公開日 2016/07/20 21:55
社長らが来日し発表会で製品をアピール
AROMA、12ドライバー搭載イヤモニ「Witch Girl 12」とDSD 11.2MHz対応ポタアン「nebula N10」
編集部:小野佳希
Top Wing Cybersound Groupは、同社が取り扱うAROMAブランドの新製品として、4ウェイ12ドライバー構成のユニバーサルインイヤーモニター「Witch Girl 12」と、USB-DAC/ポータブルアンプ「nebula N10」を発表。本国より社長らが来日し製品をアピールした。
先日開催されたポタフェス2016にて参考出展されていた製品の存在を正式にアナウンス。ただし両モデルとも発売日や価格などはまだ未定で、今年冬ごろの発売を目指して開発を進めているという。
■BAドライバー12基による「Witch Girl 12」
「Witch Girl 12」は、片耳分にBAドライバー12基を搭載。低域用に4基、中域用に4基、高域用に2基、超高域用に2基という4ウェイ構成を採用し、感度が122dB/mW、インピーダンスは48Ω、再生周波数帯域が20Hz〜20kHzというモデルだ。
AROMAで社長付きの部長職を務めるヴィンセント氏は、「音がパワフルであること、音が十分に満たされている感じを目指した」と製品の開発思想を説明。「12ドライバーで音をさらに細かく表現できることにこだわった」とした。
なおケーブルは3.5mmステレオミニ端子のもので、ケーブル長は1.2m。リケーブルに対応しており、端子は2ピンタイプを採用している。
■こだわりを多数投入したUSB-DAC兼ポータブルヘッドホンアンプ「nebula N10」
「nebula N10」は、DSD 256(11.2MHz)およびPCM 384kHz/32bitのネイティブ再生に対応。入力にはMicro USB、USBデジタル、3.5mmシングルエンドラインインを、出力には3.5mmシングルエンドと2.5mmバランス出力、3.5mmシングルエンドラインアウトを備えている。
上記のように様々な端子を装備し、オーディオプレーヤーやiPhone、Androidスマートフォン、PCと幅広い外部機器と接続可能。「街歩きのときに多くの製品を持ち歩かなくて済むよう、多機能を持ち運べることを意識した」という。
なお、デジタル入力を使って3.5mmライン出力を接続すると、本機は純粋にDACとしてのみ動作し、アンプ段は自動的にシャットダウン。このモードでは、本機をDACとしてのみ使用し、同社の「A10」を始めとするポタアン、そしてプレーヤーという三段積みでの運用が行える。
一方、ライン入力で接続すると、本機は純粋なヘッドホンアンプとしてのみ動作し、DAC段は自動的にシャットダウン。ライン出力を持つポータブルプレーヤーと接続し、3.5mmシングルエンド出力と2.5mmバランス出力のどちらかを使うことができる。
なお、USB入力時には一般的なUSB-DAC兼ヘッドホンアンプとして動作。3.5mmシングルエンド出力と2.5mmバランス出力を選択して利用できる。
また、Micro USBは充電用とデジタル入力用の2系統を装備。カメラコネクションキットを使用してApple端末を接続したり、OTGケーブルを使用してAndroid端末やPC、ポータブルプレーヤーを接続するといった使い方ができる。
内蔵バッテリーでの駆動時間は、DACアンプモード時が8時間で、DACモード時が10時間、アンプモード時が18時間。充電時間は6時間で、充電しながら製品を使うこともできる。
DAC ICには超低歪で分解能に優れるというAKM AK4490を採用。電源回路はデジタル段とアナログ段を分離しており、それぞれの干渉を避け、多段リニアレギュレーターによって高精度な電力を供給できるよう配慮している。
加えて、大容量コンデンサーを用いたキャパシタフィルタのほか、デジタル入力ではXMOSによってジッター歪を除去して高品質な信号伝送ができるよう配慮。こうしたこだわりで高音質を追求しちえる。
■WAGNUS製の「Witch Girl Pro/S」専用リケーブルも
