHz/16bit。これらをCDスペックと条件付け、これを超えるものを全て“ハイレゾリューション・オーディオ”と呼称する。
以下の例のように、LPCM換算でサンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかがCDスペックを超えていればハイレゾオーディオとなるが、どちらかがCDスペックを超えていてももう一方がCDスペックに満たない場合は非該当となる。
<例>
・44.1kHz/24bit(CDスペック同等/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・48kHz/24bit(CDスペック同等/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・96kHz/16bit(CDスペック超え/CDスペック同等)→ハイレゾオーディオ
・96kHz/24bit(CDスペック超え/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・48kHz/16bit(CDスペック同等/CDスペック同等)→非ハイレゾオーディオ
・96kHz/12bit(CDスペック超え/CDスペック未満)→非ハイレゾオーディオ
・32kHz/24bit(CDスペック未満/CDスペック超え)→非ハイレゾオーディオ
なお、「CD収録の44.1kHz/16bit音源を、対応機器でハイレゾスペックにアップサンプリングした場合の音」をハイレゾと呼称するかどうかについては、現段階では明確に決まっていないという。JEITAでは「“信号としてはハイレゾ”という言い方にとどめられる」としている。
また、今回の発表はあくまでもPCM音源における呼称の定義付けであり、DSD音源については2.8MHz以上はハイレゾであるという認識が一般的であるため、JEITAでは改めて呼称についての定義付けは行っていない。
本日、日本オーディオ協会が開催した「オーディオ・ホームシアター展2014」の出展者募集説明会の中で本件の説明会が実施され、JEITA オーディオネットワーク事業委員会 委員長を務めるソニー(株)の照井和彦氏がコメントを寄せた。
照井氏は今回の定義付けについて「“ここからがハイレゾ”という定義がこれまではなかったが、しっかりと決めた方が市場の混乱を回避し、広く正しい理解が得られる。より良いユーザーへのサービスにも繋がって行くと思う」とし、「ここから業界で一致団結してハイレゾを盛り上げて行きたい」と語った。本件については、JEITAの公式サイトでも今後改めて正式発表する予定とのことだ(※2014/3/28:JEITAの公式サイトで公開されました(PDF)→http://home.jeita.or.jp/page_file/20140328095728_rhsiN0Pz8x.pdf)。
また、続いて説明会場ではソニー(株)鈴木健二氏が登壇し、今年2月にフランスで開催された国際音楽産業見本市「MIDEM」にてソニーが行ったハイレゾ出展事例を紹介した。
音楽制作者やレーベルなどが出展し、音楽コンテンツを売買することがメインの本イベントで、ソニーはハードメーカーとして出展した。ブース内では「ソニー製品を使ったハイレゾ体験コーナー」「ハイレゾ業界に携わる関係者を呼んだパネルディスカッション」「ハイレゾのライブレコーディング」を実施し、いずれも多くの来場者の注目を集めたという(関連ニュース)。なお、パネルディスカッションは立ち見が出るほど盛況で、こちらには当サイトなど弊社刊行媒体で活躍中の評論家・山之内 正氏もパネラーとして登場していた。詳細は山之内氏がレポートしているので、ぜひこちらも参照されたい。
鈴木氏はMIDEMでのハイレゾ出展について「音楽業界からの反響が予想以上に大きかった」と振り返る。「音楽業界の人でも、この展示でハイレゾを初めて聴いたという人が少なくなかった。こうやって実際にハイレゾを体験できるきっかけを提供することで、ハイレゾの良さを大きく訴求していけると思う。まだハイレゾに関するプロモーションが少ないので、認知度をあげていきたい」とし、「音楽を非圧縮・高音質で楽しみたい潜在的層は多いと思う。すでに中森明菜などのハイレゾ音源が配信開始されているが、こういったカジュアルなハイレゾがどんどん登場してくれば、より多くの人にハイレゾが浸透していくと思う」と語った。
「ハイレゾ」という言葉が一般に浸透しはじめているものの、これまでPCM音源をハイレゾと呼ぶ際の「CDを超えるスペック」についてははっきり定義されておらず、「どのスペック以上をハイレゾと呼ぶか」は明確に示されていなかった。本件を明確にすることで市場をより活性化させることを目的とし、JEITAではネットワークオーディオ専門委員会を中心に検討、オーディオネットワーク事業委員会にて審議を行った。
