公開日 2024/07/09 06:30
オーディオ機器を長持ちさせるコツとは?
買取専門店「オーディオランド」に聞いた、オーディオ機器のウィークポイント/気をつけるべきポイントとは?
PHILE WEB編集部
オーディオファンであれば、多くのオーディオ機器を手に入れ、長い間にわたり愛用し続けてるという方も多いことだろう。しかし、機器である以上長い年月が経つと、いつの間にか「音がでない」「ガリやノイズが出る」といった不具合が生じる「弱った」オーディオ機器をお持ちだという方も、少なくないのではないだろうか。
スピーカーにしろアンプにしろ、どうしても日々の扱い方や保管状況などによって、故障や不具合が生じてしまうものだ。となれば、日々様々な中古オーディオ機器を買取りしているオーディオ買取専門店であれば、これまで多くの弱ったオーディオ機器を見てきているはず。主にどのような要因で弱ってしまっているのか、さぞ熟知しているのでは?
そこで今回は、買取専門店「オーディオランド」を展開するTunagu株式会社の玉田隆介さんにインタビューを実施。オーディオ機器におけるウィークポイントや気をつけるべきポイントを伺い、オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせる方法や、売却時により高く買い取ってもらいやすいコツなどを紹介する。
まず率直に、オーディオ機器におけるウィークポイントや気をつけるべきポイントは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
「買取させていただく側としては、やはり長い期間使われずに放置されていた製品に関しては、どうしても故障が多く、何らかの不具合が発生していることが多いです。具体例としましては、左右のスピーカーで音量差が出てしまう、ノブを回すとガリノイズが発生する、CDトランスポートのトレイが動かなくなる、あとはゴムの劣化などがあります。
特に海外メーカーの製品で多いのが “ベタつき” でして、特にイタリアやヨーロッパの製品ではよく見受けられます。スピーカーのエッジ面に関してはよくある話でして、一回触ってしまうと指紋がベタっとついてしまうこともあります。このような不具合も、普段お客様がマメに触られていた製品には発生しにくいので、我々としても安心して買い取りが行えます。
一方アクセサリー類に関しては、普段の使用時であれば、オーディオ機器にように長い間使用していないと不具合が発生しやすい、といったケースは少ないです。一部メーカーの製品ですと周りのゴムの劣化が激しいものや、ベタつきが激しいものなどはお見受けしますが、そこまで気にする必要はないと思います」(玉田氏)。
長い間放置されていたオーディオ機器は、やはり故障や不具合が多いとのこと。主にどのような背景で長期間放置されてしまうケースが多いのですか。
「期間が長いものでは、10年間使用されていないという製品も多くお見受けします。よくお聞きするのは、家の倉庫に長らく眠っていたというケースや、部屋の中にシステムは組まれてはいたけれど、所有者の方がお亡くなりになられてから使用されなくなり、そのまま放置されていた、ということも多いです。
特に大型のスピーカーやアンプになりますと、その上にお皿とか小物を置かれていたりと、オーディオ機器がオブジェクトとして家具の一部になっているケースがあります。ですので、使われなくなってからも中々処分されるタイミングが見つからず、結果長い期間放置されてしまうようです」(玉田氏)。
処分するにも手間がかかり、インテリアとしても活用できてしまうオーディオ機器だからこその要因がそこにはあるようですね。では製品を長持ちさせる上で、普段心がけるべきことは何なのでしょうか。
「やはり週に1回程度は、最低でも電源を入れるようにするなど、定期的に製品を使用することが重要です。また、ツマミを回した際に発生するガリノイズに関しましては、ほとんどの方が1回好みの設定にしてしまうと、滅多にツマミを動かさなくなることが要因になります。ツマミを動かさないでいるとどうしても固着してしまうので、その結果ガリノイズが発生してしまうのです。
とはいえ、接点復活剤を使ってツマミを回してあげるなどメンテンスを行うことで、ガリを消すことはできます。ですが、どんなにメンテナンスを行っても消えないことはあり、その場合は売却する際にもマイナスポイントになります。ですので、日頃から注意してツマミを回すようにすることが大事になります」(玉田氏)。
オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせるには、やはり定期的に使用していくことが重要ということですね。他にも注意すべき点はありますか?