さらに、WAGNUSとコラボレーションし、先日7月16日から発売を開始した「Witch Girl Pro」と「Witch Girl S」専用の2.5mm 4極 バランスケーブルも発売すると発表。これにより、標準ではバランス非対応のWitch Girlでバランス再生に対応できることになる。こちらは単品販売のほか、イヤホン本体とバンドルしての販売なども検討しているとのことだった。
同社「Diamond Dustシリーズ」同様に冷戦時代のデッドストック品というレアな軍用ワイヤーを使用。「Witch Girl Pro」用と「Witch Girl S」用でそれぞれ別のチューニングを施した各モデル専用品で、「Pro要は中域の解像度を高めて、分離感を高めた。S用は本体がバランスがいいナチュラルなサウンドなので、ケーブルとしてもそれを底上げするような方向にした」(WAGNUS 久米氏)という。
製品名は、Pro用が「カリーン」、S用が「セイラ」になるとのこと。Pro用は本体の赤いロゴから火のイメージで赤いスワロフスキーをあしらい、S用はクールなサウンドをイメージしての命名だという。
■AROMAは「ユーザー視点で開発ができるブランド」。今後の製品展開予定も明かす
AROMAは昨年4月に正式発足した香港の新興ブランド。「5〜6年前に知り合って一緒に活動していたオーディオ好き4人によって始まったブランド」(AROMA ソ社長)だとのことで、大手オーディオメーカー出身者などでもないため、「我々はユーザー視点で開発ができる。市場にないものを作ろうとAROMAを設立した」という。
また、「ひとつのブランドにひとつの製品だけというのはよくないという考えがあった」と、ポタアンの「A10」の次にイヤホンのWitch Girlシリーズを投入した理由を説明。Witch Girlシリーズのラインナップ拡充も予定しているとし、「次はエントリーモデルの開発を考えている」と述べたほか、「来年には据え置きアンプにも着手する計画がある」とも明かした。
発表会の司会を務めた評論家の野村ケンジ氏は、「Witch Girlシリーズは音の定位感、広がり感がしっかりしている印象だ」とコメント。「いわゆるイヤモニ的なものでなく、スピーカーの音を求めているのかと思うのだが、どういった方向性を目指しているのか」と質問。
これに対しヴィンセント氏は「広い空間は意識している」と回答。「ライブ会場や、スピーカーからの音を体験しているような点を体験してほしい」とした。
先日開催されたポタフェス2016にて参考出展されていた製品の存在を正式にアナウンス。ただし両モデルとも発売日や価格などはまだ未定で、今年冬ごろの発売を目指して開発を進めているという。
■BAドライバー12基による「Witch Girl 12」
「Witch Girl 12」は、片耳分にBAドライバー12基を搭載。低域用に4基、中域用に4基、高域用に2基、超高域用に2基という4ウェイ構成を採用し、感度が122dB/mW、インピーダンスは48Ω、再生周波数帯域が20Hz〜20kHzというモデルだ。
AROMAで社長付きの部長職を務めるヴィンセント氏は、「音がパワフルであること、音が十分に満たされている感じを目指した」と製品の開発思想を説明。「12ドライバーで音をさらに細かく表現できることにこだわった」とした。
なおケーブルは3.5mmステレオミニ端子のもので、ケーブル長は1.2m。リケーブルに対応しており、端子は2ピンタイプを採用している。
■こだわりを多数投入したUSB-DAC兼ポータブルヘッドホンアンプ「nebula N10」
「nebula N10」は、DSD 256(11.2MHz)およびPCM 384kHz/32bitのネイティブ再生に対応。入力にはMicro USB、USBデジタル、3.5mmシングルエンドラインインを、出力には3.5mmシングルエンドと2.5mmバランス出力、3.5mmシングルエンドラインアウトを備えている。
上記のように様々な端子を装備し、オーディオプレーヤーやiPhone、Androidスマートフォン、PCと幅広い外部機器と接続可能。「街歩きのときに多くの製品を持ち歩かなくて済むよう、多機能を持ち運べることを意識した」という。