今回決定した定義も、基本は「CDスペック超えるディジタルオーディオ」となる。ここでいうCDスペックとは、CDで採用されている44.1kHz/16bitと、DVD/DATで採用されている48kHz/16bit。これらをCDスペックと条件付け、これを超えるものを全て“ハイレゾリューション・オーディオ”と呼称する。
以下の例のように、LPCM換算でサンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかがCDスペックを超えていればハイレゾオーディオとなるが、どちらかがCDスペックを超えていてももう一方がCDスペックに満たない場合は非該当となる。
<例>
・44.1kHz/24bit(CDスペック同等/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・48kHz/24bit(CDスペック同等/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・96kHz/16bit(CDスペック超え/CDスペック同等)→ハイレゾオーディオ
・96kHz/24bit(CDスペック超え/CDスペック超え)→ハイレゾオーディオ
・48kHz/16bit(CDスペック同等/CDスペック同等)→非ハイレゾオーディオ
・96kHz/12bit(CDスペック超え/CDスペック未満)→非ハイレゾオーディオ
・32kHz/24bit(CDスペック未満/CDスペック超え)→非ハイレゾオーディオ
なお、「CD収録の44.1kHz/16bit音源を、対応機器でハイレゾスペックにアップサンプリングした場合の音」をハイレゾと呼称するかどうかについては、現段階では明確に決まっていないという。JEITAでは「“信号としてはハイレゾ”という言い方にとどめられる」としている。
また、今回の発表はあくまでもPCM音源における呼称の定義付けであり、DSD音源については2.8MHz以上はハイレゾであるという認識が一般的であるため、JEITAでは改めて呼称についての定義付けは行っていない。
本日、日本オーディオ協会が開催した「オーディオ・ホームシアター展2014」の出展者募集説明会の中で本件の説明会が実施され、JEITA オーディオネットワーク事業委員会 委員長を務めるソニー(株)の照井和彦氏がコメントを寄せた。
照井氏は今回の定義付けについて「“ここからがハイレゾ”という定義がこれまではなかったが、しっかりと決めた方が市場の混乱を回避し、広く正しい理解が得られる。より良いユーザーへのサービスにも繋がって行くと思う」とし、「ここから業界で一致団結してハイレゾを盛り上げて行きたい」と語った。本件については、JEITAの公式サイトでも今後改めて正式発表する予定とのことだ(※2014/3/28:JEITAの公式サイトで公開されました(PDF)→http://home.jeita.or.jp/page_file/20140328095728_rhsiN0Pz8x.pdf)。
また、続いて説明会場ではソニー(株)鈴木健二氏が登壇し、今年2月にフランスで開催された国際音楽産業見本市「MIDEM」にてソニーが行ったハイレゾ出展事例を紹介した。
音楽制作者やレーベルなどが出展し、音楽コンテンツを売買することがメインの本イベントで、ソニーはハードメーカーとして出展した。ブース内では「ソニー製品を使ったハイレゾ体験コーナー」「ハイレゾ業界に携わる関係者を呼んだパネルディスカッション」「ハイレゾのライブレコーディング」を実施し、いずれも多くの来場者の注目を集めたという(関連ニュース)。なお、パネルディスカッションは立ち見が出るほど盛況で、こちらには当サイトなど弊社刊行媒体で活躍中の評論家・山之内 正氏もパネラーとして登場していた。詳細は山之内氏がレポートしているので、ぜひこちらも参照されたい。
鈴木氏はMIDEMでのハイレゾ出展について「音楽業界からの反響が予想以上に大きかった」と振り返る。「音楽業界の人でも、この展示でハイレゾを初めて聴いたという人が少なくなかった。こうやって実際にハイレゾを体験できるきっかけを提供することで、ハイレゾの良さを大きく訴求していけると思う。まだハイレゾに関するプロモーションが少ないので、認知度をあげていきたい」とし、「音楽を非圧縮・高音質で楽しみたい潜在的層は多いと思う。すでに中森明菜などのハイレゾ音源が配信開始されているが、こういったカジュアルなハイレゾがどんどん登場してくれば、より多くの人にハイレゾが浸透していくと思う」と語った。