公開日 2018/07/19 19:42
いまとなっては、ネットオーディオにおいて対応が一般的となり、音源もその数を着実に増やしているDSD 11.2MHzの世界。そんな驚異のハイスペックの火付け役となったのは、iFiオーディオであることは間違いない。手のひらに乗るほどのコンパクトなボディに、徹底的に注ぎこまれたユニークな技術とハイスペックな対応力。そんなiFiオーディオの全てを注ぎ込んで開発されているのが、最上位モデル「Pro iDSD」だ。その内容も実に同社らしく、新たに「DSD1024」というキーワードも飛び出している。本稿では、この秋の発売を前にいち早く現時点でのサウンドと秘めたるポテンシャルをお伝えしたい。
いままでiFiオーディオが送り出した製品は、高度な技術力により優れた機能と音質を低価格に凝縮し、ファイル再生、特にハイレゾ音源の再生を広くオーディオファンに浸透させるうえで、大きな役割を果たしてきた。
2013年末に登場し、2万円台という価格でDSD256(11・2MHz)の再生対応を実現したnano iDSDはまさに驚異の存在であり、micro iDSDがいちはやく再生に対応したDSD512(24・6M Hz)というスペックは、ファイル再生にとって未知のエリアを切り開くことになった。
iFiオーディオの製品ラインアップは、USB DACとポータブルヘッドホンアンプが一体化したコンパクトなモデルが中心となっている。その一方で、完全な据え置き用途を意図した上位機の開発も行われてきた。なかでも同社のフラグシップDACとしての期待を一身に集めたPro iDSDは、幾度となく試作機が姿を見せるも、なかなか発売には至らないという日々が続いた。そんなPro iDSDもとうとう発売日が決まり、あとはその日を待つのみとなった。
今回、筆者は幸運にも9月の発売に先駆けて、Pro iDSDのデモ機を試用する機会を得た。まずは本機の特徴や機能についてじっくりと紹介していこう。
Pro iDSDの外観と筐体は、基本的に先行するProシリーズのヘッドフォンアンプPro iCANやPro iESLと共通。据え置き機としてはコンパクトながら質感は良く、剛性感も高い。入力はUSBをはじめとする各種デジタル入力を備える。
USB入力は当然のように、PCM768k㎐/32bit・DSD512という最先端のスペックに対応。同社製DACでは初めて、MQAデコーダーとして機能する。また、iFiオーディオとしては初めて有線・無線ネットワーク入力を搭載。ネットワークオーディオ機能はプラットフォームにDLNAを採用し、AirPlayにも対応している。
試聴はソリッドステートモード・BitPerfectフィルター・アップサンプリングなしという、「素の状態」で行った。
音を聴いて真っ先に感じたのは、非常に高い基礎性能である。レンジは上にも下にもしっかりと伸び、音源の持つ情報量をまんべんなく拾い上げる。鋭い音は鋭く、柔らかい音は柔らかくといった風に、音楽の表情にDACとして何かしらの介入をすることがない。しかし淡々として素っ気ないというわけでもなく、ヴォーカルを含む中域にはささやかながらも好ましい厚みがあり、音楽鑑賞の充実感は高い。
全体的に筋肉質で引き締まった音であり、音の輪郭描写に曖昧さはない。その分響きは控えめに感じられるが、高い解像感もあいまって、実に見晴らしの良い空間表現を堪能できる。
※詳細なレポートは7月19日(木)発売のネットオーディオ誌にて掲載。書店にてその内容をお確かめください。
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【NetAudio vol.31】iFi audioからこの秋登場の最新製品「Pro iDSD」、そのサウンドをいち早く紹介!
逆木 一いまとなっては、ネットオーディオにおいて対応が一般的となり、音源もその数を着実に増やしているDSD 11.2MHzの世界。そんな驚異のハイスペックの火付け役となったのは、iFiオーディオであることは間違いない。手のひらに乗るほどのコンパクトなボディに、徹底的に注ぎこまれたユニークな技術とハイスペックな対応力。そんなiFiオーディオの全てを注ぎ込んで開発されているのが、最上位モデル「Pro iDSD」だ。その内容も実に同社らしく、新たに「DSD1024」というキーワードも飛び出している。本稿では、この秋の発売を前にいち早く現時点でのサウンドと秘めたるポテンシャルをお伝えしたい。
いままでiFiオーディオが送り出した製品は、高度な技術力により優れた機能と音質を低価格に凝縮し、ファイル再生、特にハイレゾ音源の再生を広くオーディオファンに浸透させるうえで、大きな役割を果たしてきた。
2013年末に登場し、2万円台という価格でDSD256(11・2MHz)の再生対応を実現したnano iDSDはまさに驚異の存在であり、micro iDSDがいちはやく再生に対応したDSD512(24・6M Hz)というスペックは、ファイル再生にとって未知のエリアを切り開くことになった。
iFiオーディオの製品ラインアップは、USB DACとポータブルヘッドホンアンプが一体化したコンパクトなモデルが中心となっている。その一方で、完全な据え置き用途を意図した上位機の開発も行われてきた。なかでも同社のフラグシップDACとしての期待を一身に集めたPro iDSDは、幾度となく試作機が姿を見せるも、なかなか発売には至らないという日々が続いた。そんなPro iDSDもとうとう発売日が決まり、あとはその日を待つのみとなった。
今回、筆者は幸運にも9月の発売に先駆けて、Pro iDSDのデモ機を試用する機会を得た。まずは本機の特徴や機能についてじっくりと紹介していこう。
Pro iDSDの外観と筐体は、基本的に先行するProシリーズのヘッドフォンアンプPro iCANやPro iESLと共通。据え置き機としてはコンパクトながら質感は良く、剛性感も高い。入力はUSBをはじめとする各種デジタル入力を備える。
USB入力は当然のように、PCM768k㎐/32bit・DSD512という最先端のスペックに対応。同社製DACでは初めて、MQAデコーダーとして機能する。また、iFiオーディオとしては初めて有線・無線ネットワーク入力を搭載。ネットワークオーディオ機能はプラットフォームにDLNAを採用し、AirPlayにも対応している。
試聴はソリッドステートモード・BitPerfectフィルター・アップサンプリングなしという、「素の状態」で行った。
音を聴いて真っ先に感じたのは、非常に高い基礎性能である。レンジは上にも下にもしっかりと伸び、音源の持つ情報量をまんべんなく拾い上げる。鋭い音は鋭く、柔らかい音は柔らかくといった風に、音楽の表情にDACとして何かしらの介入をすることがない。しかし淡々として素っ気ないというわけでもなく、ヴォーカルを含む中域にはささやかながらも好ましい厚みがあり、音楽鑑賞の充実感は高い。
全体的に筋肉質で引き締まった音であり、音の輪郭描写に曖昧さはない。その分響きは控えめに感じられるが、高い解像感もあいまって、実に見晴らしの良い空間表現を堪能できる。
※詳細なレポートは7月19日(木)発売のネットオーディオ誌にて掲載。書店にてその内容をお確かめください。
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