なお、デジタル入力を使って3.5mmライン出力を接続すると、本機は純粋にDACとしてのみ動作し、アンプ段は自動的にシャットダウン。このモードでは、本機をDACとしてのみ使用し、同社の「A10」を始めとするポタアン、そしてプレーヤーという三段積みでの運用が行える。
一方、ライン入力で接続すると、本機は純粋なヘッドホンアンプとしてのみ動作し、DAC段は自動的にシャットダウン。ライン出力を持つポータブルプレーヤーと接続し、3.5mmシングルエンド出力と2.5mmバランス出力のどちらかを使うことができる。
なお、USB入力時には一般的なUSB-DAC兼ヘッドホンアンプとして動作。3.5mmシングルエンド出力と2.5mmバランス出力を選択して利用できる。
また、Micro USBは充電用とデジタル入力用の2系統を装備。カメラコネクションキットを使用してApple端末を接続したり、OTGケーブルを使用してAndroid端末やPC、ポータブルプレーヤーを接続するといった使い方ができる。
内蔵バッテリーでの駆動時間は、DACアンプモード時が8時間で、DACモード時が10時間、アンプモード時が18時間。充電時間は6時間で、充電しながら製品を使うこともできる。
DAC ICには超低歪で分解能に優れるというAKM AK4490を採用。電源回路はデジタル段とアナログ段を分離しており、それぞれの干渉を避け、多段リニアレギュレーターによって高精度な電力を供給できるよう配慮している。
加えて、大容量コンデンサーを用いたキャパシタフィルタのほか、デジタル入力ではXMOSによってジッター歪を除去して高品質な信号伝送ができるよう配慮。こうしたこだわりで高音質を追求しちえる。
■WAGNUS製の「Witch Girl Pro/S」専用リケーブルも
さらに、WAGNUSとコラボレーションし、先日7月16日から発売を開始した「Witch Girl Pro」と「Witch Girl S」専用の2.5mm 4極 バランスケーブルも発売すると発表。これにより、標準ではバランス非対応のWitch Girlでバランス再生に対応できることになる。こちらは単品販売のほか、イヤホン本体とバンドルしての販売なども検討しているとのことだった。
同社「Diamond Dustシリーズ」同様に冷戦時代のデッドストック品というレアな軍用ワイヤーを使用。「Witch Girl Pro」用と「Witch Girl S」用でそれぞれ別のチューニングを施した各モデル専用品で、「Pro要は中域の解像度を高めて、分離感を高めた。S用は本体がバランスがいいナチュラルなサウンドなので、ケーブルとしてもそれを底上げするような方向にした」(WAGNUS 久米氏)という。
製品名は、Pro用が「カリーン」、S用が「セイラ」になるとのこと。Pro用は本体の赤いロゴから火のイメージで赤いスワロフスキーをあしらい、S用はクールなサウンドをイメージしての命名だという。
■AROMAは「ユーザー視点で開発ができるブランド」。今後の製品展開予定も明かす
AROMAは昨年4月に正式発足した香港の新興ブランド。「5〜6年前に知り合って一緒に活動していたオーディオ好き4人によって始まったブランド」(AROMA ソ社長)だとのことで、大手オーディオメーカー出身者などでもないため、「我々はユーザー視点で開発ができる。市場にないものを作ろうとAROMAを設立した」という。
また、「ひとつのブランドにひとつの製品だけというのはよくないという考えがあった」と、ポタアンの「A10」の次にイヤホンのWitch Girlシリーズを投入した理由を説明。Witch Girlシリーズのラインナップ拡充も予定しているとし、「次はエントリーモデルの開発を考えている」と述べたほか、「来年には据え置きアンプにも着手する計画がある」とも明かした。
発表会の司会を務めた評論家の野村ケンジ氏は、「Witch Girlシリーズは音の定位感、広がり感がしっかりしている印象だ」とコメント。「いわゆるイヤモニ的なものでなく、スピーカーの音を求めているのかと思うのだが、どういった方向性を目指しているのか」と質問。
これに対しヴィンセント氏は「広い空間は意識している」と回答。「ライブ会場や、スピーカーからの音を体験しているような点を体験してほしい」とした。
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