公開日 2019/07/01 06:15
励磁ユニット+CFRPホーンが特徴
<OTOTEN>中国のハイエンドブランド「ESD ACOUSTIC」初上陸。超弩級ホーンスピーカーなど披露
編集部:小澤貴信
6月28日・29日にわたり開催されたオーディオ&ホームシアターの祭典「 OTOTEN 2019」(主催・日本オーディオ協会)。中国・杭州に拠点を置くハイエンド・オーディオブランド「ESD ACOUSTIC」が日本初上陸。広大な2つのブースで、超弩級5ウェイ・ホーンスピーカー「龍吟(ロンハイ) Dragon」など、同社製品のデモを行った。
ESD ACOUSTICSは、2016年に中国・杭州で創立されたハイエンド・オーディオブランド。創業者が熱心なオーディオファイルで、世界中の様々なハイエンド製品を使ってきたが、理想のオーディオを実現するために自らオーディオブランドを立ち上げた。また、取締役を務める幹部はオーディオ関連器機の製造に30年以上携わっている人物とのこと。
同社はスピーカーシステムをはじめ、CDプレーヤー、DAC、アンプ、電源までをラインナップする。また、励磁ユニットおよびホーンの販売も行っている。
創立からわずか数年で後述するようにスピーカーからエレクトロニクスに至るまでの超弩級コンポーネントを開発することができたのは、ブランド創立にあたって米国の優秀な技術者が同社に合流したことも理由のようだ(その技術者は、米国ではNASAに勤務していたという)。
同社が世界的に知られるようになったのは、一昨年に開催された世界最大級のオーディオイベント HIGH END MUNICH 2018への初出展からだ。ここで「龍吟(ロンハイ) Dragon」などを披露。現時点で日本への輸入は行われていないが、今回、日本オーディオ協会へ同社が直接働きかけ、出展が実現したという。
OTOTENでは2つのブースでデモを実施。前述の5ウェイ・ホーンスピーカー「龍吟(ロンハイ) Dragon」を中心とした総額40万ドル超えという超弩級システムと、フロア型ホーンスピーカー「鶴舞(ホウ ウ) Crane」を中心としたシステムを各ブースに用意した。なお、プレーヤーからDAC、アンプ、スピーカーまでが同社の製品で揃えられた。
■「龍吟(ロンハイ) Dragon」
ESD ACOUSTICSのスピーカーシステムは、3つの技術が核になっているとのこと。それは「励磁ユニット」「ベリリウム振動板」、そして「CFPRホーン」の3つだ。「龍吟」は、スーパートゥイーターからサブウーファーまでの5ウェイ全ドライバーに独自の励磁ユニットを採用。サブウーファー/ウーファー/ミッドレンジには、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics = 炭素繊維強化プラスチック)製のホーンを用いている。各ユニットの振動板は、スーパートゥイーター/トゥイーター/ミッドレンジにベリリウム振動板を、ウーファー/サブウーファーにチタン振動板を使用している。再生周波数帯域は20Hz〜50kHz。
励磁型ユニットは、一般的なスピーカーユニットが永久磁石を用いているのに対して、電磁石を用いて振動板を駆動する(従って専用電源が必要になる)。同社は励磁型ユニットを採用することで、振動板の動きをより俊敏に制御することが可能になり、音の立ち上がり/立ち下がりの早さや繊細な表現を可能にすると説明する。ベリリウム振動板については、米Turextent社のものを採用する。
象徴的なホーンは、いずれもCFRPで作られている。CFPRは軽さと強度を兼ね備えており、共振がないこと、反射率が高いことなど様々な長所を持ち、固有の音色が付加されないという。また、ホーンの形状は、最適な音響特性を得るために研究を重ねて設計された(今回主に話を伺ったJakey Dai氏は、特にこのホーンの設計を担当したという)。また、独自の生産技術とモジュール化したデザインにより、妥協のないホーン設計が可能になった。
この「龍吟」は、5ウェイ・アナログクロスオーバーと5つのモノラルパワーアンプ(1スピーカーあたり1つのモノラルアンプを使用)で駆動。また、当然ながら各スピーカー用に励磁電源も用意されている。「龍吟」を鳴らすシステムにおいて、これらにCDプレーヤーやDAC、プリアンプも加わり、合計17個のコンポーネントが用意された。前述のように、いずれも同社の製品となる。
