公開日 2021/06/22 19:46
17年ぶりにフルモデルチェンジ、“音のアルパイン”復活
アルパイン、384kHz/32bit対応のカーオーディオフルシステム「AlpineF#1Status」発表
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
アルプスアルパイン(株)は、384kHz/32bitまでに対応するカーオーディオシステム「AlpineF#1Status」を開発、今秋よりグローバルで販売を販売する。日本国内においては、直営店「アルパインスタイル」にて、「トヨタ アルファード エグゼクティブラウンジS」のフルコンプリートカーとして展開を開始する。価格については、「AlpineF#1Status」のユニット一式で約250万円程度、インストールにさらに約150万円程度を想定する。
「AlpineF#1Status」は、「Emotion in Mobility(移動を、感動へ。)」というアルパインのビジョンを体現したカーオーディオシステムで、これまでの技術力や知見を結集。2001年に第1世代となるCD対応機、2004年に第2世代となるDVDオーディオ対応機を発売して以来、17年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
アルプスアルパイン代表取締役副社長 執行役員の米谷信彦氏は、「“音のアルパイン”の復活を目指して3年前より本格開発を手掛けた」とコメントし、世界的なコロナウイルスによるパンデミックはもとより、開発コンセプトの見直しや半導体の供給問題などさまざまなトラブルが発生したが、それらをクリアしてなんとか製品開発に成功した、と苦難の道のりを語る。
「AlpineF#1Status」は、デジタルオーディオプレーヤー「DAP-7909」、ヘッドユニット「HDS-7909」、デジタルオーディオプロセッサー「HDP-H900」、パワーアンプ「HDA-F900」、4ウェイスピーカーシステム「HDZ-9000」から構成される。
カーオーディオにおいては、ホームオーディオとは異なりスペース上の制約が大きく、ユニットのセパレート化が必須なことに加えて、試聴位置に対してスピーカーのポジションが非対称なこと、また音の反射や吸音・振動対策といったさまざまなシビアな車内環境への対策が必要となる。
そのために、「AlpineF#1Status」においてはマスタークロック・マネージメントシステムを開発。水晶発信器として高精度の「OCXO DuCULoN」を採用し、ヘッドユニットとオーディオプロセッサー間をひとつのクロックでシンクロすることで、ジッターの発生を抑制。水晶は温度によって周波数が変動してしまうため、温度の影響を少なくするために温度補償機能を搭載。ケースを断熱性の高いものにして筐体の中央に搭載、シャーシを小部屋のように区切ってシールド構造にするなど、温度管理にも配慮を行っている。また、DACチップには「ES9038Pro」を搭載する。
試聴位置に対して正確なチューニングを実現するため、パソコンのCPUと同等の処理能力を持つ最大1GHz対応のサウンドプロセッサー「Griffin UL」を4基搭載。結果、これまで最小単位が7.2mm程度だったサウンドチューニングを、約0.9mmの精度での調整を可能にしたとしている。
また、スピーカーユニットの振動板素材に、新たに炭素繊維強化樹脂「CFRP」を採用。すべてのユニットの素材を統一することで、音色を完全にシンクロさせるとともに、ねじ穴の位置や接着剤の量なども調整し、応答性の良さ、低歪みなサウンドを実現したとする。
さらに、オペアンプ「MUSES 05」の内部回路も、新日本無線と共同で専用設計にカスタムし信号回路の純度を高めている。
プレーヤー「DAP-7909」はAstell&Kernとの共同開発となっており、PCM 384kHz/32bitのネイティブ再生を実現。4.1インチHDディスプレイを搭載し、USB typeC(USB 3.0)を搭載。自宅のPCなどと接続し音楽データをコピー、車内に持ち込むことができるようになっている。
ジャガーのデモカーでそのサウンドを確認したが、ダイナミックレンジや左右のセパレーション、演奏のリアリティなどどの側面から見ても極上のサウンドを確認できた。特に音の立ち上がりが印象的で、角田健一ビッグバンドによる「ルパン三世」では、ドラムのカーンという音が鮮烈に耳に飛び込んでくる。井筒香奈江のヴォーカル「Song Bird」では、フロント全体に広がるステージ感や、湿り気のある彼女のヴォーカルの空気感までリアルに再現した。
