公開日 2020/06/26 06:30
Special interview/ベンキュージャパンJimmy Fan氏に聞く
BtoBでも存在感を見せつけたBenQ、アフターコロナの新時代へ、新たなビジネスシーン創造へ意気込む
PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
ホームユース向けの4Kプロジェクターをはじめ、ホームシアターファンから高い支持を獲得するベンキュー。オーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2020」では、Android OSを搭載したスマートプロジェクター群が企画賞に輝き、BtoBマーケットにおける躍進にも目が離せない。今後、BtoBのマーケットにどのような新しいワーキングスタイルを創造していこうとしているのか。プロダクト&マーケティング本部副本部長Jimmy Fan氏にその意気込みを聞く。
ベンキュージャパン株式会社
プロダクト&マーケティング本部
副本部長
Jimmy Fan氏
プロフィール/台湾出身。台湾 国立交通大学 電気物理学士終了、台湾 国立清華大学 経営学修士修了。BenQ Japanのプロジェクション製品のプロダクト&マーケティングを担当。BenQのプロジェクターをリードし、日本でNo.1の4Kプロジェクターブランドへ、奇跡的な結果を達成した。
■BenQ スマートプロジェクターで掴んだ手応え
―― ホームシアターファンからの注目もますます高まるベンキューのプロジェクターですが、VGP2020では、オフィスや教育用として活躍する「EW800ST」「EH600」「EW600」が企画賞を受賞されました。GIGAスクール構想による学校でのICT環境整備の加速やコロナ禍で急進展するリモート化など、まさにこれから格段と注目度の高まるマーケットになります。
Fan DLP方式のBenQスマートプロジェクター「EW800ST」「EH600」「EW600」は、日本初上陸となるAndroidを搭載したビジネス向けの製品として、昨年11月に発表したものです。
JPEG、PDF、Microsoft Word、Excel、PowerPointをはじめとする幅広い種類のアプリケーションと互換性を有する優れた表示環境、USB Aタイプを2ポート、Mini USB Bタイプを1ポート備え(EH600)、直接接続した画像やドキュメントをPC要らずでスクリーンに投影できる素晴らしい接続性、さらに、遠隔地のリモート接続性能など、すべてにおいて、ユーザー目線に立脚した “Easy” を追求しています。
USB一つでPCを使わず画像や文章の直接投写ができるPCレス、ワイヤレスで使うことができる非常に画期的な製品になります。PCをわざわざ持ち歩く手間が省くこともできます。「プロジェクターでこうしたことができたらいい」というさまざまな要望をしっかりと受け止め、機能に盛り込んでいます。
―― “ワンノブゼム”ではない、オンリーワンをいかにお客様にお伝えしていけるかですね。
Fan 新しいビジネス向けスマートプロジェクターとして市場導入した「EW800ST」「EH600」「EW600」は、スマートで使い勝手のよいアプリケーションを備えた「BenQスマートシステム」を搭載しており、職場において、私的デバイスを業務にも使用するBYODの傾向が加速していく中で、簡単にワイヤレスなプレゼンテーションを可能にします。
大量の埃が蓄積するのを防ぎ、端末の耐久性を高め、メンテナンスのコストを抑えることができる「アンチダスト蓄積センサー」もかゆい所に手が届く機能として大変好評です。これまで、ダストガード技術やIP5X認証といった特長が、BenQのプロジェクターを市場で目を引くものにして、売上げ拡大にも大きく貢献してきました。特に教育市場では、換気を積極的に行っているクラスルームなど、校庭から運ばれてくる砂や埃がプロジェクター内の故障の原因になりますが、そのような環境にも十分に耐えられるモデルの需要が大きくなっていることは見逃せないポイントと言えます。
―― チャネル戦略についてお聞かせください。
Fan BenQスマートプロジェクターを主軸に、「Co-work with Partner together,=協同作戦」を戦略として掲げ、具体的には、製造市場や文教市場のさらなる開拓を見据えて、大手から中小まで広くパートナーを募集しているところです。チャネルを一層強化し、広くエンドユーザーへ訴えかけて参ります。具体的には昨年末から新規で40社以上の販売店様が弊社とのパートナー関係にあり、今後さらに強い協業関係を構築していきたいと考えております。
