公開日 2017/05/22 16:13
他ブランドのプレーヤーにも搭載可能
<HIGH END>bergmann、エアーベアリングによるリニアトラッキングアーム「MAGNE ST」と「ODIN」
オーディオ編集部:浅田陽介
bergmannは、現地時間の2017年5月18日(木)〜21日(日)まで独ミュンヘンにて開催されたHIGH END 2017にて、同社のエアーベアリング技術を採用したリニアトラッキング・トーンアーム「MAGNE ST」と「ODIN」を発表した。
bergmannはデンマークに本拠を置くアナログプレーヤーブランド。精密加工されたアルミニウムによるシンプルな筐体と、エアーベアリングを活用したリニアトラッキングアームによるサウンドで、日本でも急速に注目を高めてきたブランドだ。今回発表された2つのトーンアームは、そんなbergmannのなかでも特に技術の要となる部分を、さまざまなブランドのターンテーブルで実装することを可能としたプロダクトとなる。
■「MAGNE ST」
MAGNE STは、その名の通り同社のアナログプレーヤーであるMAGNEに採用されたトーンアームと同様となるモデル。bergmannの製品におけるキーワードは「シンプリシティ」というもので、MAGNE STも少ない部品点数と精密に加工されたパーツで共鳴を徹底的に排除するなど、このシンプリシティという概念のもと開発されたトーンアームだ。
構造上の特徴は、アルミ製のスライディング・パイプとカーボン製のアームチューブ、そしてヘッドシェルの3つのセクションが、第三者が調整することのできないひとつのユニットとして設計されていること。これはリニアトラッキングを実現するにあたり、ヘッドシェルは完全にスライディング・パイプと直角に固定されることが必須であることからの設計だ。また、出力端子は5pin DIN端子を装備する。
アームベースにはアルミを採用し、2つのネジによって前後位置を設定可能。基本的にはbergmannのアナログターンテーブル「Galder」への取り付けに最適化したアームベースを装備するが、もちろん他のブランドのターンテーブルへの取り付けも可能。その際は通常の9インチのトーンアームと同じ位置へ取り付けることになる。
MAGNE STの最大の特徴は、アームパイプとヘッドシェルはエアーポンプから送り出される空気によって、完全にボディから切り離された状態を作りだすことができるということ。これによりリニアトラッキングの利点である内周歪みを極めてゼロに近い状態にできることに加え、カートリッジの針先が理想的な状態で音溝に刻まれた音楽信号をピックアップすることを同時に実現している。
また、エアーポンプにはホコリ等の侵入を防ぐための交換式のフィルターが取り付けられているなど、メンテナンス製も考慮された仕様となっている。
■「ODIN」
ODINは、bergmannのトーンアームの、現時点でのレファレンスとなるモデル。できる限り少ない部品と精密な加工/アッセンブリーという考え方はMAGNE STと共通で、ODINではさらなる剛性と安定性を追求した構造となっていることが特徴だ。
この剛性の向上を現すひとつの特徴が、左右で固定されたスライディング・パイプ。アームを構成するひとつひとつのパーツもMAGNE STと比べて強度の高いものとなっており、また調整できる項目も従来のVTA、オーバーハング、高さ、針圧に加えて、ODINではアジマスの調整も可能となっているなど、よりシビアなセッティングを可能としている。
トーンアーム全体の重さとしては、20g程度の違いとなるのが、有効質量はMAGNE STが11gだったのに対し、ODINは14gとなる点もポイントだ。
なお、エアーポンプユニットはbergmannで共通のものを採用しており、プレーヤーへの出力端子は5pin DIN端子を採用。ODINもMAGNE ST同様、同社のターンテーブルであるGalderはもちろんのこと、他のブランドのターンテーブルにも取り付けが可能となっている。
今回のHIGH END 2017の会場には、これまで以上にリニアトラッキングを採用したトーンアームを見ることができ、ひとつのトレンドとして大きな動きとなっているようだ。しかし、bergmannのようなエアーベアリングを採用したリニアトラッキングアームはほとんど見ることはない。このことは同社が誇る技術の高さを示しているといっても良さそうだ。
bergmannはデンマークに本拠を置くアナログプレーヤーブランド。精密加工されたアルミニウムによるシンプルな筐体と、エアーベアリングを活用したリニアトラッキングアームによるサウンドで、日本でも急速に注目を高めてきたブランドだ。今回発表された2つのトーンアームは、そんなbergmannのなかでも特に技術の要となる部分を、さまざまなブランドのターンテーブルで実装することを可能としたプロダクトとなる。
■「MAGNE ST」
MAGNE STは、その名の通り同社のアナログプレーヤーであるMAGNEに採用されたトーンアームと同様となるモデル。bergmannの製品におけるキーワードは「シンプリシティ」というもので、MAGNE STも少ない部品点数と精密に加工されたパーツで共鳴を徹底的に排除するなど、このシンプリシティという概念のもと開発されたトーンアームだ。
構造上の特徴は、アルミ製のスライディング・パイプとカーボン製のアームチューブ、そしてヘッドシェルの3つのセクションが、第三者が調整することのできないひとつのユニットとして設計されていること。これはリニアトラッキングを実現するにあたり、ヘッドシェルは完全にスライディング・パイプと直角に固定されることが必須であることからの設計だ。また、出力端子は5pin DIN端子を装備する。
アームベースにはアルミを採用し、2つのネジによって前後位置を設定可能。基本的にはbergmannのアナログターンテーブル「Galder」への取り付けに最適化したアームベースを装備するが、もちろん他のブランドのターンテーブルへの取り付けも可能。その際は通常の9インチのトーンアームと同じ位置へ取り付けることになる。
MAGNE STの最大の特徴は、アームパイプとヘッドシェルはエアーポンプから送り出される空気によって、完全にボディから切り離された状態を作りだすことができるということ。これによりリニアトラッキングの利点である内周歪みを極めてゼロに近い状態にできることに加え、カートリッジの針先が理想的な状態で音溝に刻まれた音楽信号をピックアップすることを同時に実現している。
また、エアーポンプにはホコリ等の侵入を防ぐための交換式のフィルターが取り付けられているなど、メンテナンス製も考慮された仕様となっている。
■「ODIN」
ODINは、bergmannのトーンアームの、現時点でのレファレンスとなるモデル。できる限り少ない部品と精密な加工/アッセンブリーという考え方はMAGNE STと共通で、ODINではさらなる剛性と安定性を追求した構造となっていることが特徴だ。
この剛性の向上を現すひとつの特徴が、左右で固定されたスライディング・パイプ。アームを構成するひとつひとつのパーツもMAGNE STと比べて強度の高いものとなっており、また調整できる項目も従来のVTA、オーバーハング、高さ、針圧に加えて、ODINではアジマスの調整も可能となっているなど、よりシビアなセッティングを可能としている。
トーンアーム全体の重さとしては、20g程度の違いとなるのが、有効質量はMAGNE STが11gだったのに対し、ODINは14gとなる点もポイントだ。
なお、エアーポンプユニットはbergmannで共通のものを採用しており、プレーヤーへの出力端子は5pin DIN端子を採用。ODINもMAGNE ST同様、同社のターンテーブルであるGalderはもちろんのこと、他のブランドのターンテーブルにも取り付けが可能となっている。
今回のHIGH END 2017の会場には、これまで以上にリニアトラッキングを採用したトーンアームを見ることができ、ひとつのトレンドとして大きな動きとなっているようだ。しかし、bergmannのようなエアーベアリングを採用したリニアトラッキングアームはほとんど見ることはない。このことは同社が誇る技術の高さを示しているといっても良さそうだ。
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