なお、車内の操作においては、DAP側ではなくヘッドユニット「HDS-7909」側で、楽曲のセレクトや停止・再生などを行うようだ。
日本国内では、まずは全国4箇所(横浜、大阪、岐阜、福岡)の「アルパインスタイル」での展開となる。また、トヨタの「アルファード エグゼクティブラウンジS」以外への搭載についても今後検討していくとしている。
「AlpineF#1Status」は、「Emotion in Mobility(移動を、感動へ。)」というアルパインのビジョンを体現したカーオーディオシステムで、これまでの技術力や知見を結集。2001年に第1世代となるCD対応機、2004年に第2世代となるDVDオーディオ対応機を発売して以来、17年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
アルプスアルパイン代表取締役副社長 執行役員の米谷信彦氏は、「“音のアルパイン”の復活を目指して3年前より本格開発を手掛けた」とコメントし、世界的なコロナウイルスによるパンデミックはもとより、開発コンセプトの見直しや半導体の供給問題などさまざまなトラブルが発生したが、それらをクリアしてなんとか製品開発に成功した、と苦難の道のりを語る。
「AlpineF#1Status」は、デジタルオーディオプレーヤー「DAP-7909」、ヘッドユニット「HDS-7909」、デジタルオーディオプロセッサー「HDP-H900」、パワーアンプ「HDA-F900」、4ウェイスピーカーシステム「HDZ-9000」から構成される。
カーオーディオにおいては、ホームオーディオとは異なりスペース上の制約が大きく、ユニットのセパレート化が必須なことに加えて、試聴位置に対してスピーカーのポジションが非対称なこと、また音の反射や吸音・振動対策といったさまざまなシビアな車内環境への対策が必要となる。
そのために、「AlpineF#1Status」においてはマスタークロック・マネージメントシステムを開発。水晶発信器として高精度の「OCXO DuCULoN」を採用し、ヘッドユニットとオーディオプロセッサー間をひとつのクロックでシンクロすることで、ジッターの発生を抑制。水晶は温度によって周波数が変動してしまうため、温度の影響を少なくするために温度補償機能を搭載。ケースを断熱性の高いものにして筐体の中央に搭載、シャーシを小部屋のように区切ってシールド構造にするなど、温度管理にも配慮を行っている。また、DACチップには「ES9038Pro」を搭載する。
試聴位置に対して正確なチューニングを実現するため、パソコンのCPUと同等の処理能力を持つ最大1GHz対応のサウンドプロセッサー「Griffin UL」を4基搭載。結果、これまで最小単位が7.2mm程度だったサウンドチューニングを、約0.9mmの精度での調整を可能にしたとしている。
また、スピーカーユニットの振動板素材に、新たに炭素繊維強化樹脂「CFRP」を採用。すべてのユニットの素材を統一することで、音色を完全にシンクロさせるとともに、ねじ穴の位置や接着剤の量なども調整し、応答性の良さ、低歪みなサウンドを実現したとする。
さらに、オペアンプ「MUSES 05」の内部回路も、新日本無線と共同で専用設計にカスタムし信号回路の純度を高めている。
プレーヤー「DAP-7909」はAstell&Kernとの共同開発となっており、PCM 384kHz/32bitのネイティブ再生を実現。4.1インチHDディスプレイを搭載し、USB typeC(USB 3.0)を搭載。自宅のPCなどと接続し音楽データをコピー、車内に持ち込むことができるようになっている。
ジャガーのデモカーでそのサウンドを確認したが、ダイナミックレンジや左右のセパレーション、演奏のリアリティなどどの側面から見ても極上のサウンドを確認できた。特に音の立ち上がりが印象的で、角田健一ビッグバンドによる「ルパン三世」では、ドラムのカーンという音が鮮烈に耳に飛び込んでくる。井筒香奈江のヴォーカル「Song Bird」では、フロント全体に広がるステージ感や、湿り気のある彼女のヴォーカルの空気感までリアルに再現した。
なお、車内の操作においては、DAP側ではなくヘッドユニット「HDS-7909」側で、楽曲のセレクトや停止・再生などを行うようだ。
日本国内では、まずは全国4箇所(横浜、大阪、岐阜、福岡)の「アルパインスタイル」での展開となる。また、トヨタの「アルファード エグゼクティブラウンジS」以外への搭載についても今後検討していくとしている。
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