「あとは保管環境です。特に重要なのが湿度管理で、ベストは約35%くらいに調整するのが理想です。ですが、日本の夏場になりますとその倍の湿度になってしまう危険がありますので、注意が必要です。例としてウレタンが高湿度の影響で5年、どれだけきれいに使用した際でも10年ほど経つとズボズボになってしまうことは、よくある症状の1つです。
また、あまり日が当たらない場所に置いておくこともポイントです。当店では長期保管を倉庫で行っておりますので、対策が出来ております。また、長期間保管しておく製品に関しては外傷などを避けるため、梱包までしっかり行うようにしております。ピアノ塗装の製品とかですと、ホコリを吹こうとした際にさらに傷がついてしまう可能性もございますので、そこを避けるという目的もあります」(玉田氏)。
スピーカーにしろアンプにしろ、どうしても日々の扱い方や保管状況などによって、故障や不具合が生じてしまうものだ。となれば、日々様々な中古オーディオ機器を買取りしているオーディオ買取専門店であれば、これまで多くの弱ったオーディオ機器を見てきているはず。主にどのような要因で弱ってしまっているのか、さぞ熟知しているのでは?
そこで今回は、買取専門店「オーディオランド」を展開するTunagu株式会社の玉田隆介さんにインタビューを実施。オーディオ機器におけるウィークポイントや気をつけるべきポイントを伺い、オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせる方法や、売却時により高く買い取ってもらいやすいコツなどを紹介する。
■「長い間放置せず、定期的に使ってあげることが大事」
まず率直に、オーディオ機器におけるウィークポイントや気をつけるべきポイントは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
「買取させていただく側としては、やはり長い期間使われずに放置されていた製品に関しては、どうしても故障が多く、何らかの不具合が発生していることが多いです。具体例としましては、左右のスピーカーで音量差が出てしまう、ノブを回すとガリノイズが発生する、CDトランスポートのトレイが動かなくなる、あとはゴムの劣化などがあります。
特に海外メーカーの製品で多いのが “ベタつき” でして、特にイタリアやヨーロッパの製品ではよく見受けられます。スピーカーのエッジ面に関してはよくある話でして、一回触ってしまうと指紋がベタっとついてしまうこともあります。このような不具合も、普段お客様がマメに触られていた製品には発生しにくいので、我々としても安心して買い取りが行えます。
一方アクセサリー類に関しては、普段の使用時であれば、オーディオ機器にように長い間使用していないと不具合が発生しやすい、といったケースは少ないです。一部メーカーの製品ですと周りのゴムの劣化が激しいものや、ベタつきが激しいものなどはお見受けしますが、そこまで気にする必要はないと思います」(玉田氏)。
長い間放置されていたオーディオ機器は、やはり故障や不具合が多いとのこと。主にどのような背景で長期間放置されてしまうケースが多いのですか。
「期間が長いものでは、10年間使用されていないという製品も多くお見受けします。よくお聞きするのは、家の倉庫に長らく眠っていたというケースや、部屋の中にシステムは組まれてはいたけれど、所有者の方がお亡くなりになられてから使用されなくなり、そのまま放置されていた、ということも多いです。
特に大型のスピーカーやアンプになりますと、その上にお皿とか小物を置かれていたりと、オーディオ機器がオブジェクトとして家具の一部になっているケースがあります。ですので、使われなくなってからも中々処分されるタイミングが見つからず、結果長い期間放置されてしまうようです」(玉田氏)。
■オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせるポイントとは?
処分するにも手間がかかり、インテリアとしても活用できてしまうオーディオ機器だからこその要因がそこにはあるようですね。では製品を長持ちさせる上で、普段心がけるべきことは何なのでしょうか。
「やはり週に1回程度は、最低でも電源を入れるようにするなど、定期的に製品を使用することが重要です。また、ツマミを回した際に発生するガリノイズに関しましては、ほとんどの方が1回好みの設定にしてしまうと、滅多にツマミを動かさなくなることが要因になります。ツマミを動かさないでいるとどうしても固着してしまうので、その結果ガリノイズが発生してしまうのです。
とはいえ、接点復活剤を使ってツマミを回してあげるなどメンテンスを行うことで、ガリを消すことはできます。ですが、どんなにメンテナンスを行っても消えないことはあり、その場合は売却する際にもマイナスポイントになります。ですので、日頃から注意してツマミを回すようにすることが大事になります」(玉田氏)。
オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせるには、やはり定期的に使用していくことが重要ということですね。他にも注意すべき点はありますか?
「あとは保管環境です。特に重要なのが湿度管理で、ベストは約35%くらいに調整するのが理想です。ですが、日本の夏場になりますとその倍の湿度になってしまう危険がありますので、注意が必要です。例としてウレタンが高湿度の影響で5年、どれだけきれいに使用した際でも10年ほど経つとズボズボになってしまうことは、よくある症状の1つです。
また、あまり日が当たらない場所に置いておくこともポイントです。当店では長期保管を倉庫で行っておりますので、対策が出来ております。また、長期間保管しておく製品に関しては外傷などを避けるため、梱包までしっかり行うようにしております。ピアノ塗装の製品とかですと、ホコリを吹こうとした際にさらに傷がついてしまう可能性もございますので、そこを避けるという目的もあります」(玉田氏)。
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