全国をカバーする大手の販社だけではなく、一部の領域に強い企業と組んで細かなニーズにも対応しています。単なる販売チャネルの強化だけではなく、パートナーの方々との協業を通じて市場を深耕していく方向で活動をしています。
また、弊社の戦略は、新型コロナ感染症における企業や学校、官庁・自治体における課題に対しても応えることができる製品戦略を採っており、パートナーとの関係構築にはより一層力を入れていきたいと考えています。エンドユーザー側からすれば、数多くの周辺機器を購買する上での選択肢の1つに過ぎないかもしれませんが、我々“BenQ”の製品は単なる大型表示装置ではない。大きな差別化ポイントである、さまざまなアプリケーションに貢献していることも継続的に訴えて参ります。
■短点焦、レーザーなど新たな価値を創造
―― 世界レベルで「BenQ」の存在感がさらに高まりつつあります。
Fan BenQの主要事業は、ワールドワイドではLCDディスプレイ(BenQ モニター)が約60%、DLPプロジェクターが約40%の構成比となり、デジタル時代の映像表示を担うエキスパートであると自負しております。特にDLPプロジェクターは “GLOBAL No.1 DLP Projector Brand” を掲げ、名実共に世界一を誇ります。
日本国内では、LCDディスプレイが約75%、DLPプロジェクターが約25%とLCDディスプレイの構成比が高くなっていますが、ここ数年はプロジェクターの伸長が著しく、年率約10%の高い伸びを示しており、大型映像への強いニーズを感じています。アジア地域ではシェア9.5%で第2位、日本国内でのシェアは5%で3位以内を争うポジションにあります。
なお、日本、アジア太平洋、中東、アフリカにおける4Kホームプロジェクターのシェアは、2019年に続き、2020年第1四半期もNo.1を獲得しています。日本におけるBenQ 4Kプロジェクターのマーケットシェアは55.7%を達成しました。なお、アジアパシフィック市場においては、DLP教育用プロジェクターも市場シェア30%を獲得し、12年連続のNo1の地位にあります。
―― ここ最近の市場トレンドではどこに注目されていますか。
Fan シェア伸長に大きく貢献した製品群として挙げられるのは、短焦点モデルやレーザープロジェクターです。そして、今年前半から著しく貢献しているのがスマートプロジェクターです。現在、BenQスマートプロジェクターとして、VGP2020で企画賞を獲得した標準焦点モデル「EH600」(解像度:フルHD)、「EW600」(解像度:WXGA)、短焦点モデル「EW800ST」(解像度:WXGA)の3モデルにより、ラインナップを構成しており、私どもとしてもさらに積極的な展開を図って参ります。
―― “アフターコロナ” には、わたしたちの生活にもビジネスにも、大きな変化が起こると指摘されています。さまざまな付加価値を提案し、市場シェアを拡大されてきたリーディングブランド「BenQ」が、これからの新しい市場をどのように描き、創造されていくのか。今後の意気込みをお聞かせください。
Fan 「The New Normal(新しいノーマル)」として、生活やビジネス、教育現場における変化が起こっていることはすでに体験されていることと思います。そして、そうした変化もその場でとどまることなく、継続しているのが現状です。そのような中で、私どもが取り扱っている製品に留まらず、恐らくご利用されているユーザー自身が “かしこく” 活用する工夫をされたり、模索されたりすることからくるニーズが非常に多くあるのではないかと認識できます。
ビジネスで言えば会議での「なくしたい無駄」(時間、リソースなど)、教育現場であれば「学習効果の向上」(復習・説明方法、興味・関心、生徒に考えさせる・発表させるなど)であり、そもそも課題となっているものに対し、新型コロナ感染症がのしかかった状況です。特にいま挙げた2つの分野については、時間を短縮させるための技術・特徴をもった製品を提供していくことが私たちの使命と考えております。
具体的には、今回のBenQスマートプロジェクターがそのヒントになるのかもしれません。時間を短縮させる効果がふんだん搭載されており、今後、こういった製品群の拡充を目指すことで市場を盛り上げていきたいと思います。