なお、「龍吟」の価格は約24万ドルとのこと。現時点で日本に同社製品は輸入されていないが、今後は日本での展開も目指していくという。
ESD ACOUSTICSは、2016年に中国・杭州で創立されたハイエンド・オーディオブランド。創業者が熱心なオーディオファイルで、世界中の様々なハイエンド製品を使ってきたが、理想のオーディオを実現するために自らオーディオブランドを立ち上げた。また、取締役を務める幹部はオーディオ関連器機の製造に30年以上携わっている人物とのこと。
同社はスピーカーシステムをはじめ、CDプレーヤー、DAC、アンプ、電源までをラインナップする。また、励磁ユニットおよびホーンの販売も行っている。
創立からわずか数年で後述するようにスピーカーからエレクトロニクスに至るまでの超弩級コンポーネントを開発することができたのは、ブランド創立にあたって米国の優秀な技術者が同社に合流したことも理由のようだ(その技術者は、米国ではNASAに勤務していたという)。
同社が世界的に知られるようになったのは、一昨年に開催された世界最大級のオーディオイベント HIGH END MUNICH 2018への初出展からだ。ここで「龍吟(ロンハイ) Dragon」などを披露。現時点で日本への輸入は行われていないが、今回、日本オーディオ協会へ同社が直接働きかけ、出展が実現したという。
OTOTENでは2つのブースでデモを実施。前述の5ウェイ・ホーンスピーカー「龍吟(ロンハイ) Dragon」を中心とした総額40万ドル超えという超弩級システムと、フロア型ホーンスピーカー「鶴舞(ホウ ウ) Crane」を中心としたシステムを各ブースに用意した。なお、プレーヤーからDAC、アンプ、スピーカーまでが同社の製品で揃えられた。
■「龍吟(ロンハイ) Dragon」
ESD ACOUSTICSのスピーカーシステムは、3つの技術が核になっているとのこと。それは「励磁ユニット」「ベリリウム振動板」、そして「CFPRホーン」の3つだ。「龍吟」は、スーパートゥイーターからサブウーファーまでの5ウェイ全ドライバーに独自の励磁ユニットを採用。サブウーファー/ウーファー/ミッドレンジには、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics = 炭素繊維強化プラスチック)製のホーンを用いている。各ユニットの振動板は、スーパートゥイーター/トゥイーター/ミッドレンジにベリリウム振動板を、ウーファー/サブウーファーにチタン振動板を使用している。再生周波数帯域は20Hz〜50kHz。
励磁型ユニットは、一般的なスピーカーユニットが永久磁石を用いているのに対して、電磁石を用いて振動板を駆動する(従って専用電源が必要になる)。同社は励磁型ユニットを採用することで、振動板の動きをより俊敏に制御することが可能になり、音の立ち上がり/立ち下がりの早さや繊細な表現を可能にすると説明する。ベリリウム振動板については、米Turextent社のものを採用する。
象徴的なホーンは、いずれもCFRPで作られている。CFPRは軽さと強度を兼ね備えており、共振がないこと、反射率が高いことなど様々な長所を持ち、固有の音色が付加されないという。また、ホーンの形状は、最適な音響特性を得るために研究を重ねて設計された(今回主に話を伺ったJakey Dai氏は、特にこのホーンの設計を担当したという)。また、独自の生産技術とモジュール化したデザインにより、妥協のないホーン設計が可能になった。
この「龍吟」は、5ウェイ・アナログクロスオーバーと5つのモノラルパワーアンプ(1スピーカーあたり1つのモノラルアンプを使用)で駆動。また、当然ながら各スピーカー用に励磁電源も用意されている。「龍吟」を鳴らすシステムにおいて、これらにCDプレーヤーやDAC、プリアンプも加わり、合計17個のコンポーネントが用意された。前述のように、いずれも同社の製品となる。
なお、「龍吟」の価格は約24万ドルとのこと。現時点で日本に同社製品は輸入されていないが、今後は日本での展開も目指していくという。
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