最後に、ライフ(生活)で言えば、自宅で過ごす時間・環境が増えたり、今後キャンプや外での活動が増えたりする中で、より楽しむ、より体感できるエンターテインメント映像が求められるでしょう。スマートプロジェクターといった製品のように、ユーザーに驚きをもって受け入れていただける製品開発・展開に努めて参りたいと思います。
◇ ◇ ◇
Android OS搭載など格段と優れた使い勝手
オフィスはもちろん、多彩なビジネスシーンに対応
BenQ スマートプロジェクター
EH600
Profile
プレゼン会議やオンラインでのビデオミーティングで、使用したい時にすぐ簡単にセッティングできることはビジネスプロジェクターで重視されるポイントのひとつ。EH600は、台形補正機能があるため手軽に設置でき、レンズのズーム/ピントもレンズ側にあるリングで簡単に調整できる。アスペクト比16:9の映像であれば、70インチなら約2.3m(最短)、150インチなら約5m(最短)と、小会議室からイベントホールまで幅広く活用できる映像投写が可能だ。
最大の特徴はやはりAndorid OSを搭載したこと。これにより、アプリを追加することで、プロジェクターで使用できる機能が格段にアップする。ワードやエクセルなどオフィス関連アプリはもちろん、写真や動画の再生、webブラウジング、ビデオ会議など、プロジェクターの活用の幅を一気に広げてくれる。また、Wi-Fi対応でミラーリング機能も搭載しているため、PCだけでなくスマホやタブレットで表示している映像をワイヤレスでプロジェクターから出力することができる。Bluetooth機能を搭載しており、キーボードやマウスと接続することで、まるでPCを使用しているような感覚でプロジェクターを操作できる。
部屋のライトが付いた状態でも非常に明るく、鮮明でとても見やすい映像もEH600ならではの特徴だ。「インフォグラフィック」「プレゼンテーション」といった、ビジネスモデルならではの映像モードも採用されている。「インフォグラフィック」では、文字の視認性やグラフの色再現性が重要となるエクセルやパワーポイントなどオフィス関連ソフトを出力した際も、高輝度で発色がよく、精細感も高いためテキストのひとつひとつがハッキリと確認できる。「プレゼンテーション」では、接続しているPCの色にあった輝度で投写ができるため、PCやスマホで表示している映像をミラーリングなどで出力している時に有効だ。
ビジネスシーンというとオフィスでの使用が中心と思われがちだが、学校や学習塾などの教育現場、遠隔でのセミナーや講演会といった場でも活用できる機能性を備えていることは、EH600をはじめとするベンキュー“ビジネスプロジェクター”ならではの大きな魅力となる。
ベンキュージャパン株式会社
プロダクト&マーケティング本部
副本部長
Jimmy Fan氏
プロフィール/台湾出身。台湾 国立交通大学 電気物理学士終了、台湾 国立清華大学 経営学修士修了。BenQ Japanのプロジェクション製品のプロダクト&マーケティングを担当。BenQのプロジェクターをリードし、日本でNo.1の4Kプロジェクターブランドへ、奇跡的な結果を達成した。
■BenQ スマートプロジェクターで掴んだ手応え
―― ホームシアターファンからの注目もますます高まるベンキューのプロジェクターですが、VGP2020では、オフィスや教育用として活躍する「EW800ST」「EH600」「EW600」が企画賞を受賞されました。GIGAスクール構想による学校でのICT環境整備の加速やコロナ禍で急進展するリモート化など、まさにこれから格段と注目度の高まるマーケットになります。
Fan DLP方式のBenQスマートプロジェクター「EW800ST」「EH600」「EW600」は、日本初上陸となるAndroidを搭載したビジネス向けの製品として、昨年11月に発表したものです。
JPEG、PDF、Microsoft Word、Excel、PowerPointをはじめとする幅広い種類のアプリケーションと互換性を有する優れた表示環境、USB Aタイプを2ポート、Mini USB Bタイプを1ポート備え(EH600)、直接接続した画像やドキュメントをPC要らずでスクリーンに投影できる素晴らしい接続性、さらに、遠隔地のリモート接続性能など、すべてにおいて、ユーザー目線に立脚した “Easy” を追求しています。
USB一つでPCを使わず画像や文章の直接投写ができるPCレス、ワイヤレスで使うことができる非常に画期的な製品になります。PCをわざわざ持ち歩く手間が省くこともできます。「プロジェクターでこうしたことができたらいい」というさまざまな要望をしっかりと受け止め、機能に盛り込んでいます。
―― “ワンノブゼム”ではない、オンリーワンをいかにお客様にお伝えしていけるかですね。
Fan 新しいビジネス向けスマートプロジェクターとして市場導入した「EW800ST」「EH600」「EW600」は、スマートで使い勝手のよいアプリケーションを備えた「BenQスマートシステム」を搭載しており、職場において、私的デバイスを業務にも使用するBYODの傾向が加速していく中で、簡単にワイヤレスなプレゼンテーションを可能にします。
大量の埃が蓄積するのを防ぎ、端末の耐久性を高め、メンテナンスのコストを抑えることができる「アンチダスト蓄積センサー」もかゆい所に手が届く機能として大変好評です。これまで、ダストガード技術やIP5X認証といった特長が、BenQのプロジェクターを市場で目を引くものにして、売上げ拡大にも大きく貢献してきました。特に教育市場では、換気を積極的に行っているクラスルームなど、校庭から運ばれてくる砂や埃がプロジェクター内の故障の原因になりますが、そのような環境にも十分に耐えられるモデルの需要が大きくなっていることは見逃せないポイントと言えます。
―― チャネル戦略についてお聞かせください。
Fan BenQスマートプロジェクターを主軸に、「Co-work with Partner together,=協同作戦」を戦略として掲げ、具体的には、製造市場や文教市場のさらなる開拓を見据えて、大手から中小まで広くパートナーを募集しているところです。チャネルを一層強化し、広くエンドユーザーへ訴えかけて参ります。具体的には昨年末から新規で40社以上の販売店様が弊社とのパートナー関係にあり、今後さらに強い協業関係を構築していきたいと考えております。
全国をカバーする大手の販社だけではなく、一部の領域に強い企業と組んで細かなニーズにも対応しています。単なる販売チャネルの強化だけではなく、パートナーの方々との協業を通じて市場を深耕していく方向で活動をしています。
また、弊社の戦略は、新型コロナ感染症における企業や学校、官庁・自治体における課題に対しても応えることができる製品戦略を採っており、パートナーとの関係構築にはより一層力を入れていきたいと考えています。エンドユーザー側からすれば、数多くの周辺機器を購買する上での選択肢の1つに過ぎないかもしれませんが、我々“BenQ”の製品は単なる大型表示装置ではない。大きな差別化ポイントである、さまざまなアプリケーションに貢献していることも継続的に訴えて参ります。
■短点焦、レーザーなど新たな価値を創造
―― 世界レベルで「BenQ」の存在感がさらに高まりつつあります。
Fan BenQの主要事業は、ワールドワイドではLCDディスプレイ(BenQ モニター)が約60%、DLPプロジェクターが約40%の構成比となり、デジタル時代の映像表示を担うエキスパートであると自負しております。特にDLPプロジェクターは “GLOBAL No.1 DLP Projector Brand” を掲げ、名実共に世界一を誇ります。
日本国内では、LCDディスプレイが約75%、DLPプロジェクターが約25%とLCDディスプレイの構成比が高くなっていますが、ここ数年はプロジェクターの伸長が著しく、年率約10%の高い伸びを示しており、大型映像への強いニーズを感じています。アジア地域ではシェア9.5%で第2位、日本国内でのシェアは5%で3位以内を争うポジションにあります。
なお、日本、アジア太平洋、中東、アフリカにおける4Kホームプロジェクターのシェアは、2019年に続き、2020年第1四半期もNo.1を獲得しています。日本におけるBenQ 4Kプロジェクターのマーケットシェアは55.7%を達成しました。なお、アジアパシフィック市場においては、DLP教育用プロジェクターも市場シェア30%を獲得し、12年連続のNo1の地位にあります。
―― ここ最近の市場トレンドではどこに注目されていますか。
Fan シェア伸長に大きく貢献した製品群として挙げられるのは、短焦点モデルやレーザープロジェクターです。そして、今年前半から著しく貢献しているのがスマートプロジェクターです。現在、BenQスマートプロジェクターとして、VGP2020で企画賞を獲得した標準焦点モデル「EH600」(解像度:フルHD)、「EW600」(解像度:WXGA)、短焦点モデル「EW800ST」(解像度:WXGA)の3モデルにより、ラインナップを構成しており、私どもとしてもさらに積極的な展開を図って参ります。
―― “アフターコロナ” には、わたしたちの生活にもビジネスにも、大きな変化が起こると指摘されています。さまざまな付加価値を提案し、市場シェアを拡大されてきたリーディングブランド「BenQ」が、これからの新しい市場をどのように描き、創造されていくのか。今後の意気込みをお聞かせください。
Fan 「The New Normal(新しいノーマル)」として、生活やビジネス、教育現場における変化が起こっていることはすでに体験されていることと思います。そして、そうした変化もその場でとどまることなく、継続しているのが現状です。そのような中で、私どもが取り扱っている製品に留まらず、恐らくご利用されているユーザー自身が “かしこく” 活用する工夫をされたり、模索されたりすることからくるニーズが非常に多くあるのではないかと認識できます。
ビジネスで言えば会議での「なくしたい無駄」(時間、リソースなど)、教育現場であれば「学習効果の向上」(復習・説明方法、興味・関心、生徒に考えさせる・発表させるなど)であり、そもそも課題となっているものに対し、新型コロナ感染症がのしかかった状況です。特にいま挙げた2つの分野については、時間を短縮させるための技術・特徴をもった製品を提供していくことが私たちの使命と考えております。
具体的には、今回のBenQスマートプロジェクターがそのヒントになるのかもしれません。時間を短縮させる効果がふんだん搭載されており、今後、こういった製品群の拡充を目指すことで市場を盛り上げていきたいと思います。
最後に、ライフ(生活)で言えば、自宅で過ごす時間・環境が増えたり、今後キャンプや外での活動が増えたりする中で、より楽しむ、より体感できるエンターテインメント映像が求められるでしょう。スマートプロジェクターといった製品のように、ユーザーに驚きをもって受け入れていただける製品開発・展開に努めて参りたいと思います。
Android OS搭載など格段と優れた使い勝手
オフィスはもちろん、多彩なビジネスシーンに対応
BenQ スマートプロジェクター
EH600
Profile
プレゼン会議やオンラインでのビデオミーティングで、使用したい時にすぐ簡単にセッティングできることはビジネスプロジェクターで重視されるポイントのひとつ。EH600は、台形補正機能があるため手軽に設置でき、レンズのズーム/ピントもレンズ側にあるリングで簡単に調整できる。アスペクト比16:9の映像であれば、70インチなら約2.3m(最短)、150インチなら約5m(最短)と、小会議室からイベントホールまで幅広く活用できる映像投写が可能だ。
最大の特徴はやはりAndorid OSを搭載したこと。これにより、アプリを追加することで、プロジェクターで使用できる機能が格段にアップする。ワードやエクセルなどオフィス関連アプリはもちろん、写真や動画の再生、webブラウジング、ビデオ会議など、プロジェクターの活用の幅を一気に広げてくれる。また、Wi-Fi対応でミラーリング機能も搭載しているため、PCだけでなくスマホやタブレットで表示している映像をワイヤレスでプロジェクターから出力することができる。Bluetooth機能を搭載しており、キーボードやマウスと接続することで、まるでPCを使用しているような感覚でプロジェクターを操作できる。
部屋のライトが付いた状態でも非常に明るく、鮮明でとても見やすい映像もEH600ならではの特徴だ。「インフォグラフィック」「プレゼンテーション」といった、ビジネスモデルならではの映像モードも採用されている。「インフォグラフィック」では、文字の視認性やグラフの色再現性が重要となるエクセルやパワーポイントなどオフィス関連ソフトを出力した際も、高輝度で発色がよく、精細感も高いためテキストのひとつひとつがハッキリと確認できる。「プレゼンテーション」では、接続しているPCの色にあった輝度で投写ができるため、PCやスマホで表示している映像をミラーリングなどで出力している時に有効だ。
ビジネスシーンというとオフィスでの使用が中心と思われがちだが、学校や学習塾などの教育現場、遠隔でのセミナーや講演会といった場でも活用できる機能性を備えていることは、EH600をはじめとするベンキュー“ビジネスプロジェクター”ならではの大きな魅力となる。
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